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20140131Fri
 >ってなことを結局ドヤ顔で書いてます

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Twitterでこんな呟きがリツイートされてきた。



前に似たようなツイートを見たことがあるなぁと、探した結果、見つかった。



これは、本当だ。本当によく見る光景だ。
特にソロで弾き語りやってる女の子の周りには、こんなオジサンしか居ない。
大体皆デジタル一眼持ってる。打ち上げにまでついてく。

昔よくつるんでた子が、ストリートライブをよくやってた。
やっぱりそういうオジサンがついてて、写真をよく撮られたらしい。
「その写真、何に使うんだよ!」
って思った、と言ってた。もちろん、思うだけで口には出さず。

僕はその話を聞いて以来というものの、ほとんど写真を撮らなくなった。
ほんと、何に使うんだよって話だ。
パソコンのHDやスマホのメモリで腐らせておくくらいなら、
まだ頭ん中で腐らせる方がマシだと思ったから。
写真を撮ることが悪いとは言わない。
だけど、やるなら自覚的でありたいし、謙虚でありたい。


謙虚さ、というのは大事だと思う。
謙虚ささえあれば、大体の“調子に乗った結果の失敗”てのは防げる。
つまり見返りを求めないってことなんだけど。
要は「こんな俺、どう?」ってのが出ないようにするってこと。
出た瞬間、ほんと色々と死ぬから。
自分以外の誰かのため何かのためってのが、結局一番自分のためになるのだ、と思う。

これは自戒でもある。
ブログやツイッターでしょっちゅうオススメの物を載せてるけど、
それが自分の知識ひけらかし大会にならないように、重々気をつけることにする。

「何かオススメの本ある?」って聞かれると、僕がいつも困ってしまうのは、
なんかそこらへんの自意識との戦いに原因があると思う。
どちらかというと、あなたが面白いと思った物事の話を聞いていたいです。

竹中直人がナンシー関との対談の最後に言った、
「今日はいっぱい喋ったなぁ。いっぱい喋った後ってすごく落ち込むんだよね」
っての、すごくよく分かる。



ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

筋肉少女帯/香菜、頭をよくしてあげよう


 香菜、明日、君を名画座に連れていこう
 香菜、カルトな映画 君に教えてあげよう

そうです。男はこんな考え方してしまう時期を、絶対に一度は通るのです。
なんなんでしょうね、我ながらホントにバカで可哀相で、
愛しい生き物だと思いますね、男。男子。

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20140129Wed
 >いつだって考えがアドリブ

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昼前に起きて、一日ダラダラと本を読んで過ごした。
本好きとしては至福である。悪徳は蜜の味。
え、え、明日からまた仕事やのに、こんな無駄に休日を過ごしてええの?
などと思ってニヤニヤしながら毛布にくるまってるのは最高である。
1月はなんやかんやで色々と行ったりしてたので、久々にまったりだったの。

日が沈んでから、ブックオフ図書館郵便局100円ローソンコオロギと回って、用事はだいたい済ませた。
出かけてる間、携帯を置いていった。急用なんて無いし。
最近ツイッター見すぎなので、中毒緩和しないとマズイ気がして。
もし何か無くなっても全然大丈夫よ、っていう自分でありたい。
あまり物事に執着したくない。安物買って銭失ってたい。

いまだに自分探しが終わってないだけかもしれないんですけど、
結構今、仕事も含めて毎日楽しくやってて、そんな僕でも面白がってくれる方がいて。
色々やっていきたい、という思いはもちろんあるんですけど、変なこだわりが無くなってきてるというか。
偉そうに言うなら「たぶんそのうち来るだろうなぁ」っていう予感がある。
何が来るのか分からないあたり完全にこじらせてる感満々で、
人から見たら何も動いてないように見えるだろうし、っていうか実際何も動いてないんだけど。

自尊心が拡大しきって、プライドもでかくなりすぎて、
自己愛や自己防衛や自意識過剰が暴走しきった挙句の、
結果として今の僕がありまーす、って感じで一周回って来たのか。
余計なことがあまり気にならないようになってきたのか。
いや、でもツイッターのフォロワー数とかめっちゃ気にしてたりするしな。ちっちぇー。


全然オチてないけど今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

はあとぶれいく - 向井秀徳アコースティック&エレクトリック




20140128Tue
 >熊本から、星を売りにやってきました

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昨日酔って早く寝たためか、今朝は早起き。
お酒飲むたびに、次は烏龍茶だけにしようと心に誓うのだけれど、
毎度反故にしちまう俺のちっぽけ自制心。

昨年の中ごろから楽しみにしていた、
『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』@世田谷文学館へ。
本当に良い展示だった。

どの本をいつ買ったか・いつ読んだかなんて、
特に図書館でたくさん借りるようになってからは全然覚えてないんですが、
クラフト・エヴィング関連の1冊、
吉田音『Think 夜に猫が身をひそめるところ』だけは、
いつ読んだかを忘れないと思う。たぶん痴呆がくるまでは。

10年前のムーンライトながら名古屋~東京、
片道切符でやってきたときに読んだ本です。

ということは熊本で買った本なんだろうけど、どこで買ったかはもう忘れてしまった。
TSUTAYA三年坂店だったような気もするけど、新品で買ったっけか?
上京してから、置き引きや、4回の引越しや、ほかにも色々ありましたが、
なぜかいまだに手元にあります。背は完璧に焼けてますけど。
あれからも他のクラフト・エヴィング作品や吉田篤弘作品を読んできましたが、
実物の展示と対面するのは今回が初めてです。
胸に去来するものがたくさんあって、他の人より純粋に観ることが出来ないんですけど、
観に行って本当に良かったです。
また行きたいです。あと2回は行きたいです。

