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20131230Mon
 >2013年の本

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本です。
今年も結局、ちゃんと記録をとれてないので、覚えている中で面白かったものを選ぶ。
あ、今年の新刊ではなく、あくまで僕が今年読んだ本で、というくくりです。


まずマンガは、読んだ数自体が少ないですが、その中から、これ。

永井三郎 『スメルズライクグリーンスピリット』
スメルズライクグリーンスピリット SIDE:A (POE BACKS) (ポーバックス Be comics)スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B (POE BACKS) (ポーバックス Be comics)

感想などは前に書きましたので割愛。
きっと僕のオールタイムベストに、入るッス。
日本橋ヨヲコ『G戦場ヘヴンズドア』が大好きなのですが、
たぶん、それと同じくらい、読み返すことになるんじゃなかろうか。
こういうの好きなんですよ、熱くて泣けてグッとくる浪花節っぽいやつ。


続いて、本。
順当に選ぶなら、間違いなくコレ。

野崎まど 『2』
2 (メディアワークス文庫)

発売は2012年夏ですが、僕は今年読みました。
野崎まどを見つけることが出来た。
それだけでも今年は良かったです。最高の年でした。
野崎さんの本10冊中、9冊読めました。最高の年でした。
僕は『2』から読んでしまいましたが、
刊行順に
『[映] アムリタ』
『舞面真面とお面の女』
『死なない生徒殺人事件』
『小説家のつくり方』
『パーフェクトフレンド』
と読んでからの『2』、というのが正しい楽しみ方です。1週間もあれば読めます。
残念ながら僕は経験することが出来なかったこの最高の楽しみを、
あなたがまだ残しているというのが悔しくてなりません。



そして、順当に選ばないなら、2013年の1冊は、こちらです。

瀬川 深 『ミサキラヂオ』
ミサキラヂオ (想像力の文学)

彼女にフラれまして、その彼女の写真展の大阪巡回に付き合うつもりで、
予約しておいた深夜バスのチケットをキャンセルするのもなんだしと、
特に目的もなく大阪に到着、徹夜明けの人々がたむろするマクドでスマホを充電しつつ、
ボロボロ泣きながら読んだ本、です。
フラれた未練とか、
俺大阪まで何しに来てんのやろとか、
なんで図書館で借りたこんな分厚い本持ってきたんだろとか、
眠いとにかく眠いとか、
色々な感情が混ざり合った挙句の、朝マックでの号泣です。
そういった個人的な意味で、間違いなく今年1番の本。

もちろん内容も好きでした。群像劇なのですが、
引きこもりで、コラージュのノイズミュージックを作っている女性が一番印象に残っています。
瀬川さんの本はご自身の意向なのか文庫化されてないので、
また読みたくなったら単行本探して買おうと思います。
そしてあの大阪行きを思い出すのです。
ま、結局古本屋めぐりして、結構楽しかったんやけどね。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

倉橋ヨエコ 沈める街

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20131228Sat
 >2013年の音楽

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音楽が聴こえる。目を閉じる。

楽器、人数、定位。音圧、イコライジング。
リズム、強弱、音色、メロディー、拍子。キー、ジャンル。
指揮者バンド演奏者プロデューサーのバイオグラフィーや人間関係、
レコード会社、国、歴史、運命。

なんてことは、あまり考えない。
考えることもなく、いい曲はいい曲だと、聴いた瞬間に、大体思う。
理想や好みはあるけど、それを越えて飛び込んでくる曲が好き。


2013年の音楽を振り返る。
とりあえず、ブログに貼った曲から2曲選ぶ。

日比谷カタン / Fake Fur Bought By Summer Sale Bot
間違いなく今年一番、脳内再生回数が多かった。
Burcu Tatlıses / Güller
トルコ人(Burcu Tatlıses)と日本人(ナカイデソントン)がTwitterのDMにて英語でやりとりをするという無茶のキッカケになった曲

普段は何も考えずに、ただ好きな曲を貼り付けてるだけなんだけど、たまに選曲を意図する。
なかでも良い選曲だったと思うのは、
マンガ『スメルズライクグリーンスピリット』のことを書いた日
広島の「極限芸術~死刑囚の表現~」を書いた日
の2回。前者はTwitterで誉めてくれって言いまくったのち、残念ながら動画削除。
後者は、まぁお約束っちゃお約束な選曲だけど、ここぞ、という日に選べて良かった。


さて、2013年に聴いた音楽で一番好きだった曲ってのが、実は別にある。
こちら。

JAZZDOMMUNISTERS「DRIVE」

動画の2:00~。

結局、今年も音楽に関しては、菊地さんのラジオでばかり聴いてた一年だった、ってことで。
CDも買わなかったし、ライブにも行かなかった。
他に聴いた音楽はほとんどYoutubeだ。
リスナーの風上にもおけないが、風上に居るのはツライので遠慮したい。
どこか居心地の良い場所で聴いた音楽を、皆にコッソリお裾分け出来ればと、
都合の良い事ばかり考えている。
来年もまた、沢山の良い音楽に出会えますように。


では今日もまた1曲、最後に貼ってお別れだ。私は合法的な異星人だ。

bermei.inazawa - Englishman In NewYork




20131226Thu
 >2013年の舞台

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草食系男子、という言葉が流行っていた頃、
「ソントンってなんか、草、みたいだよね」と言われたことがあります。
どうも、食物連鎖の最底辺、ナカイデソントンでございます。
言われたとき、髪の毛が猫草に似てるからかなぁ、と思いました。

今朝、サンタからのプレゼントを受け取りました。
ガス給湯器がぶっ壊れて水しか出ない、というドSな贈り物。
奴隷気質の僕はもちろん大喜び、するわけねえだろバカヤロウ。死ぬかと思ったわ。
速攻でガス会社に電話するものの、
「部品の取り寄せなどありますので、伺えるとしたら年明けになりますね」
というわけで、接客業のくせに風呂にも入らず、
不精ヒゲを生やし散らかしたまま、働いてきました。

いままで、友達は少ない方が良い、という持論があったのですが、間違いでした。
友達は多い方が良いです。特に持つべきものは、ガス給湯器を直せる友達。
年内に秋葉原あたりで部品を調達してきてくれる友達。
エラーメッセージ「A1 61」の意味が分かる友達。
そんな友達募集。もしくは、壊れない機械募集。
機械、怖い。絶対電子書籍も使えない。



数少ない友達に会うと、「もう舞台はやらないの?」と聞かれることがあります。
そのたび微妙な笑いでエヘラエヘラとかわしてきたのですが、
面白い舞台を観に行くたび、やっぱ舞台って難しいよなぁ、と思います。
完全にバレてる嘘を真顔で吐き通す度胸、が僕には不足。
どうしてもヘラッとしてしまうもの。

開高健さんの本に
「もう全てのことは書かれていて、書くことが無い、という状況で何を書くか」
ということが書かれていて、
その段階で書き続けた開高さんは本当に凄いと思うのですけど、
舞台にせよ、バンドにせよ、凄い人なんて沢山居るので、
観てれば満足なんだよなぁ、って気持ちに僕は現在なっておるのかもです。



あ、今年観た舞台の中で一番好きだったものを選ぶなら、
 劇団どくんご『君の名は』、です。
他にも沢山、良い舞台を観ました。来年も良い舞台が観れますように。

あと、これは何度も言ってますが、ブログの更新回数を増やしたきっかけは、
月刊「根本宗子」の『今、出来る、精一杯。』を観て、ものすごく感動したのに、
 これすげー面白いから! 皆観てくれ!
って俺が言ったところで何も状況が変わらないのが悔しく、
少しでも己の発言力を強くしようと、思い立ったからです。
これからもまた、ちょっとでも面白いこと書けるように、頑張る。
面白くない人が、面白いことを書こうと、のた打ち回る様を見ておいておくれ。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Ground Zero - A Better Tomorrow + I Say A Little Prayer





20131223Mon
 >クリスマス、だった

12.gif

↑ちょっと早いけど、僕からのプレゼント画像です。
メリークリスマス。

本屋で働いているのですが、例年のごとく、
この3連休はプレゼントを買いにいらっしゃる方でごった返しました。
本屋のクリスマスは終わりました。メリークリスマスでした。

事務所でイスに座って作業していた社員さんが、
ふと手を止めたかと思うと、
「Twitterのタイムライン見たら、
 今日のことをクリスマス“イブイブ”って沢山流れてたのよ。
 なんだよ、イブイブって、ふざけんじゃねえよゥオルァアアア!
と、蝶野がケンカキックを繰り出すときのような雄叫びを上げていました。実話。
社員さんは、女性です。念のため。
あんな野太い声が出るなんて、クリスマスってスゴイね!


プレゼントに本を贈る、という人が居るのは嬉しい。
中でも特に大人から子どもへ、という人が多い。
少し恥ずかしそうに絵本をカウンターに持ってくる、シャイなお父さん。
一緒にワイワイと選んだのであろう、楽しそうに1冊を持ってくる母娘。
冬休みに遊びに来るのか、孫にカルタやすごろくなど買っていくおじいさんおばあさん。
子どもへ、入試の過去問を各教科買っていくご両親。

なんか僕の担当ジャンルは、夢をぶっ壊している気がしないでもないのですが、
それはそれで爽快です。頑張れ受験生。僕も昔は受験生だったのだよ、10年以上前の話だけどね。
あ、そうか、来年で上京してちょうど10年になるのか。大変だったけど楽しかった。
それなら多分、これからもずっと楽しいね。


仕事の中で、棚整理が一番好きかもなぁ、と最近思います。
児童書と学習参考書を擁する我がフロアは、結構グッチャグチャになるのですが、
言っちゃあなんだけど、閉店後、お客様のいなくなったフロアで、
コツコツとその凄惨な現場を整理していくのは気持ち良いです。
ま、単純に、本を触ってるときが一番幸せっていう、ね。


もしも古本サンタが居るなら、今年は和田誠さんの『倫敦巴里』をお願いします。
24・25、時間があったら古本屋に行きますので、どうか僕だけが目に留まるところに、
出来れば1500円くらいで、ヒョッ、と置いておいて下さい。
僕は良い子じゃないけどさ、それぐらい良いじゃーん。


ってなところで今日はおしまい。最後に1年分お聴き下さい。

Bestamvsofalltime ▪ Animegraphy 2013 AMV


2013年アニメから206本を編集して繋げ、5分弱にまとめた動画。
とてつもない手間とセンス。
曲は
The XX - Intro
The Temper Trap - Love Lost
The Vaccines - If You Wanna
使われているアニメのタイトルが知りたい方は、一覧が→コチラに。

っていうか、『ラブライブ』と『琴浦さん』やってたの今年か。
なんだか、すんげー前のことのようで、もはや懐かしい。




20131222Sun
 >意外や意外

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この前友人と話してて、くるりのライブに1回しか行ったことがない
(しかも、メンバーが5人になった頃にようやく)
と言うと、意外だ、と言われた。

他にも、2年前のフジロックに行くまで一度もフェスに行った事が無かった、
というとこれも意外と言われることが多い。
毎年ロキノンに行ってるのかと思ってた、と言われたこともある。行ってねえって。

実は、かつて渋さ知らズのライブによく行っていた頃、
「Naadam」の演奏中、最前列のモッシュで大騒ぎしていて、
いきなりダイブした大馬鹿野郎が僕の頭めがけて降ってきたせいで、
ちょっとした記憶喪失になりかけて以来、
スタンディングのライブには懲りた、というのが本音である。

その点、舞台や映画は良い。安全だ。
「舞台観てるときに、上から降ってきた大馬鹿野郎のせいで脳震盪になったんですよ」
とは、なかなか聞いたことがない。
そんな舞台があったら、逆に観に行きたい気もするが。

あと、以前ちょっとしためぐりあわせで、
the band apartのライブを2階の関係者席(イス席)から観たことがあるのですが、
2階席という極楽浄土から見るアリーナが、阿鼻叫喚の地獄にしか見えず、
それ以来というもの、いよいよライブには行かなくなってしまった。

タバコを止めてからその臭いが苦手になったし、
(ライブハウスというのは、だいたいタバコ臭いのです)
あと座って聴きたい、出来れば寝て聴きたい、という気持ちもある。
我がことながら、少し前までバンドをやっていた人間が言っているとはとても思えない。


他の人から見た僕のイメージ、っていうのはなかなか分からないですね。
もっと暴露してしまうと、僕は多分、エヴァンゲリオンを全話観たことがないのである。
全話分のシナリオが収録された本は何度も読んだので、大体内容は分かってるのだけれど、
何話分かは映像で見たことがないように思う。サブカルぶっておいて、底が浅い。


今日は短めにしようと思ってたんだけど、書き始めるとダラダラいってしまった。反省。
ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。


小田朋美 Love the World




20131221Sat
 >神保町で

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最近、立て続けに、仕事場で友人知人に会う。
働いてるところまで来てもらうのはとても嬉しい。
今は楽しく働いてるのでなおさら。
なんというか、知ってる人と会うと気合が入るよね。
今日も友達が会いに来てくれて、短いながらもバカ話でキャッキャ。
クリスマス前で忙しい日だったんだけど、おかげで頑張れた。

っていうか、僕が捕まえにくいから、皆わざわざ来てくれてるんじゃないか、
という真実が頭を出しかけたけど、ねじ伏せた。
まぁ、電話、メール、DM、コメント、などなど、
スムーズに返信したことがほぼ皆無なので、
ご用の方は、どうぞ神保町までお越しください。
苦情お断り、お世辞歓迎。

なんだかんだ、好きッス、本屋。
いつか本屋はなくなるだろうと思うけど、
それでも僕は、本屋やってると思います。
色々矛盾してるけど、ボロは着てても心は本屋、ってこと。



さて少し前に神保町で、敬愛している小道具のお兄さん、辻本奈冲氏(from Nichecraft)にもお会いした。

今夜もここで突然の宣伝
辻本さんが美術(←注目)を担当される舞台のために、
 ・黒色で長めのコード類
を探しておられるので、そんな感じのジャンク系物品をお持ちの方はご一報くだせえ。
僕はベースのシールド(10m)を喜捨。キシャー。

back from 宣伝。
僕の右腕に象の頭を移植したあたりで、この人の仕事は小道具を超越している、と思っていたのですが、
先ごろ、“小道具”ではなくついに“空間”の担当となり、
設営タイムテーブルに<空間搬入>と記させるという偉業を成し遂げられた。錬金術か。
その本番は僕も拝見したのだけど、空間のそこかしこが辻本さんによって搬入されたものなのだ、
と思うと感慨深かったのを覚えている。
(搬入の打ち合わせで、「“空間”は、車、出しますか?」と聞かれた、という話が面白すぎた)

空間搬入と聞いて、僕が思い出したのは「象を冷蔵庫に入れる方法」というジョークだった。
 1.冷蔵庫のドアを開ける
 2.象を冷蔵庫に入れる
 3.ドアを閉める
というやつ。

つまり、最寄りの各駅から等間隔に離れた実に行きづらい場所に建つ一棟のビルは元々巨大なカラオケ屋が入っていた建物で、
今は寝癖の友人が棲みつき、各部屋を改造してそれはそれはたくさんの動物を飼育している。
コーヒー好きの寝癖がそのビルに通うのは、飼育されているジャコウネコの協力の元、
小遣い稼ぎに友人が作り始めたコーヒーのためだ。
ジャコウネコ、コーヒー、つまり、“コピ・ルアク”。
映画『かもめ食堂』にてコーヒーを美味しくするおまじないとして唱えられる“コピ・ルアク”は、
元々、インドネシアで生産されている<世界で最も高価なコーヒー豆>の名前だ。
高価なのには理由がある。コーヒーの実を食べたジャコウネコが排泄する糞から未消化で残った種を集める、
という実に独特な生産方法のため少量しか採集できないからである。
ブランド物を好きな日本人やアメリカ人が好んで消費しているその豆は、
言ってしまえばウンココーヒーなのだけれど。

寝癖の友人が文字通り、一から作ったコピルアックを飲む。
本国で生産されている豆は無茶苦茶な値段が付いているが、
ここでは夏休みに遊びに行ったおばあちゃん家の麦茶並みにポンポン出てくるから嬉しい。
元々、豆自体にかなり特徴的な香りが漂っている上、
さらに友人の自作器具によるこだわりの奇妙な淹れ方により、
世界に一つだけのコーヒー、という仕上がりになっている。

カラオケボックスの壁をぶち抜いて2部屋をつなげた友人の“実験室”で
ソファに座ってゆったりとコピ・ルアクを飲んでいると、
「新しい子が入ったんだけど、見てく?」と声をかけられた。
これだけの種類の動物を飼っていて今度は何が増えたのかと、案内されるまま後をついていく。
暖色の裸電球が列と吊るされたコンクリートの廊下は、何度通っても、外観より長い……気がする。
その上、来るたびにこのビルは長く広く大きくなってい……や、気のせいだろう。
空間自体を搬入でもしない限りそんなことは出来ないはずだ。無理無理。
廊下の突き当たり、どこのカラオケの個室にもついているような平凡なドアがあった。

友人に促され、寝癖がドアを開けると、
体育館くらいの大きさ、ぶち抜き吹き抜けの、コンクリート部屋が広がっていた。

部屋の真ん中、象、が居た。

ゆっくりとドアを閉めた。

「なんだあれは!!」
「象だよ」
「見りゃ分かるわ!」
「アジアゾウだけど」
「種類を聞いてるんじゃねえよ、どうやって入れたんだ」
「今みたいにすればいい。ドアを開ける、象を入れる、そして閉める」
「さも簡単そうに言うな!」
「簡単だよ、小三女子でも出来る」
「その具体的な年齢設定はどこから出てきた」
「文部科学省調べ」
「国!?」



というやつ。
現在、この、寝癖の友人、の名前を分かろうとしているところです。
名前は結構大事やと思う。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴きください。

Perfume - Love The World




20131220Fri
 >続巻希望! 岡村星 『ラブラブエイリアン』

僕が働いてるお店、ちょっと前に改装がありまして、
コミック売場が近くにやってきました。
ようやくコミックのことが少しずつ分かってきた感じ。

ある日、コミック担当の社員さん
(シークヮーサーが好きそうな人、という勝手な第一印象が未だに頭を離れない)
から、
「ナカイデさん、これを読んでみてください」と、お借りした1冊。
読み終わったあと「面白かったですよ」とお返しすると、
「ですよね! 面白いですよね! けどね、

 ぜんっぜん、売れてないんですよ

もしこのまま売れなかったら、打ち切り、2巻が出ない恐れがある
ということなので慌てて、ぜんっぜん売れてない、こちらの本をご紹介。


岡村星 『ラブラブエイリアン』 (ニチブンコミックス)
ラブラブエイリアン(1) (ニチブンコミックス)

売れない原因は分かっているのです。
表紙だけだと、宇宙人と女の子のハートフルコメディ、
っていう印象しか受けないからなんですよね。
実際は全然ハートフルじゃないのでご安心下さい。


ちょっと前に「アキバblog」でも紹介されてました。参考リンク。
居候宇宙人と女子たちの毒吐きトーク 「ラブラブエイリアン」1巻

マンガの1巻をレビューし続けている「マンガ一巻読破」では、なんと評価が5つ星!!
【オススメ】 岡村星/ラブラブエイリアン

「diary@half&lite」というブログにも。
連載中からだいぶ紆余曲折があったっぽいですね……
「ラブラブエイリアン」/ 岡村星 | 漫画ゴラク Advent Calendar 2013 - 4日目



さて俺の感想文。

1話8ページ読み切りのショートストーリーが20話収録。
まぁ、なんてお得!(ざーとらしい)
ネット上のカバー画像にキレイなものがないんですが、理由がありまして、
細かい星柄のホログラム加工がしてあるからなのです。実物はキレイなのです。
ぜひお手にとって下さい。出来ればそのまま買ってください。

ではまず本を開いて、前袖の作者メッセージを読んでドン引き
長い、細かい。うん、サクッと飛ばしましょう。


女性専用のアパートに突然UFOが突っ込んできた!
中から出てきたのはなんと凶悪な雰囲気、のカケラもない超ラブリーなエイリアン2体。
「宇宙船の修理が完了するまで滞在させてください」と申し出た宇宙人は、
簡単に地球征服することができるほどの知能・技術を持っている、くせに危ないことには全く使わず、
女たちの細々としたワガママをハイテクノロジーで実現させては、
ナサには電話しないで下さい」とポツリ。

一方の女性たちは、宇宙人がやって来ても生活のルーチンは一切変わらず、
恋に合コンに酒に仕事に花見にショッピング。
そして合間合間の女子トーク。
っていうか、このマンガの9割が女子トーク炸裂
そうつまり、ゲスい会話劇! 飛び交う本音とあと何か!

1話はシチュエーション説明のための、いわゆるふかし運転でイマイチなのですが、
2話からエンジンがかかりはじめます。ちょっと抜粋。

チズル「でもいーなー私もいい加減彼氏ほしい 石川さんみたいなまじめな人がいいな」
ユヒ子「えーあんな男性器みたいな顔した男がいいの?」
チズル「ちょっともう…… 石川さんの事男性器みたいなカオって言うのやめてよ!!」
ユヒ子「なんでー? 似てんじゃん
    ちんこみたいな顔っつったらいくら何でもカドが立つかなって思って
    わざわざ男性器って言ってんのに」
チズル「ちんことか言わないで!!」
ソノミ「ちょっとケンカしないで」
チズル「ソノミさんはムカつかないんですか? 彼氏のカオちんこみたいって言われて!!」
ソノミ「んー…まあでも事実だから仕方ない

はいはいはい、きたきたきた。
実際の女性が、男の顔をチンコと言うかどうかは知りませんが、
この最低でどーでも良い感じ、たまらんですね! はいはいチンコチンコー!
俺がチンコウンコで喜ぶ小学生並の精神年齢だっていうだけかもしれませんけど。
もしも舞台でこういうセリフのやりとりがあったら、僕は爆笑するぜ、きっと。

他にもいちいちセリフのセンスが素敵なので、ぜひ初見で笑って頂きたいのですが、
一個だけ、僕が一番好きだったセリフを抜きます。ってか、言いたい、言わせて、これ。

「オイオイお前 美容師相手に髪型ディスるとか度胸半端ねえな
 そのカラーリング続けてたら3年後にどんだけ毛量減るか的確に予想すんぞコラ」

……もうね、 最高。

絵柄は沙村広明の絵をスッキリさせた感じかな。
線が太く、ページやコマが黒くギッシリしてます。
あと、文字の多さですよね。かずはじめ(しかもマインドアサシン)を思い出すレベル

これはセリフの多い漫画の特徴かもしれませんが、
大ゴマや特殊コマが無いので、コマを越えての動きがあまり無く、止め絵、っていう印象を受けます。
しかし、それでも満足に見ることの出来る絵の上手さ。
『惑星9~』とかのスッカスカな感じが好きな人や、
よくある少年マンガみたいにアクションアクションアクションってのが好きって人は、
ちょっと辛いかもしれません。

セリフで笑わせにくる密室コメディ、ってのがお好きな方は気に入って頂けるんじゃないかと。
あ、コミックの担当さんに借りたときは、
「ナカイデさん、『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』が好きだと言ってたので、
 『ラブラブエイリアン』も気に入ってもらえると思います」
と言われました。“ゲスい”っていうのが共通項らしいです。
僕といたしましては、Twitterの呟きで同様の意見がありましたが、
沙村広明(竹易てあし)『おひっこし』が好き、
っていう人には間違いなくオススメ。

ちょっとでも気になったらぜひ、手にとってみてください。面白いですよ。
そしてあなたが男なら、162ページからのエロについての会話にうなづくべし。

最後になりますが、僕と担当さんはとにかく、あとがきにある、

 続刊が出るような嬉しい奇跡が起こったら、
 嬉しすぎるので、関係者しか知り得ない、
 勿論ネットにも上がらない、マンガ業界の
 くそゲスいゴシップ
をここで暴露します☆
  でも売れなくて2巻出なかったら
 その時はまじでごめんなさい☆

くそゲスいゴシップっていうのが読みたくてたまらないので、続巻希望!!