同時開催中の『旅についての断章』という展示もすごく良かった。
森茉莉さんの字は下手くそなんだけどすごく可愛さが染み出していて。
植草翁のファンキーっぷりも大きなパネルでガンガン伝わってきた。



Twitterでフォローしてくれてる方で最年少が現在高校三年生の方だったんですが、
ついに小学五年生にフォローされました! もう下ネタは言えない!
オイラ自慢の年下お友達だぜ。ありがとね。

昔、親やその友人の大人に
「けんちゃんは先生が向いてるんちゃうん?」
と何回か言われたことがあるんですけど、
残念ながら僕は人に物を教えるのがすごく不得手な上、
そもそも人に何かを教えられるような器量の人間ではないので、
教育学部へ行くという選択肢はありませんでしたし、
教員免許をとるなんて露とも考えたことがありません。

そんな僕が大人になって、何故か騙されちまう年下の子が可哀相で可哀相で。
まぁこっちとしては面白くて笑っちゃうしかないんですけど、
教えるべきことを何も持たない人間がなれるものと言ったら、ただ一つ。
模範的反面教師を目指して、これからもバカやり続けます、ってこと。
もしくは坪内祐三さん書くところの“庭の離れに住む変わった叔父さん”。
夢は大きくディオゲネス。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

無伴奏混声合唱のためのカウボーイ・ポップより「ヒスイ」




20140127Mon
 >スタンダップシスター

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まずはお礼。
以前投票をお願いした、小学館の書店フェアコンテスト
当店、3位に入賞いたしましたー!!
皆様のおかげです、本当にありがとうございます。
これで、優先的に小学館のコミックが発注できるという、
非常に現実的な商品を頂けます。

もう1個の、黒執事コンテストの方は、1/31まで投票受付中です!
そんなに手間取らないので、ぜひとも投票をお願いしますー。
http://www.square-enix.co.jp/magazine/gfantasy/kurosyoten/vote.html
縦に左・中・右と三列あるんですが、右の列。
スクロールしてってもらうと、真ん中あたりにある、
「三省堂書店神保町本店」ってのがウチです。
サムネがこんな感じのやつ↓
shop_102_photo.jpg
投票ボタンをポチッと押して頂ければ完了です。
よろしくお願いしまあああああああああああす!!


そんな我々のフロアで、送別会兼改装お疲れ様会がありました。
俺なりに結構呑んで酔った挙句、温野菜を見て
「それってコオロギのエサですよね」と暴言を吐いては怒られ、
結婚の報告をされた社員さんが「まぁ行き遅れですけど」と自虐ネタを言って、
俺だけ爆笑しては「オイ貴様」とツッコまれるなど、
なかなかファニーな飲み会でした。
お酒(特にビール)は苦手なのですが、酒の席は嫌いなわけではありません。
楽しければ。めんどくさくなければ。


退社された社員さんが文を書いていくとおっしゃってて、
すごく人間的にも面白い方なので、きっと良い文章を書かれるんだろうなぁ、と思う。
僕も負けていられない。いや、勝ち負けではないな。
文章を書くことなんて、ほとんど自分との勝負だ、と思う。
死ぬほど自分に甘い僕は、たいがい負けっぱなし。コールドで。

ってなわけで、いかんいかん少しは気合入れようと思い、
春の文学フリマで友達と一緒に本を出すことになりました。
文フリは一度だけ行ったことがありますが、北尾トロさんや豊崎社長がいらっしゃいましたね。
あの中に並ぶのかぁ、と、今から戦々恐々。
一人称でしか書けなくて地の文からして全然面白くないと評判の僕ですが、頑張ります。
それでしか書けないんだから、それをやります。
詳細など決まったらまた報告します。5/5、@TRC、おこしやす。



自分の力だけではどうしようもないことがあるかもしれない。
祈るしかできないときがあるかもしれない。
けどたぶん祈ってないと地球止まっちゃうし。世界終わっちゃうし。
ワールドイズマイン。あなたが泣くと雨降りでつまらない。
明日は見えていないけれど、準備は出来ていないけれど、
できることは、後ろ向きで全力疾走しかないじゃないか。
怖がるなよ最前線のしんがりちゃんしんがりくん。
砂の味は噛みしめたかい、ならオッケー立ち上がって笑って。

しょせん浮世は地獄だぜ。



ではでは、また地獄でお会いしましょう




20140125Sat
 >悪い大人の手本でいたいんだ

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コミック売場が同じフロアに移ってきて、
コミック担当の社員さんにはじめて怒られた。

「ナカイデさん、財布はちゃんとしたものを使ったほうが良いですよ!」

なんでやねん。
仕事でどうのこうの以前に人としてのあれで怒られてるやん俺。
ちなみに、札入れは紙製のオモチャみたいなやつ。
小銭入れは、形そのまんまの蛙皮のを使ってます。
そら怒られるわ。

小銭入れは、ほんとにカエルの形をしてまして、苦手な人は苦手なので、
だいたい「ぎゃあ!」みたいな嬉しいリアクションが返ってくるのですけど、
コントの打ち合わせで夜な夜な通った……あれは日暮里駅だったか?
その近くのコンビニで働いていたおそらくベトナム人の店員さんは、
めっちゃ笑顔で
「オウ! ナイス!」
って言ってくれた。
いつか誰かがまたあれに比肩する笑顔を見せてくれるんじゃないかと、
ずーっとカエルを使っていたのですが、
険悪な雰囲気で働きたくないので、変えようと思います。
14の頃から探し続けていますが、未だに自分を見つけられません。


とても人の手本や憧れになるような人間ではありませんが、
ふとしたときにまぁあいつも生きてるくらいなんだからもう少しやってみるかと、
思ってもらえるならば。そんな生き方が出来るならば。

ならば、友よ / 野狐禅




20140123Thu
 >少年よ、綱渡りで生きろ

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可愛いカーラが可愛いフクロウを頭に乗せると、
地球が割れるほど可愛い、っていう画像↑

最近、雨男属性が取れてきた代わりに、
変人寄せ属性が身に付いてきてしまった。
ついさっきも歩いてたら、ポスティング中のおじさんに、
「おっす!」ってめっちゃ元気よく声かけられた。
なんで俺やねん。歩いてんの俺だけちゃうやん。周りにも人おるやん。
ホームレス時代の同朋なわけもないし、とりあえず
「はぁ、あ、どうも」と返して逃げた。
近くのスーパーの前では、政治について延々毒づいてる人が居るし、
喫茶店に入れば黙示録的な演説がはじまるし。

まぁ、因果者(by根本敬)たちが寄ってきて何に困るって、
なんだかんだこの状況を楽しんでしまってる、っていう俺に困る。
でも、やるんだよ!」はオールタイムベスト級に好きなセリフ。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Soh Band - 大変恥ずかしい







20140122Wed
 >夜に飛ぶもの

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君に恋をした。一目ぼれだった。
いつからだったかなんてもう覚えちゃいない。
気付いたときにはいつでも君を探してた。
向かいのホーム、路地裏の窓、あと森とか。
ほら、森ガールってあったじゃん、昔。

雨も上がった昼下がり、ソワソワ入った小さなお店、
君が、いた。
瞬間、僕の胸はどれだけ高鳴ったことか。
小さな体。丸い頭。つぶらな黒目。
狭くうるさい店内で、君の場所だけが切り取られたかのように、
ただ静かだった。

可愛い君に、どうやって声をかけようか。
「好きです」いや早いだろ
「お茶でもどうですか」いや古いだろ
「一緒にダンスを踊りませんか」いや古すぎるだろ

情けなくも僕が物怖じしていると、
そんな僕に気付いた君が、優しく微笑んだではないか。

「良かったらご一緒しませんか」

ああマリア!
僕は今まで犯してきた全ての罪を君に告白しよう!
君は少し大きさの違う左右の耳で、
しっかと僕の悪事を聞き届けてくれ!

「昔のことなど構いませんわ、さあ、お手を取ってくださいな」

おずおず伸ばした僕の汚い手に、
君の手が優しく重なる。
その手のなんと温かなことか。なんと華奢なことか。

「あら勇者様、髪が」

そう言うと笑いながら、僕の髪に手をそっと当て、
乱れた毛を整えてくれた。優しく優しく。
僕は胸がいっぱいで、ただただ赤くなって俯くしかなかった。
君の手が触れたところは、春の陽のようにあたたかかった。


「勇者様、お願いがありますの」

「私めでよければなんなりと」

「わたくしをここから連れ出してくださいませんか」

「しかしそれは……」

「訳は聞かず、さあどうか!」

「仰せのままに、姫」


ここから出れば、明日のことだって保障されてはいない。
けれど2人、手に手を取って。生きていこう。
君は笑ってさえいてくれればいい。
僕は君のためなら死


「あのすみませんお客様、頭にフクロウ乗せてブツブツ言いながら、
 こっそり店から出ようとしないで下さい」


今日やったこと
「メンフクロウを頭に乗せた」
owl.jpg

フクロウの中では、メンフクロウが一番好きです。
ヒナ鳥の見た目がグロイところがたまらないです。
あと、羽根の模様が気持ち悪いところも。
……いや、超カワイイんスよ!
うん、ちょっと今、カワイイところ思いつかないだけで。

足が思ったよりも温かくてビックリしました。
思ったことは、いつか飼おう。それだけ。


さて。


“チャンスの女神には前髪しかない”っていうことは皆言ってて。
けどさ、あわてて前髪つかんだら
女神がヘドバンしはじめるだなんて、誰も言ってないんだよな。

逃がすな、つかめよ、離すなよ。

夜になっても遊びつづけろ
夜になっても踊りつづけろ
足を止めるな 頭を止めるな
時間よ止まれ いつまでも僕ら
夜のまま 夜のこどものまま


tofubeats - 朝が来るまで終わる事の無いダンスを(2012mix)




20140121Tue
 >人として軸がぶれている

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年始に毎年言ってる気がしないでもないですが、
2014年は色々やりたいですね。
やることになりそうですね。
やりましょうね。

一人ぼっちで東京に来たことを思うと、
仲良くしてくれる人が居てくれるというのは、
すごく嬉しいことです。

これからもいっぱい裏切ったり、傷つけたりしてしまうんだろうけど、
残念ながら、僕はもう変われないんだろうなぁ。

一生懸命にやったことなんてあまりないけど、
一生懸命一生を棒に振りたいとは思っている。
僭越ながら、あなたに笑ってて欲しいと、
思うくらい良いじゃあありませんか。