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

はにわオールスターズ 明るいテレンコ娘




20131216Mon
 >新刊案内から気になる本を

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新刊案内を頂いたので、その中から、
妄想書店ミラーボール回ラズ、に置きたいものを箇条で抜粋。



■田辺青蛙 『あめだま』 青土社
日本ホラー小説大賞(短篇部門)受賞の気鋭による、六十の掌編連作集。


■莫言著、吉田富夫訳 『豊乳肥臀(上)』 平凡社
世界中の美しい乳房の前に跪き、その忠実な息子になりたい――。刊行後忽ち発禁処分となったノーベル賞作家の代表作がライブラリー化。(下)も発売。


■黄文雄 『「沖縄シマ豆腐」物語』 潮出版社
第1回「潮アジア・太平洋ノンフィクション賞」受賞作。食が伝える日本のあるべき姿とは。シマ豆腐が見た沖縄の歴史と未来。


■安倍成道 『現代の陰陽師 安倍成道』 学研
安倍晴明の末裔、水の家系第27代の陰陽師である著者が、陰陽師の使命や呪法、そして自らの使命について語る。


■クレア・マリィ 『「おネエことば」論』 青土社
テレビ、タレント本、テロップ、アニメなどさまざまな分野の具体的な「おネエことば」をとりあげながら、言語学者が鋭くせまる。


■海猫沢めろん 『「自由になりたい」病の人たち』 大和書房
思い通りに人生を歩まないと気がすまない? 「自由に生きたい」と願う心理を、著者の経験や古今東西の言論から考え直す一冊。


■ゲーリー・シャピロ著、中西真雄美訳 『ニンジャ・イノベーション』 アルファポリス発行/星雲社発売
世界の一流企業には、忍者に通じる精神がある? ――ニッポンよ、今こそ忍者を思い出せ。米で話題のビジネス書、遂に日本上陸。


■魚住和晃 『筆跡鑑定入門 ニセ遺言書、文書偽造を見破るには』 芸術新聞社
筆跡被害で困らないための必携書。数々の逆転裁判を導いた筆跡鑑定の真実。当事者しか知り得ない裁判の裏側とは?


■寺本光照 『国鉄・JR悲運の車両たち』 JTBパブリッシング
本来とは違った使われ方、時代や線区の事情により陽の目を見なかった車両50種超を、その原因や背景を考察しながら丁寧に解説。


■西田裕希 『美しすぎるロシア人コスプレイヤー モスクワアニメ文化事情』 東洋書店
ロシアで現地のコスプレ/アニメ文化に飛び込んだ筆者。ロシアのアニメ文化がサブカルチャーとして生まれ、根付いた様を報告する。


■馬場千枝 『切手女子(仮)』 PHP研究所
可愛いものに夢中になる女子の間で切手蒐集が大ブームに。女子好みの可愛い切手の魅力と集め方を紹介する。


■山田雨月 『へき地メシ 世界の果てまでイッテ食う!』 ぶんか社
世界をまわって食べたうまいもの、まずいもの、大集合。バックパッカーの著者が旅の様子や珍しい食事を紹介するコミックエッセイ。


クラフト・エヴィング商會 『クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』 平凡社
クラフト・エヴィング商會の展覧会(世田谷文学館)公式図録。文学、デザイン、アートが融合する魅力を満喫できる約3年ぶりの新刊。


■大野芳 『無念なり 近衛文麿の闘い』 平凡社
政治家として芳しくない評価が定着している近衛文麿。彼は本当に無能だったのか。その生涯と周辺の群像に光をあて、再評価を試みる。


■加藤千洋 『辣の道 トウガラシ2500キロの旅』 平凡社
400年前新大陸で生まれた唐辛子が中国で辿ったルート2500キロを旅し日本では京都・東京の唐辛子談も。スパイシーな図版も多数。


■ジェイソン・ローゼンハウス著、松浦俊輔訳
『モンティ・ホール問題 テレビ番組から生まれた史上最も議論を呼んだ確率問題の紹介と解説』 青土社
テレビ番組から生まれた「モンティ・ホール」問題。確率の魅力である、直感と正解のギャップを語り尽くす。



以下、ムック

■『粘土で作る多肉植物 ぷっくりかわいいタニクちゃん』 ブティック社
人気の多肉植物を粘土で再現。小さくて手間もかからないのでインテリアにぴったり。アレンジも豊富で単体でも寄せ植えでも楽しめる。


■『橋本環奈本』 海王社
ネットから話題沸騰。検索1位&TVオファー殺到の「千年に一度の美少女」橋本環奈を中1の頃から追いかけた究極写真集。


■『アキバでロマンス アイドルと一緒に学ぶオタ芸(仮)』 スコラマガジン
初心者でもすぐにつかえる基本技から魅せる大技まで。オタ芸レッスン=登場するアイドル30以上。モーションの詳細は付録DVDで。


■『流行服』 ワールドフォトプレス
14~20世紀のおかしな流行、奇抜なスタイル、ダンディたちから最貧層の労働者まで、グラフィックデザイナーが独自の視点で辿る。



タイトル・出版社・リードだけなんで、まだ全然内容分からないですが、
また実際見てみて、良いのあったら紹介させてください。
まー、どうしたって、クラフト・エヴィングよね。展覧会めっちゃ楽しみ。




Ennapane - Susheela Raman




20131215Sun
 >新しいバンド

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児童書売場近くで働いてるんですけど。
今って、絵本だけじゃなくて、例えば音が出るオモチャが付いてる絵本だったり、
いやむしろ、オモチャがメインで絵本がオマケだったり、っていうものがあるんですよ。
土曜日曜で年末ともなると、そんな音の出る絵本コーナーのスペースに、
最盛期の九龍城のような人口密度で子どもたちが集まってきます。
ホントにごくごく狭いスペースですから、全員ずっと居るわけにもいきません。
で、何が起こるかって言うと、バトル、なんですね。
ただなんていうか、皆さんの想像する、ケンカ、のようなものではなくて、
やっぱ今時の子どもはすげーなー、っていうやり方、なんですよ。

例えば今日も昼を過ぎると、ウジャウジャと子どもたちが湧いて出てきまして。
その中でドレスっぽい服を着た、ちょっと上品っぽいな、っていう女の子が、
ピアノの鍵盤が付いてる本を手にとって、久石譲の『summer』を弾きはじめたんですね。
その時点で、おっ今日は、のっけからレベル高いな、と。
実際、もうチラホラとステージ(棚前の通路)を降りて、
ギャラリーブース(エンド台横)へと下がっていく連中が。

で、次は誰が、みたいな睨み合いの空気になってるところで、
突然鳴り響くは無機質なクリック音。
パトカーの運転席を模したオモチャの、方向指示器の音でした。
音の方に目をやると、パトカーのスピーカーマイクを持った男の子が。

「マイカフォンチェック 1・2オーケー
 ママが来ない ママが来ない きっとまだママの買い物は終わらない」

初めて見かける子でしたが、いきなりのナイスバースに驚きましたね。
この時点で、もう今日は2人の勝負、いやさセッションが決まった感じでした。
ギャラリーも納得って感じで。
ステージを取り締まってるスゥが僕を呼びます。
(ちなみに、この“締役”は代々、小学六年生の女の子が引き継ぐ。
 スゥは在日中国人3世で、文京区の小学校へ通っています)

「上物ばっかじゃつまんないからさ、ソントンも顔貸しなさいよ」
「はいよー」

と、事務所に置いてあるベース(イシバシの超ショートスケールのやつ)を手に取り、
ストッカーの中に隠してあるミニアンプをセッティング。
スゥはスゥで、打楽器系のオモチャを並べ、リズム隊は万全。

それぞれ塾だったり、親だったり、
時間が来るまでものすごく楽しめたセッションでした。
充実感から来る笑顔を思わず浮かべながらベースを片付け、
「すげえッス! 今日のバトル、マジはんぱなかったッス!」
と急いで社員さんに報告すると、返事は一言でした。

「働け」



ってなわけで、今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Nitin Sawhney, The Conference


タケダダー タケダダー タケダジュン




20131213Fri
 >『わたしはロランス』

なんか、すっげー久しぶりに映画観た気がします。
サボっててごめんなさーいねっ。ってなわけで、

ドキュメンタリー映画を観る会(会員俺1人)。略して、ド1人。
番外編、たまには劇映画を観る会、
略して“たま劇”2本目は、ちまたで話題のこの作品!

『わたしはロランス』
http://www.uplink.co.jp/laurence/
poster2_20131214014719a9f.jpg

公開当初から僕のTwitterタイムラインではたびたびタイトルを見かけましたし、
友人が通っている美容師さん(重度のシネフィル)曰く、
「2013年の1位は『ぼっちゃん』、2位が『わたしはロランス』」
と、1位の作品がだいぶと“世間はどう言おうが私は好き”寄りの作品でありますが、
界隈でそこまで話題になるなら、観に行かねばなるまいと、
『鉄西区』(→この記事を参照)を観たおかげで今年は腹一杯になっていた映画館へと、
しばらくぶりに行ってきました。

渋谷アップリンク
余談。アップリンクの年間会員なのですが、
これで5本観たので次の1本無料で観れますヒャッホイ。次は何を観ようかしらね。
金曜夜、終映時間が23時を越えるというのに、客席は20人弱の入り。
特に女性のお客様が多い印象。



ストーリーは、

カナダで国語教師をしている30歳男性、ロランス・アリア。
彼は「生まれてくる性別を間違えた」性同一性障害者。
既に数年の付き合いがあり結婚も考えていた恋人のフレッドは突然、
「今まで自分をだましてきた。これからは女性として生きたい」とロランスに告げられる。
お互いの変化や周りの意見の中で葛藤する、2人の恋の行方は果たして。

ってな感じ。



以下、感想など。

良かったスよー。
これ、クリスマスに観に行くカップルは上手くいく。
という誰に頼まれたわけでもない宣伝をしたくなるくらいに良かったッス。


この映画が話題になってるのは、監督グザヴィエ・ドランが、
1989年生まれで『わたしはロランス』制作時にはなんと若干23才という、
才能ほとばしりまくりなのが一番の原因ではないかと思われます。
役者もやってて、しかもイケメンっていうからもうタチが悪いよねー。
『わたしはロランス』でもカメオ出演してて、その画像が、こちらです。
director_img_001.jpg
ぐぅの音も出ないレベルのイケメン。