流れ者に捧げる詩 / なぎらけんいち




20140119Sun
 >風を切って歌え

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朝、仕事に向かうとき大体、歌いながら自転車をこぐ。
車道の端を走っているのだけれど、
たまに歩道の人がビクッっとこっちを見るくらいの音量で歌っている。
ボロボロの自転車だけど、まぁ自転車はそれくらい乗ってる人を気持ちよくさせる魔力があるよね。

今朝は延々チバユウスケの声真似の練習をしながら自転車をこいだ。
ろくにミッシェル聴いたこともないのに、めっちゃ練習した。空想上のチバ。
チバの声でバンプの天体観測を歌ったり、
くるりのsuperstarを歌ったりしてたら、神保町へはすぐに着く。

自転車をこいでる本人的にはすっげー似てるつもりだけれど、
いざカラオケでマイクに向かって歌うと、全然俺の声、っていうオチには飽きたので、
カラオケでチバは披露しない。
「おお!俺、めっちゃベンジーの声に似てるやん!」
っていうのも完全に自己満足に終わったし。もう披露はしない。

けど、カラオケ行くたびに歌っているので、
馬渡松子『微笑みの爆弾』だけは少し似てきている気がします。ふふふ。
いつかまたカラオケ行くときのために他のネタも温存したい。
無駄弾は打たない。打たなくても、馬鹿だから、知らずこぼしてたりするが。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

THE BIRTHDAY/さよなら最終兵器

チバチバチバ。あ、前にも貼った気がするぞ、これ。




20140118Sat
 >宣伝に次ぐ宣伝

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しばらくブログを書かないと、何を書いていいのかが全く分からなくなりますね。
なので、まずはとりあえず宣伝です。

私の働いておる三省堂書店神保町本店、コミック売場がエントリー中のコンクールがありますので、
なにとぞ、皆様の投票をお願いしたい、という甘ったれたお願い。

1.黒執事コーナーコンクール
http://www.square-enix.co.jp/magazine/gfantasy/kurosyoten/vote.html
参加書店が多くて分かりにくいのですが……。
縦に左・中・右と三列あるんですが、右の列。
スクロールしてってもらうと、真ん中あたりにあります。
サムネがこんな感じのやつ↓
shop_102_photo.jpg
これはどなた様でも投票頂けます。
投票ボタンをポチッと押して頂ければ完了です。


2.小学館のオールコミックフェア「小コレ!」決勝投票
http://natalie.mu/comic/pp/shocolle#!/
前にも一度お願いしましたこのコンクール、
なんと、皆様のご協力のおかげで、決勝に残りました!
ホントにありがとうございます!!
そして、現在決勝投票中。どうか再びあなた様の御力をお貸し下さいませっ。
一番上の段、左から2番目、サムネは↓
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こちらでございます。
Twitterアカウントお持ちの方に投票して頂けます。是非ともよろしくお願いします。


小コレの画像に写ってるのがMさんという児童書担当の先輩。
黒執事コーナーのバラは、全部この人が作りました。
山口真という方が開発した“マコトローズ”という折り方だったため、
Mさんのことをしばらくマコトさんと呼んでいました、僕だけが。
バラの以外の、業者仕事かっていうレベルの什器を作ったのは、コミック担当のKさんです。
カッター片手に生まれた男の異名をとり、心からジョジョを愛する素敵な方です。

そんなスペシャリストたちを脇目に、僕は大体棚整理してます。地味。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

青葉市子 / いきのこり●ぼくら


この前、「好きな曲にEsキーが多い」って話を聞いて、
僕の好きな曲はどんな傾向があるかと考えるに、
・3拍子系
・もしくは変拍子・ポリリズム
・青葉市子『いきのこり●ぼくら』、T-SQUARE『宝島』、椎名林檎『丸の内サディスティック』に共通の、このベース進行。半音下がって、3度に上がる感じ。……合ってる?
が多いですね。3拍子系はだいたい好き。




20140113Mon
 >路上で見てた春の夢

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昨日はベースを弾き始めた頃の思い出話を書きましたが、
今日は成人の日ですし、もう少し昔のこと、
僕が20歳だった頃のことを書きましょうか。
自分でもまだ、夢のようで、全然整理がついてないので、
そんな思い出を整理するのを、ここで少しやってしまいましょう。
しかし、今年の新成人さんと僕ではおよそ10歳も違うんですね。
震えます。うち震えます。

さて、昨年の自分の誕生日に『薄っぺらに雨』という文章を書きましたが、
僕が20歳の頃は、大体このまんま、でした。
つまり、勢いだけで上京した4月末、まだまだ寒い東京の夜、
ジージャン・ジーパンというデニム オン デニムな格好で、
西武新宿駅前のコンクリートにダンボールを敷いて寝転がり、
「東京じゃあ、尺八奏者が、ストリートを、やるんだぁなぁ」
と歯をガッチガチ鳴らしていた、大馬鹿野郎でした。

それより前のことを書くのはためらわれるので、
その後のことを書くしかないんですけど、
そういえば、中学生の頃に憧れていた出版社でアルバイトの募集があったとき、
面接に行って、まぁどうせ受かるわけないし、と20歳の頃の話をしたら、
「うちで働くより、それを小説にしたほうが面白いんじゃないのー?」と、
面接担当の方に半笑いで言われたのが、今も文章を書いてるきっかけといえばきっかけかもしれません。
あのとき半笑いで相手してくださった担当の方、ありがとうございます。
いつか貴様の目に物見せるぜグハハハハハ。