さて僕は、ストーリーより、画面に惹かれました。
とにかく綺麗で面白い。色合いや構図などなど。

冒頭、主役の2人がお互いに、色の印象を言い合うシーンがあるんだけど、
それがちゃんと活かされているなー、と。
赤は“情熱や欲望”みたな風に語られるんだけど、
その後、ロランスが雨宿りで入るお店?のシーンで、
その場にいる女性たちにカメラがアップするんですけど、照明が真っ赤。
ロランスの性転換願望が強くなっていくのを表しているのかなー、なんて。

ロランスが初めて女性の服を着て職場へ行った日の、
お祝いディナーのシーンの色合いが本当に素敵で。
まず、フレッドが花柄の服、バックの壁紙も花。
images (2)

対面のロランスがこちら
gallery_img05p.jpg
向かいの席がこれってどんな内装の店やねん、なんていうツッコミは置いといて。
黒バックで化粧が映えるようになってるし、ヒロインとの色合いが白黒で対になる。
けれど、両方に赤が入れられてて、ピアスも同じ側。
よって、2人は繋がってるっていう印象もありますね。

こんな感じで、色がカラフルなのに上手くまとまってて、すごく映えてる画面が多いです。
それが爆発するのが後半、2人が島で再会するシーンなのですが、
予告やメインイメージ画像にもあるように、
色とりどりの衣装が空から降ってくるCGが挿入されます。その多幸感たるや!
すごくファンタジックに作ってあるので、逆に、
あぁこの感じは長くは続かないんだろうなぁ、という予感も漂います。


構図で面白いなぁと思ったのは例えば、
ロランスから性同一性障害の告白を受けたフレッドが、
そのことを母親と妹に相談するシーンなんですが、
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この、THE・向き合ってない感!
お前らの議論どこまでいっても平行線やろ!
っていうのが一発で分かりますね。

あと、左右対称な画面が多いなぁとも思いました。
ロランスが女性の服を着るようになってから出会う、ちょっと変わったグループがあるんですが、
(全員の姓(もち偽名)が“ローズ”で5人、
 「私たちがファイブ・ローゼスよ」っていう紹介で、
 場内で大ウケしたのが俺だけだったのが解せぬ。あれ絶対に笑いどころやん!)
そのグループがたむろしてる部屋が、超ゴージャスでシンメトリック。浮世離れ感。
っていうか、『わたしはロランス』で画像検索すれば、
うん、画面が対照的だなぁ、って分かってもらえるはずだ。

四角い画面、っていうシーンも多いですね。
廊下のこちら側から、一番向こうの部屋を映している、っていう引きの画面や、
闇に浮かぶレストランの窓だけの画面などなど。
登場人物が画面の真ん中に据えられることが多いので、余計にそう感じるのかも。

そういえば、画面に人物1人だけ、しかもアップなシーンが多かったような。うろ覚えだけどさ。
学校での会議のシーンなんて、全員抜きで映るから、
部屋の様子がはじめは全く分からなかったくらいだもの。



さて、長々と書いてきましたが、全体的に素晴らしい中でも、
ナカイデの個人的に、ここが白眉じゃー! という箇所がございます。どこかっていうと、

別れ話のシーンね。

あれはね、映画史上に残って欲しいですよ、語り継がれて欲しいですよ。
上手いッスよねぇ。
ネタバレになるので、詳しくは書きませんが、
ロランスがね、あるものを、ある場所から、出すじゃないですか、ね?ね?ね?

フレッド、泣く、
ロランス、出す、
フレッド、泣く、

決定的な分岐点なのに、スパスパスパーンと超気持ち良いテンポで事が運ぶ!
セリフが何も無いのに、何が起こったか、どんな修羅場だったのか、
っていうのが、よーく分かる。上手っ! 監督あんた本当に23歳か!?
あと、まぁ、個人的な意見なんですが、あれがね、ロランスの、
はじめての、詩、だったんじゃないかと、思うんですよ。
……うひゃー、映画史上に残ってほしーぃ!

この他にも、上にも書きましたが服が降ってくるシーンや、水がバッシャーンってなるシーンなど、
いわゆる、嘘っこ的表現、が上手く、しかも大胆に取り入れられているなぁと思いました。

ほら、それぞれの指にクリップを付けて、ある仕草をするシーンも。
あんなの現実にはやらねえよ、って言ってしまえばおしまいだけど、さ。
観る人によっては、おいおい、なんて気分になっちゃうのかもですけど、
フィクションですドラマです、というのが強調されて夢の中度が上がるので、僕は好きでした。



最後に、ひとつ。
ストーリー自体や、その流れから、“男のロマン”を何故か感じました。

僕はまったく普通の異性愛者なので、
普段書く文章が悲しいくらい“異性愛者の男”が書いた文章にしかならないんですね。
例えば、僕が書いた百合な文章を読むと、
「あ、これ、ノンケの男が書いてる」って一発で分かるじゃないですか。
(俺、いつも主人公の一人称で書いてるのにね……。ちくしょう、工夫と努力が足りん!)

『わたしはロランス』からも、それと似たものを感じたんです。
監督自身はゲイらしいし、僕があんなに男のロマン、
つまり、これは男に都合の良い展開だ、と感じたのか、原因はよく分からないんですけど。

そこらへんのもやもやを、きっと宇多丸さんなら指摘してるはずだ!
と思ったけど、ムービーウォッチメンではこの作品やってないのねー、残念。



暮れの時期ですし、多くの人が2013年映画の上位に挙げるであろう、良作でした!
言い忘れたけど、上映時間168分を感じさせないスピード・テンポも良かったなー。
バックで音楽がほぼ鳴りっぱなしっていうのが理由のひとつかも、
ってなわけで最後に、劇中サントラから1曲お聴き下さい。


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サントラのほとんどが4拍子なんですけど、これは3連。
この曲が流れるシーンは特別、ってことでしょうかねー。
うん、特別、なんだけどさ。




20131212Thu
 >ボケたがりのツッコミ

DSC_0009_20131213015935c0f.jpg

ふいに、コントやってたときの画像↑が出てきた。
ならば載せるのがドMとしての礼儀。
ネタは「バースデーマン」といって、誕生日を無理矢理祝いに来る人。
僕がボケ、相方がツッコミ。内容がどんなだったかは忘れた。

僕は普段、話の流れでツッコミに回ることがままあるのだけど、
基本的にはボケたがりだと自分では思ってるし、人からもちょくちょく言われる。
本当のツッコミ属性の人は、結構怖い。怖いっていうか、危ない。
どちらかというとボケの方が空気に敏感なのに対し、
ツッコミは反射神経でいってしまうことがあるので、
かなり目上の人でも思い切りド突く、しかもタメ口で。
そんなときは相方(ボケ)がフォローに回る、
っていう勝手なイメージが僕の中にはあって、それは理想、なのかな。
ボケの方が社交的で優しい。ツッコミは残虐の鬼道をひた走れ。


僕の生涯で一番キレッキレのツッコミが出たのは、かつてホームレスだった頃のこと。
外で寝るのはまだ寒い時期、ドンキホーテ某店の男子トイレ個室で仮眠をとっていた。
閉店のAM5時には店を出なきゃいけないので、AM9時に図書館が開くまでは結局野宿になるんだけどね。
だいたい4時くらいに清掃の人がドアを叩くので目が覚めるのだけれど、
その日はよっぽど疲れていたのか、座りポーズのまま爆睡してしまっていた。
ふと目を覚ますと、既に6時。
なんじゃこりゃーと、慌てて入り口へ向かうと、
1F自動ドア前のレジにスタッフさん全員が集合し、終礼をやっているところだった。
気付かれずに通るにはステルス迷彩でも着てなきゃ無理、という状況である。
こっちはこっちで、死ぬのも怖くない血気盛んな20歳ホームレス。しかも寝惚けてる上にテンパっている。
スタスタスタと、王道を歩くかのような歩調で出入り口に向かう。
遅れてきた主役の登場にギャラリーの視線は集まり、静まる場内。

そこで若き俺の放った一言は、

「おこして!?」

あのセリフを上回るツッコミを、これからの人生で吐く機会は、果たして回ってくるのだろうか。
回ってくると良いな、と期待しつつ、目は光らせているつもりだけれど。


あ、コントは是非またやりたいですね。趣味で。
ゆるいメンバーをゆるく募集。お客様は急募。

バンドやってます、っていうと趣味で通るのに、
コントやってます、っていうとなんで「芸人目指してるんですか?」と聞かれるのだろうかね。
ずっと分からなかったし、そのプレッシャーに負けてしまった、のだろうなぁ。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Nitin Sawhney - Dead Man




20131210Tue
 >薄っぺらに雨

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降ってるんだか降ってないんだかよく分かんないけれども、そりゃあ晴れの日に比べたらどうしたってじっとりして体が重いし低気圧のせいか偏頭痛はして濡れそぼったシャツはビタリと肌に張り付き茶色の前髪からは雫が落ちてそういえば今朝見た猫もにゃんにゃん言いながら顔を洗ってたよ、やっぱり何だかんだで降ってんだよなぁ雨

という初夏の日、親父は焼かれた。

長男なんだから実家の近くに居て欲しいと希望する両親に無理を言って入学した地方の国立大学で、右も左も分からぬ新歓の時期に上手いこと口説かれ演劇部に入ってしまい、それまで全く興味のなかった演劇というシロモノに何故かズブズブと足をとられ、ヤニ臭い部室でパックの安焼酎をあおりながら喧々諤々と演劇論なぞを交わしたりもしたが、何のことはない僕はただ淋しかったのだ、淋しい馬鹿のかかる病気にかかっていたのだ、略して淋病だ、もしくはただの馬鹿だ、ということに気付いたのは、ろくすっぽ授業にも行かぬまま留年し続けた大学を中退し、東京へ行けば何か面白いことがあるんじゃないかという甘ったれた考えと焼酎に酔った勢いを共にして夜行列車に飛び乗り、思ったよりも寒い首都の4月の夜、ジージャンを羽織っただけの服装で西武新宿駅前のコンクリートに横たわり、過去に別れを告げるんだ俺はこれから生まれ変わるんだと格好をつけて携帯電話を捨ててしまった自分を蔑む余裕も無くガチガチ歯を鳴らしながら、東京じゃあ……尺八奏者が……ストリートをやるんだなぁ……と、空腹のために回らなくなってきた頭でぼんやりと考えていた、のを懐かしく自嘲気味に思い出し、舞台本番後の打ち上げの席で大半を占めるようになってきた自分より年下の役者・スタッフ達に、馬鹿な先輩の笑い話として話せるようになってからだった。