はてさて、ま、サクッと言うと、そのあと、
ホームレスのくせに飲み屋、っていうかキャバクラのボーイの面接に受かり、
夕方5時から朝3時まで週6日働いて、月給30万強を荒稼ぎした1年半がありました。

水商売は女の子の回転も速いけど、男もすぐに辞めていきます。
ホール担当なんて一番の下っ端でキッツイ仕事なんで、そりゃもう速攻で辞めてきます。
僕も何回理不尽に殴られ蹴られしたか分かりませんが、まぁ、そういう環境でした。
大きな店で300人ほどの女の子が在籍してたので、その源氏名と指名番号を覚えられなかったときに、
一発目の蹴りはだいたい皆もらいました。
そのあとは、「蹴っていい?」って聞かれて「なんでですか(笑)?」って答えた瞬間には蹴られてる、
そういう環境でした。
おかげで1年半しか居ませんでしたが、残ってる人間も少ないため最後には黒服までなってた。
多分、人生で一番出世した。

けど、しばらく前、久しぶりにお店のホームページを見たら、
僕よりあとに入ってきた子(子って言っても、僕が最年少だったんだけど)が、
今は女の子のマネージャーにまでなって頑張ってるらしく、
要は俺がただ頑張れない人間なだけだっていう事実が眼前に迫ってきたので、慌ててブラウザ閉じました。


あの頃アルバイトとして一緒に働いていた人たちは、今頃どうしているのかなぁ、とたまに思い出します。
ホームレスだった僕に同居をもちかけてくれたHさん(当時27歳)、
僕を蹴りまくってくれたホール長だったTさん(26歳)、
このブログでたびたび書いてるキッチン担当だったマツさん(25歳)、
俺と一番仲良くって、結局50万貸したまま逃げられたNさん(28歳)、
長年バイト長みたいなポジションにいたけど、なし崩し的に社員になって妙な立場だったSさん(40歳)、

今の僕はあの頃の人たちほとんどより、年上になってしまいました。

同居していたHさんが、
「20歳から月に30万も貰ってると、将来金銭感覚で苦労するぞ」
と常々僕に言ってたけど、あれ、本当だったなあ。
お金と時間にルーズなまま、僕は30歳を迎えそうですよ、Hさん。
またどこかでお会いできると嬉しいです、Hさん。
そのときは挨拶とか良いんで、Hさん、貸した金返せよ!

ウルフルズ - 借金大王




20140112Sun
 >『ずぶぬれシアター』



にたないけん/ずぶぬれシアター


いまや知ってる人の方が少なくなってしまっただろうけど、
実は、元ベーシストですのよ、僕。
僕がベース弾いてたバンドは、ずぶぬれシアターといって、
しばらく活動休止みたいになってたんやけど、1月末からまた再開するらしい。
再開しょっぱなのライブは観に行けないんだけど、
そろそろほとぼり(なんのだよ)も冷めただろうし、
どこかで観に行こうと思っている。

ずぶぬれシアターと、バンド名が変わる前、
僕が入った頃はメリミーっていうバンドでした。

僕の友人で、酒癖が悪いことで知られるミュージシャン・高橋直規の誘いで、
たしか西荻窪ターニング、というライブハウスへ、
メリミーのライブを観に行ったのがきっかけだった。
それより前からずっと、(主に酔った)高橋さんから
「にたないけんという凄いミュージシャンが居る」と散々聞かされていたので、
楽しみに観に行ったのですが、それはそれは凄まじく、格好の良いライブでした。

後にも先にも僕が知ってる限り、そのときだけ、なんですが、
ライブ後ほんとに珍しく、ボーカルのにたないさんがアンケートなんてものを配ってて、
僕は感動した旨伝えようと、いそいそと書いた。
感想には、
「カッコ良いってことはなんてカッコ悪いことなんだろうか!」のようなことを書きました。
(高橋さんに「ケンちゃん、失礼だよ!」って言われた覚えがあります。)
(あとから考えるに、早川義夫さんのアルバムタイトルから知らずに引用してますね)
あと、好きなバンドを書くところもあって、
「渋さ知らズ・くるり・NumberGirl」と今でも変わらない3バンドを書いた気がします。
……もしかしたら、くるりは書かなかったかも。

ライブ終了後に高橋さんとにたないさんと3人で少し話す時間があって、そのときにたないさんが
「あ、僕もNumberGirl好きですよ」と言っていた。
高橋さんは酒飲んでばっかだし、僕も今に輪をかけて人見知りだったし、
にたないさんはにたないさんで口数の多い人ではないので、
3人が居た一画はものすごくしんみりしていたと思う。

その日、無料配布していたCDがあって、『あしたあのこにあいにゆくよ』1曲だけが入っていた。
部屋で何度も聴いて聴いて聴きまくってて、
あまりのリピート回数のためか、その頃一緒に住んでた人が「いい曲やね」と言ってきて、
先のライブで大変感動したことを伝えると「行ってみたい」と。

で、今度はその人と一緒に、再び西荻窪ターニングへ。
その頃メリミーは『パレード』という曲をやってたんですが、
特にその曲に感動したあまり、びょうびょう泣いてる同居人を引き連れて、
にたないさんにチケット取ってくれてありがとうございます、とお礼を言いに行った。
にたないさんは「あぁ、NumberGirlの」と覚えててくれた。
メリミーのギタリストは、はなえもん、という女の子で、
同居人ははなえもんのことが大変気に入り、速攻で仲良くなってガンガン盛り上がっている。