僕はもう三十歳になっていた。

小学生の頃、自分の将来を想像して年表を書いてみましょうという課題を出されたとき、周りの友人達が適当にさっさと仕上げていくのを横目でうかがいつつ、あらゆる可能性に考えを巡らし緻密に妄想の時間を積み上げて行く過程に疲れてしまった僕は二十五歳で自分を不慮の事故で死なせることにした。二十五歳、四大をストレートで卒業したのちの社会人3年目。大学で出会いった年下の妻との間に2歳になる娘が1人、を残して僕は車に轢かれて死ぬ、おそらくは雨の日に。わずかな保険金を手にした妻は娘と共に実家に帰りパートタイム事務員として働き始めた会社にて、似たように妻に先立たれた上司と恋に落ちて再婚、2人はお互い長生きして過ごすだろう。まだ出会ってもいない年下の妻がなんとかやっていけそうな未来をわら半紙の上に切り開き、小学生の僕はシャーペンを置いた。すでに休み時間になっていて、級友たちは外で遊んでいた。そう、思えばあの頃から要領が悪かった。決して頭は悪くなかった、ただ生きる要領が悪かった。かつて二十五歳で死ぬはずだった僕は、三十になっても生きる要領が悪いまま、なんといまだに演劇をやっている。小学生の頃の僕にはおろか、大学生の僕にこのことを言ったって信じないだろう。舞台出演が決まるたびに長期の休みをとる必要があるので社員にはなれないんですと誰にともなくえへらえへらと言い訳をし、ではどこかの劇団に所属はしないのかと聞かれると自分のスタイルでやりたいようにやってたいんでフリーなんスと軽薄な必死さで答える、三十歳の男。

人生詰んだ、のか。

おそらく僕が役者としてこの先出来ることがあるとすれば、それはただただ延々演劇を続けることだけであろう。演技の良し悪しというのは具体的に測るのが難しい、けれども上手い役者と共にいれば嫌でも力量の差など分かってしまうものなのである。理屈で分かるのならばまだ良い。そこに言葉や理論があれば何とか出来るのかもしれない。しかし漠然と差を感じるだけで何の手がかりも見つけることが出来ないまま、ともなって僕の演技技術も上を向かないまま、客演常連となった団体の代表がいつもどおり僕に当てて書いたと分かる台本を演じるでもなく、ただこなすことは、果たして演劇を続けていることになるのだろうかと、ふと疑問に思うことも時にあるのだ。まったく要領が悪いと思う。「いやいや、続けることが出来るって一番凄いことだと思うんですよ」と言っていた年下の役者は端役ながら都立ホールで上演される舞台に抜擢された。大学の演劇部同期たちはとっくのとうに真っ当に働いている。彼らから結婚式の誘いは来ないまま。何人かにはすでに子どもがいると聞く。僕の人生は何も始まらないまま終わったのか。このまま東京でくすぶって終わるのだろうか。

なんてうじうじしている僕より先に親父の人生が終わった。

還暦の祝いには実家に帰ったので60歳は越えていたのだろうけれど、実のところ親父が何歳で逝ったのか良く分かっていない。東京に出てからは年に1度帰るかどうかで、特に何の相談もなく大学を辞めてから数年は、親に買ってもらって以来番号の変わっていなかった携帯を捨てる直前に一方的な電話を残したまま音信普通となっていた。以降僕は後悔の押し寄せる暇がないようにととにかく時間を埋めていたし、実家は実家で僕を死んだものとして諦めていたらしい。後に借金をせびるために電話をかけたときその話を聞き、なんだ案外ドライなところもあるんだなと頭の片隅で思った。それからも、たまに実家に帰っても居るのは2~3日で、すぐに東京へ戻るようにしていた。実の意味で大人にならないままの長男にどう接すればいいのか掴みかねて戸惑っている様子の母にこちらもどう話しかけていいやらだんだん分からなくなってきて頭が変になりそうだったし、なにより会うたびに老いていく親父の姿にどうしたって未来の自分を見てしまい、いつか僕が老齢になったときのことが頭をよぎってはぞっとしてしまうからだった。そういえば、と思い出す。親父と僕はおおよそ三十歳の違いだった覚えがある。そうか、親父は三十歳で僕を産んだのか。いや正確に言うと僕を産んだのは母であるからにして、親父が三十のときに僕は産まれたのか。親父はよく笑う人だった。三十歳の僕は、レジ打ちのバイトと舞台の打ち上げ以外ではほとんど笑わない。親父は心から笑っていたのだろうか。


喪主などの一切は弟がつとめる。

放蕩者である長男坊の僕を反省したのかどうか、弟は実家に縛り付けられることになった。近県の大学を出たあと実家に呼び戻され、親父の仕事を継ぐために専門学校に入りなおした。親父は車椅子や義手義足の整備を専門とする職人、義肢装具士だった。フットワークの軽い個人業者として、山間の病院などで評判が良かった。ニッチな注文にも早く対応してくれるからと、大病院にもたびたびお呼びがかかっていた、らしい。僕がそんなこんなを知っていたわけも無く、火葬場で親父が焼けるのを待っているときに弟から聞いた情報だった。親戚やらに聞かれて答えられへんとマズイやろ、と気遣って色々と教えてくれたのだ。俺も一応役者なんだから事情を知らなくても演技くらいできるよ、という冗談に2人とも声だけで笑った。疲れていたのだ。弟はこの数日間の病院・業者・親族・取引先などなどとのやり取りに疲れていた。僕は僕で稽古終わりで訃報を受けて取る物も取らずコンビニでわずかな預金全額を引き出したものの新幹線の片道分にしかならず、新幹線の駅から実家近くの駅までキセル乗車でビクビクしながら私鉄で帰ってきたため精神的に疲れていた。兄弟のそんな差はきっとこれからも広がっていく。

家はガンの血筋だ。祖父も祖母も父もガンで逝った。

父の会社は、他に若い職人がいて1人、その下で弟が見習いをし、経理は母が担当していた。若い職人は対人コミュニケーションに関して障害を持っており、工場での内勤専門だった。弟がわずかに手伝うにせよ営業など外回りは父が一手に引き受けていたということだ。病院が休みの日以外は朝から夜まで車を飛ばし続け、それが終わると自分にしか出来ない製作作業、家に帰っても持ち帰りの事務仕事。休みはほとんど返上で工場に篭る。ゆっくりする間も無く、それに伴ってガンも広がった。もちろん定期健診を受けてはいたのだが、発見が遅れたらしい。即入院、手術だった。営業先でも明るく陽気で人気のあった父が入院したのは、仕事で取引があった大病院だった。顔見知りの医師や看護婦が巡回に来るとあってはなかなか気も抜けなかっただろう。個室が満室だったため大部屋に入って、同室の患者さんからの腰痛の相談にも乗っていたらしい。やがて個室のホスピスに空きが出てこれで少しはゆっくり出来るなぁと笑っていた数日後に、すっと、逝ったらしい。オカンと付き添いを交代するちょうど間やったわ、家族にまで気ぃ遣わせんように逝ってもうて、と弟は言った。

「なあ、兄ちゃん。こんなことになってしもたし家帰ってくる?」
「どうしょうかなとは思とるとこやわ」
「ここいらへんも昔とは違ってだんだん面白なってきとるで」
「あー、せやな」
「兄ちゃんの好きな小劇場とかも、近くの会館に来るようになったんやわ」
「せやけど、東京に比べたら、なあ」
「まぁ、せやわな」

みたいな恐ろしく噛みあわない会話を火葬場からの帰りの車内で弟とはポツリポツリと交わした。運転席には弟、助手席には僕、後部座席に父の骨を抱えた母がちんまりと乗った。母は一言も話さなかった。霧雨をワイパーが払う音以外はまったく静かなエクストレイルの車体は馬鹿みたいに大きい。身体の大きな父には似合う車だったが、3人で乗るには大きすぎる。焼きおわった骨を見るのは、祖父祖母と、これで3回目だったが、身体の大きさに比例して父の骨が多いというわけはなく、規格の大きさに作られているであろう骨壷にちゃんと納まった。三度目ともなると火葬場の人間の説明も何となく覚えているものだ。
「御骨には入れる順番がございます。骨壷の中で小さくお座りになっているようにお入れするんですね。
 まずは足の指の御骨から入れていきます。最後には頭の御骨を蓋するようにお入れして終いでございます」
歳のわりに随分と丈夫で色も綺麗だと褒められた父の骨だが、それでももうエクストレイルの運転席側を体重で傾けたりはしない。母は火葬場から帰るとすぐに横になった。もとより気疲れで参っていた上、僕のことを親戚や近所の爺婆たちに根掘り葉掘り直接的に間接的に探りを入れられ嫌味を言われたのが決定的に胃に来たらしい。母とはこちらに戻ってきてから二言、話しただけだった。「おかえり」「ただいま」「ご飯は」「今はええわ」。前に会ったときより、ずっと歳をとっていた。

居間で弟と二人、無言のまま休んでいるとやがて父の仕事関係の人たちが訪ねてきた。弟は知った顔のようで、定形の挨拶を交わしている。要領よく大人になれなかった僕のことを未だに兄ちゃんと呼ぶ弟の顔が、知らない人間のように見えた。少しタバコを買ってきますと断り席を立ち、少しのタバコってなんだよあの値段で12本入って無かったら暴動が起こるぞと思いながら玄関を出た。本人が居ることで明らかにはばかられていた僕についての質問に弟は今頃答えていることだろう。はい兄です、そうですね大学を辞めて以来こちらには戻ってないので、ええ東京で役者をやっております、いえアルバイトをして何とか食べているようで、はははまあおっしゃるとおりかもしれませんね、いえありがとうございます何かとご迷惑おかけすると思いますが今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


詰んだら詰んだと認めてしまえば、残りの人生もなかなか悪くない、はずだ。

傘を持って家から出たものの界隈は僕の知っている頃から随分と変わってしまっており、いやもし何も変わっていなかったとしても今さら行く当てなどあるわけもなのだけれどと、足の向くまま歩いているといつの間にか懐かしい小学校の近くまで来ていた。東京ならば学校のそばでタバコを売っている売店があろうものなら保護者が黙ってはいないだろうがここは田舎。もしかすると、というか時間も有り余っているしと珍しく積極的に、校舎を眺めに行くことにした。僕が大学に入ってすぐ改装があり、もちろん行かなかったのだけれど卒業生たちが集まる会が開かれたのは知っていたので、校舎が記憶にある色と随分違っていることには驚かなかった。不審者を通さないためのものだろう、随分と頑丈そうな校門が行く手を阻んでいた。僕が通っていた頃は猫が押しても開くような門だったのに。大人は校庭には入れない、もう子どもには戻れない。

小学校の脇に小さな駄菓子屋がある。こちらは驚くほど何も変わっていない。いや、校舎が新しくなった分むしろ余計に古ぼけて見える。ジャンプが校区内で一番早く発売するからといって、友達と争って買いに走ったのをぼんやり覚えている。ジャンプを買うようになるまでは、付録が付いているような学年誌をここで買っていた。この田舎に他に書店なんてなかったのだ。付録を組み立てる権利を争って弟と殴る蹴る噛む叩くのケンカをよくしたのを覚えているが、僕たちは昔から仲の良い兄弟と言われてきた。僕は弟の面倒をよくみる兄で、弟の方は兄をよく慕っていると。僕がどんなことを考えて弟にどんなことをしてあげていたのか、今となってはあまりよく覚えていないし、弟が僕を未だに慕っていたとしたらとっくの昔に太陽は西から昇っている。

校門が開く音がして目を向けてみると、門柱とのわずか数センチの隙間を抜けて大きいバンワゴンがぬっと出てくるところだった。数センチもずれればコンクリート製の柱で車体をこすってしまうという間隔を見事に抜ける技術。石と石の間から体をくねらせ出てきたウーパールーパーを思わせた。運転席と助手席に1人ずつ青い作業着の中年男性がボーっとした目つきで乗っている。この雨の中、何の作業をしていたのだろうか。作業着のところどころが濡れてまだらな紺になっている。漏れ聞こえるカーラジオの音、聴いたことのない歌謡曲。狭い道なので傘をさした人間つまり僕みたいなのがつっ立っていると邪魔にしかならない。大人しく傘をたたんで駄菓子屋の軒先へと身体をどけた。すると驚くことに駄菓子屋のドアがすーと開いたのだ。こんな骨董品みたいな店に自動ドアとは不釣合いだろうに。来客を知らせるブザーが平日昼下がり、僕とワゴンしか動いていない世界で敵機の来襲を告げるかのように鳴り響いた。店の奥、異界に繋がっていると思われる陰からじょりじょりと畳をこする音を立てて人間が現れた。人間、としか言いようがないほど外見には性差を見出せない。僕たちは店主を見て、人は歳をとると男女の区別がつかなくなるということを学んだ。校外で学んだことほど社会に出てからは役に立つ。わずかな記憶に残っている印象と寸分違わない姿形、つまり店主の老婆は僕の幼い頃から外見的には全く歳をとっておらず、どうやら彼女が妖怪であるらしいという小学生の噂は的中していたらしいなどと思っていると、当の本人からジロリとぬるい視線を注がれた。通り過ぎるワゴンの圧で背中を押されたように思わず店内に足が進んでしまう。背後で自動ドアが閉まると、どうやらあちらも自動らしく校門の閉まる音が店内にややくぐもって響いた。ラジオの音がゆっくりと遠ざかっていく。

いまどきの小学生はこんなもので喜ぶのだろうか、という商品が店の棚を埋めている。柱時計が秒を刻む音だけが店内に時間として流れている。昔は何も買わないで店を出ることなんて平気だったが、今はそれが出来ない。何か買わなければ面目ない、としか思えない。なぜなんだろう、と思いながら商品を一つずつ眺めていると製造時期が怪しいスティック型ののど飴で目が止まった。手持ちの小銭で買えて、喪服の大人が持っていてもおかしくなさそうなものはそれぐらいしか無い、いや他の物を持っていても変ではないのだけれど一応、と自分で自分に言い訳をしてみる。思い出なんていうほどのものではないが、のど飴をなめすぎてはいけないと、演劇部内で付き合っていた一つ年上の彼女によく怒られた。彼女曰く、のど飴は適量ならば良いが、度が過ぎると逆に喉を痛めてしまうのだそうだ。彼女はのど飴を舐めない代わりに、喉に直接吹きかける薬用スプレーをよく使っていた。ロキソニンとハルシオンもたくさん持っていた。僕よりも背が大きかった。ほんとは私より背の高い男が好きなんだけどなーと何かにつけ言っていた彼女は、周りのほとんどの人間からはっきりと嫌われていて、特に女性からはひどく嫌われるタイプだった。他の部員たちに付き合っていることを白状したらあまりに反対されたので、めんどくさくなって別れることにした。それでもしつこく会いに来る彼女とキスした。僕から別れようって言ったくせに。結局彼女とは東京に来るまでグズグズと続いてしまった。随分あとになってからどこかの社長の玉の輿に上手く乗ったとわざわざ噂が流れてくるほど嫌われるタイプの女だった。

のど飴を買う。全部一気に口に入れれば僕の喉は痛むだろうか。そうすればダミ声の役が新たに回ってきはしないか、いや、演技も下手で声の出ない役者なんて干されるだけだな。もしそうなれば諦められるだろうか。何を、だ。諦めるものなど無いし、諦められるものすら無いじゃないか。僕は演劇を続けて行くために演劇をやっているのだ。それは純粋、なんてものじゃない。数学の点や直線の概念に近い。目的のための目的。ジャケットのポケットにちょうど105円入っていたのをお婆さんに渡す。東京で下ろしたお金がこれで全部無くなった。まったくの無一文だ。コンビニ生活に慣れた癖で商品がビニール袋に入れられて手渡されるのを待ってしまう。古ぼけた駄菓子屋でそんなサービスがあるわけもなく妙な間が開いてしまった。ジトついた平日の昼間に喪服でのど飴を買いに来た茶髪の三十男を怪訝な目で見やる老婆。

入荷してからまだ一本も売れていないらしいのど飴は箱にみっちりと詰まっている。箱の開封が下手くそなせいで本来あるはずの取り出し口も開いていない。一番手前のものをつまもうとするが土と木で建てられた店に篭った結構な湿気と暑さによって滲み出た指先の脂ですべってしまい、なかなかひとつを捕まえることが出来ない。老婆は涼しい顔で座っている。爪を短くしておく癖のある僕は、のど飴が並んだ隙間に爪を立てて引っ掛けることも出来ず、ツルツルと滑るパッケージに悪戦苦闘する。そういえば細かな作業道具を使う職人である父は、爪は短くしておく方が好きだとしょっちゅう言っていた。爪の先の白い部分があると引っかかって気持ち悪くて仕方がなくなるんやとこぼしていた。そんな話、いつ聞いたものだったか。僕がまだ自分で爪を切ることが出来ないほどに幼い時分のことだろうか。

爪は短く切っとかんとあかんぞ。道具を使うときに危ないでな。わはは。

あのさ、父さん。僕は父さんの道具を使うことなんて、ないんだよ。

うまくのど飴が取れない。指先の汗と脂がビニールのパッケージに付いてしまい余計に滑りやすくなっていく。もしかすると道具を使わないと取れないのだろうか。あせればあせるほど指先から汗が出てきてしまう。僕が昔通っていた小学校の側にある古ぼけた駄菓子屋で、何度も何度も繰り返す。道具って何なんだよ。のど飴一個が取れないんだ。なんなんだろう、これは。なんなんだよ。ちくしょう、一体なんなんだよ、これは!




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↑思い当たらなかったので、書きました。小説というほど長くないですが。

ずっと途中で放っておいたのを今年中に載せたかったし、
それに雨の降るせっかくのこんな日だし、ね。
お誕生日おめでとうございます、
坂本九、寺山修司、レイハラカミ、ナカイデソントン。

Arctic Monkeys - When The Sun Goes Down




20131209Mon
 >放課後、海を見に来たけれど

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夏は、ひっそりと、続いていたのですよ。

前→「放課後、海を見に行くつもり



痛い。めっちゃ痛い。すっげー痛い。
え、何、何なの、海ってこんななの? ドSなの?
砂砂砂。風に吹かれた砂が次々ぶつかってきて、メガネのレンズがバッチンバッチン鳴る。
もしかしなくても、レンズ結構傷付いてるだろうな。
押さえてはいるものの、髪も風に吹かれるままボサボサになっている。
ボサボサになるだけならまだしも、自ら意思を持ったかのように動き、
オデコに頬にと容赦なくセミロングの鞭が叩き込まれるんだからたまったもんじゃない。
耳元では風の吹きすさぶ音がする。びゅごごごうごごごう。当然、耳の穴にも細かい砂が入ってくる。
そんなひどい暴風に耐えて海を見たところで、もう暗くなり始めていて、ろくに景色は見えない。
見えたところで、ただの小さな港だし、眺めなんて良くないのは知っている。
手をかざして顔を守るが、今度はむき出しの腕に容赦なく砂が襲い掛かってくる。どうやってもどこかは痛い。
そこまでして私が果敢に海の方を見ようとチャレンジしているのは、
海に向かって走る先輩の、スカートがチラチラリとひるがえるのを少しでも眺めていたいからだ。
いいぞ、頑張れ、風。もっとやれ、風。そして、出来ることなら私には吹くな。
トライアスロン選手が海に突っ込んで行くときのような勢いで走る先輩。
放っておくとオーストラリアあたりまで平気で泳いでいってしまいそうだったので、
とりあえず呼び止めようと、手を口の横に当てて叫ぶ。

「せんぱーい! シロせんぱーーーい!! ってうわオエッ! ゲェッゲッホ!!」
「あははははははは! すっげえ! たのしい!」

砂がノドチンコを除夜の鐘のごとくガンガン鳴らすもんだから当然むせた。
舌の上に砂が乗って嫌な感じの感触、勝手に唾が溜まってくる。
根っからの文化系である私の声など、この暴風に掻き消えるしかない。
かたや先輩の声はこっちまでストレートに飛んでくる。幽霊部員とは言えさすが演劇部。
殺人せんとや襲いくる風砂をものともせず、両手を飛行機のように広げたまま浜辺を元気に走り回っている。
多分あれだ、先輩は実写版のアラレちゃんか何かなんだろう。
首が外れても全力で笑ってそうなところがよく似てる。

「これたぶん飛べるよー! ミトもおいでよ!」
「無理です! 人類は自力では飛べません!」
「アーイキャーンフラーイ!!」
「戻ってきてーーー!! ウゲッゲェッホグェッ!」
「うわっ今浮いた!揚力!?これ揚力ー!?」
「ちがワオエェェッ!!」



私たちの通う高校から20分も歩くとこの海に出る。
海と言ってもごくごく小さなヨットハーバーと、
中途半端にコンクリートで固められた砂浜があるだけなんだけれど。
学校の周りにはほとんど何もない。
先輩はこの街に住んでいる。自転車通学。
コンビニとカラオケ屋くらいしかない街だ。
映画館とゲーセンと本屋と定食屋と駅前のスーパーは潰れた。
商店街もほぼ壊滅している。ビジネスホテルだけは供給過多。
そんな街から電車で30分かかる私の町には、もっと何もない。
テレビはあるラジオもある車は結構走ってる。でも、何もない。
田舎だったりすると自然があったりするのだろうけれど。
家と道路と駅と学校くらいしかない場所で、私たちは過ごしている。

「ミト! あれ見て! クジラ!!」
「マジっすか! って、痛い痛い痛い!! 目ぇ入った!!」
「いるわけ、ないだろー! あははははは!」
「おい!てめえ!シロ!くっそ、ふざけんなこらー!!」

風音で聞こえないのを幸いと暴言を吐いてみた。
どうしよう勢いで呼び捨てにしちゃったぜ、と気付いて口の端がムニョムニョっとなる。
しかし、次から次に風風風だ。飽きた。先輩以外の景色に飽きた。
ぬあああああん、本能が鳴らすままに呻き声を上げながら、海に背を向けてうずくまる。
ダメなのは分かっているが我慢できずに、メガネを外してゴシゴシと目をこすった。
拭っても拭っても涙が止まらず、目尻から砂がポロポロこぼれる。
天気は良くとも、こんな風の強い日なんかに海に来るんじゃなかった。
とは思いつつ、先輩の太股は、しかと網膜に焼き付けることができた。
現状よりさらなる視力低下とひきかえに、私はひと夏の思い出サマーメモリーを手に入れたのだ。
ああ、まばたき一発で脳内メモリに画像が保存される機能が早く開発されないものだろうか。
出来れば先輩が制服を脱いでしまう前に。
頑張れSONY。頑張れNASA。私の高校生活の充実度は諸君にかかっている。

などと煩悩でショートしそうな脳でバチバチと細かい砂のぶつかるのを感じていると、
突然、ひときわ大きいものがボスッとぶつかってきた。
シャツ越しに感じるそれは、すごく熱くて、ちょっと湿ってて、ゼエゼエ言ってて、
つまるところ、先輩だった。
二の腕が異常に熱いと思ったら、先輩が手を置いていた。
先輩の荒い息がちょうど首筋に当たり、「ひっ」と言ったまま固まる私。
もしも今瞬間移動したら私の形の膜が残るであろうほど、全身の毛穴からぶわっと汗が出た。
いつの間にか風の音なんて聞こえなくなっていた。
心臓って耳の後ろにあったんだ。ババババッババババッ、って音がする。

「……ほんと、つまんないとこだよなー」
「そ、そんなことない、ですだよ」
「ですだよって何だよ」
「いや、その、あれです、突然だったので、驚いたのです」
「あはは」
「つまんなくないですよ」
「なんで?」
「だってほら、……先輩、いますし」
「ぬふふー。愛いやつめ」