どういう話の流れだったか分からないけど、
いや、僕が聞き出せるわけないから、多分、
同居人がはなえもんから聞きだしたっていう流れだっただろうけど、
メリミーでベースを弾いていた、しばたあもんさんが、その日を限りに脱退する、
ということを教えてもらった。
同居人は物怖じ・人見知り、全くしない人だったので、
続くセリフは、もちろんこう。

「この人、ベース弾けるで」

一応弾けるし、ベースを持ってもいたけど、
人生の中でほんの数回しかライブでベースを弾いたことのない男が、
このような格好良いバンドに入ってよいものかどうか、
一瞬、逡巡したが、僕の口からは知らず、

「あ、はい、弾けます。良かったら入れてください」

とハッタリが出ていた。



そんなハッタリのおかげで僕の短くも濃いベーシスト人生は始まった。
たとえベース弾いてたという記録がなくなったとしても、
今や僕のことを「ケンちゃん」より「ソントン」と呼ぶ人のほうが多い。
僕ももう「ケンちゃん」と呼ばれてるのはにたないくんだろうなぁ、くらいの認識であり、
己の本名を忘れてしまったに近い状況である。それくらい濃かった。

しかし、なにぶん下手くそベースだし、音楽には詳しくないし、
その上こんな性分だし、バンドの皆には迷惑をかけたと思う。
(最終的には舞台とバンドを兼ねていた自分の調整がしきれなくなって、
 結果、ものすごく迷惑をかけた。本当に申し訳ない)

迷惑をかけてばかりではなく、せめて何か恩返しにと、
にたないくんが弾き語りで唄っている『ずぶぬれシアター』のMVが出来たというので、
今日の日記の上に貼った。
すごく良い曲だと、素直に思う。
恩返しになっているかどうかは横に置いておくとしても。




20140108Wed
 >ありがとう、と言いついでに珍しくあとがきみたいなの書く

昨日書いた文章『まるで絵空事』に、姉妹が絵を描いてくれたよ。
ほんとに嬉しいです。こんなことってあるんやね。
クララズことウッチー&ウッチー妹ちゃん、ありがとう!

by妹
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by姉
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才気溢れすぎやろ、この姉妹……。

椿絵空事を書くうえで、もちろん僕の頭の中にはモデルがあって
だけど、文章だけで人に見てもらうと、
こういう風にイメージが伝わるんだなぁと、すごく面白く感じました。

もちろん、意図したことがそのまま伝わるのも良いと思うんですが、
僕が書くのは公的な文章じゃないし、
そもそも僕の文章が下手で伝わりにくいってのもあるけど、
僕の思惑とは違った風に読んでもらえると、すごく嬉しいです。
誤読や誤解(←言葉は悪いけど)してもらう方が、たぶん書き甲斐あるよなぁ、って、
今日の雨降る本郷を歩きながら思いました。

僕の考えたことを
(もっと正確に言うと、僕は実際に自分に起こったことしか書けないんですけど)
越えて、読んだ人のイメージ誤読誤解飛躍が入れば、
もうその文章は僕じゃなくて、読んだ人の物なわけで、
もしそんな奇跡みたいなことが起これば、本当に嬉しいですね。
その文章は幸せだし、僕も超幸せです。蝶だけに。


短めで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Ametsub - Snowy Lava




20140107Tue
 >まるで絵空事

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特に冬だと奇異な眺めだ。
冷たい風が吹き、辺りはすっかり枯れているというのに、
その1ヶ所だけは、木々草花が生い茂り、
まるで海のそばの堤防に立ったときのよう、
キラキラ青々とした光が、真夏の海のように乱反射している。
砂漠で遭難した末に見つけるオアシスも同じように目に映るに違いない。

楽園、だ。

近づくにつれ楽園の正体が見えてくる。
小さな2階一戸建てほどの、それは小屋のような形の、温室。
白く塗装された丈夫な金属棒で枠が組まれており、
嵌め込まれた縦1m×横50cmほどの大量のガラスが、内側の環境を守っている。
思わず体が震えだすほど寒い外界とは違い、
ガラスの内側は温度も湿度も、うまく調節されているのだろう。
温度差のため、内側にはびっしり水滴が付着している。

小屋の正面中央、直方体がニョコリと外に飛び出た部分がある。
迷える子羊をいざなう様にも見える直方体、入り口にはドアが付いていて、
カチャリ開けて入ると、向こう側にはさらにドア。ここは小部屋になっている。
温室の方から、サラサラサラ、衣擦れのような小さな音。
床はコンクリートで固められており、金属製のハンガーラックと棚が置いてある。
湿気のためだろうか、ところどころに錆びが浮いている。
隣の温室からやや漏れる空気で、すでに小部屋の中は暖かい。
上着やマフラーを脱ぎ、ラックと棚に荷物と一緒に置いた。
シャツにジーパンと、一気に薄着に。
棚の上に置かれた消毒液で手を洗う。
先ほどの入り口とは反対側、温室へのドアを内側へ引き、
さらに、分厚いビニールカーテンを捲って、温室内部へと入った。
途端、衣擦れの音が、バッサバッサバッサバッサ、羽音に変わる。
水の流れる音も耳に入り、そして生ぬるく弱い風が顔に当たるのを感じた。

直後、体の前が海へと沈む。
透明度が高く眩しい。目の前は、ただただどこまでも、青。

しかし、それらが錯覚であることにはすぐに気付く。
気温約30度・高湿度と、真夏のような気候に設定された温室内。
あまりの湿度で一気に吹き出た汗が、薄い湯葉のように体表面にまとわり付いたのだ。
そして、目の前の空間いっぱい、キラキラ青く輝くもの。