先輩のオデコがグリグリと押し付けられるのを背中で感じた。
ひゃー、なにこれ、夢? 夢なら覚めるな、現実なら終わるな。
今すぐ氷河期になって現場が冷凍保存されちまえ。
だって今この瞬間が私の人生の最高潮です。

「ねぇミト。お願いがあるんだけど」
「へっ」

……あ、これ、キスだな。キスだわ。間違いない。
だって夏だもん。そういう感じだもん。
耳の後ろの心臓が、ドガガガガガガガガガという音になった。
骨伝導スピーカーでハイテンポのドリルンベースを聴くとこんな感じだろうか。
自分が生唾を飲み込んだのだけは分かった。
ひとつ大きな息をする。覚悟は決まった。
先輩の手が腕に置かれていなかったら、きっと倒れていたと思う。
うまく声が出なくって、小さく頷くのが精一杯だった。

「あのね」

手が離れた。すごく熱い。
先輩の顔を見ようとして後ろを振り向

「……もっと私を楽しませろー!!」

洗練された無駄のない動きで、スルリと羽交い絞めにされ一緒に反転。海のほうを向かされた。
使っている技術と力には熟練のものを感じるが、やってることは完全に悪餓鬼レベルだ。
先輩、少しはコナン君を見習ってください。そして出来れば私のトキメキも返してください。
乙女ドキドキのキス待ち顔にバッチンバッチン豪速球の砂粒。

「いぎゃあああ! いってええええ!!」
「ナイス! ナイスリアクションだよ!!」
「いたいいたいいたい!!いたいって!」
「あはははは! うわっ、ミトの髪、超いってえ! これ止めろよ!」
「ちょっと!先輩こそ!やめてください!放してって!
 やめろ!やめろっつってんだろおおお!!」
「ぎにゃああああああ!!」

防衛本能とは恐ろしいものだ。
格闘技の経験など微塵もない私が、完璧な首投げで先輩を地面に叩き付けていた。
ビターン!といい音を鳴らしてコンクリートに叩きつけられた先輩。
満面の笑みのまま、肺の空気が漏れるドゥフッという息を吐き、そのまま動かなくなった。
慌ててしゃがみ込むと先輩の上半身を抱き起こした。

「先輩!すみません、つい!」
「……ミト、腕を上げたね。私が教えることはもう何もないよ」
「何ひとつ教わってない気もしますが、大丈夫ですか?」
「最後に、ひとつだけ、聞いてくれる?」
「最後なんて寂しいこと言わないで下さいよ! 何ですか!?」
「腹減った」

先輩のオデコにとどめのチョップを叩き込んだ。




「っしゃいませー! って、シロか。……なんでそんなボロボロになってんだよ」
「こんちゃあ。2人なんですけどー」
「余裕余裕。お前らの貸切だよ。テーブルどうぞー」

先輩に連れられて入った、海から駅までの商店街にあるラーメン屋。
相当年季が入っているらしく壁も床も油でツルツルしているが、不潔なわけではない。
ほぼ正方形の小さなテーブル。私が壁側に座った。
私にメニューを渡してくれたあと、先輩はバンドマン風の店員さんと雑談をしている。
この店にはかなり頻繁に来ているようだ。
学校では孤高のポジションのくせに、人当たりが良い先輩には校外の知り合いが多い。
演劇部所属で他に音楽もやってるので、学校近くのライブハウス界隈では特に。
おそらく店員さんともその関係で知り合ったといったところだろう。
テーブルにグラスがコンコンと置かれた。

「ご注文は」
「3点盛と、ギョーザください」
「半チャーハンをお願いします」
「お前ら張り合いねえなー。もっと食えよ」
「女子高生はなー、霞を食って生きてんだよー」
「3点盛とギョーザ頼んだ直後に言わないで下さい」
「おっ、良いツッコミするね」
「今度この子と組んで吉本のオーディションを」
「受けないです。えと、長瀬 弥刀(ながせ みと)といいます」
「千代崎 白子(ちよざき しろこ)です」
「お前のことは知っとるわい」
「2人合わせてー」
「以上でお願いします」
「ありがとーございまーす」

私とお兄さん、初対面とは思えぬ連携スルー。
3点・ギョーザ・半チャー! とお兄さんが私たちの注文を繰り返した。
1人しか居ないのにわざわざ復唱するのかと不思議に思っていると、
カウンター内で死角になっていたところからおじいさんがヌッと現れ、私のチャーハンを作り始めた。
美味いチャーハンの登場がほぼ確定した手さばきだった。
料理を待つ間は何を話すわけでもなく、2人でボーッと、店の隅っこのテレビを眺めていた。
ビートたけしがピコハンで所ジョージを叩いている。
普段は家で観るような番組を先輩と一緒にラーメン屋で眺めるというのはかなり新鮮で、嬉しかった。

すぐに3点盛が登場。追っ付けギョーザとチャーハンも出てきた。
めちゃくちゃ美味しそうだった。ぐるなびの5つ星では判定しきれないものが世界には無限にある。
じゃあ、まぁ、ね、はい、なんて言いながら水で乾杯してみた。
何だか妙で、2人でニヤニヤしてしまう。割り箸をパキリ。

「ギョーザ半分こね。酢胡椒で良いでしょ」
「あっ、あ、はい」
「あとチャーシューとタマゴも半分あげる」
「ありがとうございます」
「なので、ご飯を少しください」
「霞を食べてるんじゃないんですか」
「女子高生の半分は炭水化物で出来てるんだよ」
「あとの半分は何なんですか」
「……水分?」
「それ多分、うどんです」

カウンターの影で「ブホッ」と、おじいさんが吹き出す音が聞こえ、
思わずそちらを見やる私と先輩。お兄さんが軽く肩をすくめた。
先輩がニシシと笑った。私の大好きな顔で。
ピコッ。ふたたびテレビからピコハンの間抜けな音。
わざとらしいスタジオの笑い声に、つられて笑った。2人で笑った。
けどなんだかキュウと苦しくって涙がポロポロ出てくる。
笑ったまま「砂がまだ残ってて」と言ってごまかした。



アルプス「まあるい」


クララのブログで知った曲。
もう、冬になっちゃったねぇ。




20131208Sun
 >きーよしー、こーののののののののののの(針飛び)

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年末は色々なカウントダウンが同時進行で、
それがカレンダー上では、ほぼ真縦に連なっている。
俺はこれを「アニバーサリー大直列」などと呼んだ覚えはない、念のため。
クリスマスが年末年始の一週間前なのは言わずもがなですね。

今年は独り身のクリスマスである。
何の因果か知らんが、仕事もお休み。
お誘いお待ちしてるぜオーラ全開なのだけれど、
20代前半のクリスマスイブ、何を思ったか、
単身、スカジャン・金髪・サングラスで、ディズニーシーへ遊びに行って、
両脇をカップルに挟まれて海底2万マイルを楽しむという所業をやってのけた俺である。
隣の席にはテリー(カエル)を座らせた俺である。
打ちあがる花火を大量のカップルに囲まれて眺めた俺である。
周り全員からものすごく迷惑そうな目で見られた俺である。

さて、今年は何をしようか、ということになってしまう。

脳内会議が開始された。
実は、中二病に目覚めて以来、
僕の中には常時12人の審判員(当然“ジャッジメント”と読む)が居る。
という設定でやってますきに。
彼らによって侃々諤々の議論が交わされる。

「僕ももう30歳だ。そろそろ無茶は卒業したい」
「いや、世間はそんな大人しいこと望んではいない」
「お前の言う世間って何だよ」
「このブログを読んで下さってる皆々様のことだよ」
「狭いんだよお前の世間は!」
「じゃあ他にどこに世間があるっていうんだよ!」
「見ろよ!渋谷表参道六本木!イルミネーションの大乱舞!」
「ぐああああ!」
「それら誘蛾灯に群がる如しのカップルアベック夫婦子どもたち!」
「幸せそううううううう!」
「まっ、そんなことは置いといて飲み行こうぜー!」
「よっしゃよっしゃ、カルアミルクくださーい!」
「お前女子高生かよー、っつってー」
「うははははー!」

とまぁ、だいたいこんな感じで、1人でも毎日無駄に楽しくやってます。
今のところ予定も無いので、普段どおり過ごすと思います。
マジ俺クリスマスよりは盂蘭盆会大切にしてる側の人間っつーかぁ。



さて、アニバーサリー大直列(あっ、言っちゃった)の一大イベント。
皆様には関係ありませんが、俺だけの大イベントが待っているのである。
そう、何を隠そう、クリスマスよりやや上方に、誕生日があるのだ。
誰のって、俺のだよ。もうすぐ1つ歳をとるのだよ。祝えよ、嘘です、調子に乗りました。

また棺桶に一歩近づくのだ。死にたいようで生きたいような人生であった。
生きてる意味があるのかと問われれば、愛想笑いを浮かべ、
曖昧に「どうなんスかねー」と返すしかないような人生である。
それでも僕は生きていきます。この足でしっかりと地面を踏みしめて。
顔を上げろ、未来はあっちだ!
……あれ? あ、いや、あっち、かな? うわ、やっべ、わっかんなーい。

そんなこんな、グーグルマップに頼る感じで、これからもやっていきます。


SjQ「pico」




20131207Sat
 >弱P弱P→弱K強P

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「いやぁ、マジ今のライブ凄かったッスね」
「ヤバかったね」
「ステージと客席の温度差無かったですからね」
「特にアリーナは超盛り上がってたよね」
「コール&レスポンスも完璧に決まってましたからね」
「みんなの声、俺らに届いてるぜー、っていうね」
「久々に良いライブ観ましたわ」
「ねー」

以上、絵本の読み聞かせ会の感想を話し合う僕と先輩の会話。
実際、今日の読み聞かせは尋常じゃなく盛り上がってました。
クリスマス前ともなると、両者(読み聞かせの人 vs. 子どもたち)気合が違いますな。

帰り道で寄った本屋さんで、スマホのオモチャで遊んでる子どもがいました。
何種類か音声が出るらしく、
「サンタだよ~、クリスマスに欲しいものは何かな~」
ってな感じでサンタからのメッセージが入ってて、それに反応した子どもが、
「DS!DS! だから、DSだって! 分かった!?」
って食い気味に連呼してて、後半のサンタの声が掻き消えてました。


中学までで一生分ゲームはやったので、高校入ってからは全然ゲームしてないです。
(前にも書いたけど、中学生の時は雑誌『電撃プレイステーション』の編集者になりたかった)
大学入ってから、ちょっと音ゲーとマジアカをやってたけど、それ以外は全く。

ポケモン700匹越えたって言われてもなぁ。
アーボイーブイウツドンエレブー、で覚えちゃってるしなぁ。
東京来てからも、友達にメガテンや俺屍やガンパレードマーチをオススメされたけど、結局やらず。ごめん。
あ、昔、同居人に頼まれて『戦国無双』のレベル上げはやった。オモローだった。

そんな僕ですが、「DS!」と連呼していたお子様には、
ぜひとも『パネキット』を差し上げたいと思います。クリスマスにピッタリだね!

あー、久々に『LIVE A LIVE』やりたい。西部編だけ延々やりたい。
けど一番好きなのは近未来編です。……誰が分かるんだよ、この話。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

この思いを伝えたい 春日野さくら(笹本優子)


『ストリートファイターZERO2』サクラのステージBGMを歌モノにアレンジしたものですね。
たしか『スーパーパズルファイター』のオマケに入ってた気がする。
中盤でちゃんとリュウステージのメロディも挿入されるという芸の細かさ。
しっかし、……絶妙な下手さ!