蝶・蝶・蝶・蝶・蝶・蝶・蝶・蝶の大乱舞。

その全ての蝶が青くメタリックに輝いている。
数は、十を遥かに超え、百・千・万を下らない。
これだけ集まると羽音も大きく(バッサバッサバッサバッサ!)、風さえ巻き起こる。
モルフォ蝶。主にアマゾン川流域に生息している蝶だ。
青色の翅が大変美しく、土産物など標本として出回ることが多い。
この色は翅に付いているものではなく、独特な形をした鱗粉が青い光のみを反射することによって発色している。
構造色、といって、身近なものではCDの記録面が同じような性質を持つ。
モルフォ蝶がどういった理由でこんな色になったのか、原因はいまだに判明してないらしい。
餌としている植物・果実に毒があるため、蝶もその毒を持つことになる。
その蝶を食べた鳥などが毒に当たり、次から目立つ青色を恐れて避けるようになるため、
という仮説もあったらしいが実際はバクバク食べられているというから謎は深まる。

コンクリートの床から一歩踏み出すと、ふにゃり、とした感覚が足裏に伝わる。
ドアから部屋の中央まで、狭いながらも芝生で綺麗に通路がひかれている。さらにその下は柔らかな土だ。
ほか、室内に植えられているのはエッジの利いたフォルムをしている熱帯系の植物。
花も日本ではそうそう見ることのない大きさ・原色のものが咲き乱れる。
蝶の餌となる果実が熟しきった、腐ったような甘い臭いもムワッと漂う。
ガラスの壁沿いには金属のフレームを頼りに蔦がそこらじゅう巡っているし、
大きな樹になると人の背丈を軽々超えて、全体わっさわっさと賑わっている。

芝生の道を歩く。足元は芝生で足ざわり快適だが、道は険しい。
行く手を防ぐよう生い茂る木の枝葉を腕で押しのけながら、蝶を踏まないようゆっくり進むことになるからだ。
外との気圧差のため鼓膜に鈍い痛みが走った。
耳抜きをしてすぐに慣らす。本当に海に入ったかのように思えた。
距離はわずかだが、ようやくたどり着いた部屋の中央。
天井まで伸びるひときわ大きく太い樹、根本には簡素な白いパイプベッドが置かれていた。

「やあ寝癖、待っていたよ」

蝶の姫の、御成り。

椿 絵空事(つばき えそらごと)が、ベッドの上で片膝を立て僕を迎えてくれた。

寝巻きに着ている柔らかそうな薄い生地の白いワンピース。
ゆるい天然パーマで、ざっくりと切られたショートカット、やや茶色い。
温室内の夏のような気候に似合わず、肌は真っ白、
ところどころは血管が透けて青白く見えるほどに痩せている。
メイクをしていないためか色の無い頬や唇など、まるで人形のようだ。
全体的に色素が薄いのに比べ、つり気味の目は黒い。
ああ、これは人間なのだな、と分かるほど力強く光る。
室内の暑さに慣れきった椿は、その目を細めて実に涼げな微笑みを作ると、僕に言った。

「寝癖、すまないが、君がどれだけ熱い視線を注いだところで私の胸はこれ以上成長しないのだよ」
「見てないし、そんな期待もしていない」
「待て、揉めばまだ一縷の望みはあるかもしれない」
「何を言い出すんだ」
「なんなら揉むか? 今なら安くしておくぞ」
「金取るのかよ」
「では10万円から」
「金銭感覚を庶民に寄せろ」
「寄せろと言われてもだな……」
「胸を淋しそうに見るな、そして空しそうに試みるな」
「では、絵空事のおっぱい、100万円でハンマープライス」
「跳ね上がった!?」

せっかくの機会だったが、100万は惜しいので揉まなかった。
ベッドの脇に置かれた丸イスに腰を下ろす。ふふふと満足げに椿が笑った。
胸元には目が行かぬように注意して、椿の様子を観察する。
来るたびに思うのだが、また痩せたのではないだろうか。
ただの気のせい、だと良いのだけれど。うん、きっと気のせい、心配しすぎだ。
なにせ元気そうだし、調子の悪い日があったということも聞いていないし。

「椿、最近ど」
「ゲッソリと痩せた」
「ちょっとは俺に気を遣ってくれよ!」
「心配させといた方が寝癖は足繁く来てくれるだろう」
「そりゃそうかもしれないけどさ」
「逆に、安心したら君はふらふらどこかへ行ってしまうに違いない」
「……反論はできない」
「少し体重が落ちたのは本当だが、誤差内だよ。今のところは大丈夫だ。
 もしも私が「チョウシハスコブルヨロシイ!」なんて言いはじめたら、そのときこそ心配してくれ」

スコブルってなんだよ、そのときはお前の頭を心配するよ。
何てことを僕が考えていると椿は、ベッドヘッドに止まっていた十匹ほどの蝶を、
ハープでも弾くかのようにタララララララララと爪で弾いて飛び立たせ、
端の一匹だけを残すとその蝶をゆっくりつまみ、

そのまま口へと入れた。

椿は、世界中で罹患者ここにたった一人という奇病の持ち主だ。
気温30度前後で高湿度の環境下、モルフォ蝶を食べることでしか生きていけない、という病気。
あまりに特殊な症状のためか病名はつけられていない。