20131205Thu
 >久しぶりにレオパのこと

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年賀状を送らせて頂く方が無事に決まりました。ありがとうございます。
新年早々、呪いかと見まごうような、
耳なし芳一ばりのビッシリとした文章を書いて送らせて頂きます。

昼休みに自転車をかっ飛ばして、靖国神社近くの専門書店へ行って、5分ほど滞在。
再び全力で復路を走り、休憩時間ギリギリに戻ってきたら、
『世界の本屋』みたいな本に、
「ソントン、次は世界やで!」
ってメモが挟んで置いてあって、こうなったらいっそ旅で死んでやろうかと思いました。
ヘイオンワイはずっと前から行きたいし。
あとバートズブックスには弟と一緒にいつか行くし。
あっ、シェイクスピア・アンド・カンパニーもね。


弾切れになってたエサコオロギを仕入れに行った。
今日はついに、店内BGMでホルモンがかかってた。やっぱりなー。
(※注:店長さんがホルモンの亮くんに似ているとずっと思ってました)
寒さのせいか、すっかりくすんだ色になってしまった綾波(※注:ヒョウモントカゲモドキ雄の名前)。
少しでも元気になってもらおうと、併せてカルシウム剤も買ってきた。
まずジップロックにカルシウム剤を入れ、そこへコオロギ投入。シェイクシェイク。
粉まみれになって気絶したコオロギを、いつものように綾波の顔の前へ。
においやら色やら違うが原因なのか、しばらくは警戒していたものの、
無事に食べてくれました。ウチの綾波は本当に丈夫で良い子なので助かります。
もう脱走はさせない。

以前はフトアゴヒゲトカゲを飼いたいと思ってたのですが、
ヒョウモントカゲモドキにして本当に良かったです。
エサ代もおそらく全然違うし、
(YouTubeで検索すると、エサゴキブリを大食いするフトアゴの動画がたくさん出てくる……)
なにせヒョウモントカゲモドキは手がかからない!
サボテンを枯らし、飼いゴキブリを全滅させた俺でも飼えるのだから間違いないです。

フトアゴがバッサバッサとゴキブリを大食いする動画を観たあとで、
ヒョウモントカゲモドキのスローな捕食を見ると、ものすごく和みます。
こんな感じです」←観たい人はぜひ。
……アホです。アホの子です。これが“ぐうかわ”という感情かっていう。

僕は貧乏なので適当にやっちゃってますけど、もしお金に余裕があったらおそらく
まずケース内を綺麗にレイアウトすることにはじまり、
1匹じゃものたりなくなって、メスを買ってきて、交尾産卵繁殖、
さらにオスメスの組み合わせでどうやったら珍しい模様が出るかを追求、
っていうブリーダー街道一色線の未来が目に浮かびますが、
まず貧乏なのを止める気もないので、綾波を大事にしようと思います。
あ、10年は生きるらしいッス。俺が先に逝くかも知らん。



ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Cibelle - Green Grass





20131204Wed
 >俺の中の乙女。

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占いは特に好きでも嫌いでもなく、
雑誌に載ってたりするとついつい見ちゃう程度、
そんな僕ですが、占星術師・石井ゆかりさんのTwitterをフォローしております。
女性誌などにもよく執筆されているので、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

石井さんの占いの表現は独特で、ネガティブでもポジティブでもなく、
例えば今日の私で言うと“射手座は新しい頁をどんどんめくっていくような日。”なんていう風に、
その日に何が起こるかワクワクさせてくれるような書き方なんですね。
朝に読むと、よっしゃ今日も頑張るか、と、気持ちを前向きにしてくれるすごく良い文章。

ってなわけで、今朝も“新しい頁をどんどんめくっていくような日”という占いを読み、
なんやろなー楽しみやなー、今日は表参道の展覧会に行って、
渋谷の喫茶店に行って、新宿の展覧会に行って、友達のライブに行くんやけど、
何か新しい出会いでもあるのかなー、って思ってたら、何のことはない、

気まぐれに立ち寄った渋谷のブックオフで、
洋雑誌のページを全部めくっている俺がいました。

字義通り! 石井さん大正解!! という結果。
明日からの占いも楽しみにしております。

石井さんのホームページは→「筋トレ」。
ここでは週間や年間の占いも読めます。
今年2013年の占いを改めて読んでみると、結構当たってる気がします。
いや、まぁ、特にさぁ、
“射手座の人は特に、3月から4月にかけて、
 愛情に関することで印象的な出来事が起こるかもしれません。”
……うん、あった。っていう。
毎日の占いももちろん、週→月→年と、期間が長くなるほど、
占いって見返すときが一番楽しいかもしれない。

モロに信じてるわけではなく、頼りにするっていう程度なんですが、
(何にしろ、盲目的に信じるのは危ないですからね)
これくらいの寄り沿ってくれる言葉が日々にあるっていうのは、良いです。


ってなわけで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

ゲスの極み乙女。"キラーボール"


友達のブログには貼ってあるし、ラジオからは流れてくるし、
そしたらメジャーデビューだし、と、“パスが上手く繋がっていった感じ”の曲。
(石井さん風の書き方で締め)




20131202Mon
 >このライブレポはフィクションですって

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(相変わらず、このライブレポはフィクションです)
(あと、上の写真の女の子はクララズではありません)
(しつこいですが、実際のクララズ(ウッチー)はとても良い子です)
(ちなみに前回のライブの様子は「コチラ」ですが、ほとんど嘘しか書いてません)


クララズのライブへ行ってきた。前と同じく会場は下北沢モナレコードである。
前回、転換BGMがチェットベイカーだおっしゃれーシモキタっぽーい、と思ったが、
今回はもはや誰の曲が流れているのかすら分からないほどのオシャレさだった。
月曜夜のブッキングライブということもあり、席は余裕のある作り方。
中央には5~6名くらいで囲める大きい丸テーブルが並び、その上にはキャンドルの炎がチラチラと揺れている。
……うわぁ……12月っぽぉぃなぁ……。

クララズが何番目に出るか分からなかったので、早めに席に着いた。
壁際のソファ席に陣取る。2人掛け。
近くにテーブルもあるし、これでゆっくりと聴ける、
と思ってたら、ソファのスプリングが床側の革を突き破って飛び出ており、
並外れてクッション性が欠如していた。沈む沈む。
他のソファを見るが、壊れているのはどうやらこのソファだけのようだ。
例年、なぜか師走に持ち物が壊れることが多いのだけれど、
今年はコイツが不運を全て被ってくれたと思いたい。
席を替わるのもおっくうなので、ここに居座ることにする。

ふいに僕の前を、クララズことウッチーの、ちっこいシルエットが横切った。
どうやら出番は1番ではないらしい。キーボードをセッティングしている他のアーティストさんを眺めている様子。
一見、真剣に見えるまなざしで思っていることはおそらく、
早く本番終わって梅酒飲みたい、といったところだなきっと。
なので声をかけても大丈夫だろうと名前を呼ぼうとしたら、ちょうどウッチーが振り向いて目が合った。
何も無かったかのようにステージへ向きなおった。
そして、UMAを発見したかのような顔で二度見された。

「……えっ!? 嘘っ、うわわっ! ソントンさん、ソントンさんじゃないですかー! 生きてたんスね、ソントンさんっ!」
「公共の場で人の名前を大声で連呼するな!」
「だって最近ブログも更新されてませんでしたし、これはもう死んだものとして、とっくのとうに諦めていたんスよ」
「諦めるの早すぎるだろ。料金払ってなくてネットが止まってただけだよ」
「え……、それって、もうすぐ30歳になる大人の男性としてどうなんスか」
「真顔でそう言われるとグウの音も出ないからやめてお願いします」

ものすごく温かい目で「ファーイトッ」って言われた。
ムカついたのでチョップする。
普通によけられた。えー、なにそれー。
出順を聞くと、目の前にピースサインが突き出されるとともに、3番目ッスと答えが返ってきた。ドヤ顔で。
ややこしいからその手を引っ込めろ。
そんな調子でぎゃあぎゃあやっていると、あっという間にクララズ前の転換となった。

「じゃあ行ってらっしゃい」
「ソントンさんお願いがあるんスけど」
「えっ、何か忘れ物? 買ってこようか?」
「うーむ、ちょっと気が引けるんスけどね、」
「いいよいいよ、遠慮すんな」
「MCを全く考えてないので、いま台本書いてください」
「もっと前に言えよ! ってか俺に頼むな!」

僕のツッコミに特に反応するわけでもなく、ふいっとステージに向かうウッチー。
一度、会話とは何たるか、を教えてあげないといけないかもしれない。
いや、俺も教えてもらいたいくらいだけどさ。
BGMが徐々に絞られていき、照明がステージのみを残して消えた。
おそらく初登場となるテレキャス。
モナレコードくらいの規模だとウッチーの背が小さいのもあまり分からない。

「月曜から小田急混み過ぎこんばんわ。クララズ字余りです。
クラーク内藤さんも歌ってらっしゃいますが、
栄光に向かって走る満員電車が来たら、即、見送ります。
もし新宿から乗ったとしても代々木上原で諦めます」

心配されたMCは、キレッキレの絶好調だった。

「モナレコードでテレキャス直アン打ち込みオケで弾き語り、あげくボブカット茶髪と申しますと、
世間的にはどうしたってサブカル女子にカテゴライズされると思うのですが、
私なぞサブカル臭のカケラもありませんからね。
澁澤も森茉莉も知りません。本当です、信じてくださいおまわりさん。
かくいう、私、鉄道大好きです」

サブカルだ、サブカル女子だ。というざわめきが客席に広がった。

「私の敬愛する人々も鉄道好きの方が多いですねぇ。
 まず、タモリ氏」

ざわっ “氏”付けよ これは相当の敬愛具合よ

「キッチュ」

ざわざわっ キッチュって言ったわよ 松尾貴史のことよ

「パラダイス山元」

ざわざわざわっ! まぁミュージシャンだけど! 今月はきっとお忙しいわよ!

「とまぁ、ごくごく一般的な趣味嗜好を持つ女子です」

いよいよ客席が混乱の様相を呈してきた。

「この前寝言で「……スイッチバック」と言った程度の鉄道好きなんですが、
そんなわけで、今日のライブは、全曲鉄道にまつわる曲で押し通します」

瞬間、今日一番のざわめきが巻き起こった。

「では聴いて下さい、枕木」





そのままの調子で、クララズのライブは終了した。
MCでの宣言通り、まさかの一貫して鉄道ソング。
モナレコードに来て山手線全駅を内回り・外回り両方で暗誦できるようになるだなんて、
誰一人予想していなかっただろう。今晩のライブは、もはや事件だった。

「お疲れー、良かったよ」
「ホントはもっと肥薩線への愛を詰め込みたかったんス……! チクショウッ!」
「それ絶対悔しがるポイント間違ってるから」
「次回のライブは五能線へ捧げたいので、ソントンさん、是非とも台本を」
「ごめん無理」

次回ライブ-五能線編-の日程(3/3らしい)も教えてもらったが、
あんな濃いMCが出来るなら大丈夫だよ、と必死で台本依頼は断った。
だって絶対添削入るもん。新潮社の校正並の。



  

カテゴリ
日記 (619) 作り話 (25) 

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このブログのタイトルは OFZK です
ソントン という人間が書いています
だいたい本を読んでいます





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