口からはみ出るほどの大きな青い翅も、椿がモシャモシャゆっくりと咀嚼するにしたがい、やがて見えなくなった。
サイドテーブルに置かれた水差しからグラスに水を継ぎ、半分ほどを目を閉じたまま一息で飲む。
血管が透けて見えるほど細い、椿の喉が小さく動くのが見えた。

「うーん、まずい」
「まずいんだ」
「こうやって食べてるのを見て、気味悪そうな顔をしないのは寝癖くらいだよ」
「ふーん。あ、往来は?」
「往来君は実に興味深そうな目で見ているな。あれは私を研究対象だと思っている目だ」
「あいつのことだから、それはない、とは言い切れない」

話に出た往来 生命(おうらい せいめい)は、珍獣屋であり我々の友人でもある変わり者の男だ。
辺鄙な場所にあるビルで、多種多量の生物に囲まれて暮らしている。
この温室で乱舞しているモルフォ蝶も往来が世話をしているものだ。
もともと変わった生き物を育てるのが好きなやつなので、趣味がそのまま仕事になったという好例。


突然、靴の甲の上にぬるりとした重い感触があった。
驚いて足をどけ、見ると丸太くらいの大きな筒がゾゾゾと動いていた。
慌てて筒のつながる先を見ると、椿の小さな頭の横に、その3倍はあろうかという蛇の頭が乗っかっていた。
布切れのような真っ赤な舌がせわしなく出し入れされては、椿の顔にまとわりつく。
もしかすると本人たちはじゃれ合っているつもりなのかもしれないが、
端から見ると椿が蛇に味見されているようにしか見えない。生命の、危機!

「つ、つ、椿さん、えっ? その巨大な蛇は?」
「ああ、往来君が私の退屈しのぎにと置いていってくれたんだよ」
「とんでもねえ危険物を退屈しのぎに!」
「寝癖、こちらアナコンダのアナンくんだ」
「すでに名前が!?」
「アナンくん、こちら私の友人の永島寝癖だ」
「あ、どうも」
「なんでも往来君のビルよりこの温室の環境の方が、アナンくんには合っているらしい」
「そりゃそうだろうけどさ。あれ、そういえば前はカピバラが同じ理由で居たような……」
「アナンくんがどうしてここまで大きくなったかと言うとだな」
「分かった。皆まで言うな」
「『星の王子様』の最初の挿し絵があるだろ。あのままだったな」
「聞きたくなかったー!」
「血の金曜日事件、と語り継がれている」
「継ぐなよ」
「実際には水曜日だったんだが」
「説明しなきゃ分からんボケはするな」
「母屋にカピバラさんたちの骨格標本が置いてあるから、ぜひ手を合わせていってくれ」
「願い下げだ。で、その蛇、危なくないんだろうな?」
「我々が恐れるからこそ動物も我々を恐れて攻撃してくる。親愛を持って接すれば蛇だって襲ってこない。
 と、チャック・ノリスが言っていた」
「まぁチャックが言うなら間違いないんだろうけど」
「ところで寝癖、今アナンくんが痛いくらい私を締め付けているんだ。助けてくれないかイテテテテテ」
「ほーら言わんこっちゃない!」

いつの間にか椿をグルグル巻きにしていたアナンくんを力ずくでほどく。
分かってはいたがアナンくんはめちゃくちゃ重く、大汗かきかき必死でひきはがした。
思わず腹から出たかけ声とともに大樹の向こう側に流れている川に放り込む。
バッシャアアアアン! と物凄い音がした。
奇跡的に懐いているようだから良いものの、アナンくんが本気を出したら、
華奢な椿なんて一瞬で絞め殺されてしまう。すぐ引き取りに来るよう往来に連絡しよう。
このまま僕が居てもどうせドタバタしてしまい椿の体に障るだけなので、少し早いが暇を告げることにした。
アナコンダの件で反省したのだろうか、渋々ながら了解する椿。

「また来るわ」
「ああそうだ、読みたい本を頼んでおいたんだ。
 今度来るときでいいから預かってきてくれないか」
「わかった」
「あず すーん あず ぽっしぶる で頼む」
「別にいいけどさ、何で俺に頼むんだよ」
「また寝癖に来て欲しいんだよ、乙女心を汲んでくれ」
「お、おう。いや、うん、そうストレートに言われると照れるな」
「キモイな」
「うるせえよ!」

冗談に憤ったふりをして立ち上がり、
そのまま出て行こうとすると、呼び止められた。

「寝癖、待て。外は寒いか」
「だいぶ寒い」
「そうか」
「なんだよ」
「どうりで私も寒いはずだ、と思って」
「えっ、大丈夫か? 温度を上げるように頼んでこようか」
「いや、必要ない。この程度なら布団にくるまっていればすぐ温まるんだが。
 そうだな、……良ければマフラーでも貸してくれないか」
「へっ?」
「マ・フ・ラ・ア」
「今度はどの乙女心を汲めばいいんだよ」
「残念だがこの乙女心はトップシークレットだ。核で脅されても私は吐かない」
「強固な乙女心だな」

小部屋でマフラーを手に取りベッドに戻ると、そのまま椿に巻いてやった。

「な、なんだ、優しいな」
「俺のせいで風邪でもひかれたら困るからな」
「そうやって何人の女を手篭めにしてきたんだ」
「人聞きの悪いことを言うな! 椿にしかこんなことしねえよ」
「それは本当か」
「ホントもホントだよ」
「そうかそうか、……ふふふ」
「なんだよ、気持ち悪い。じゃ、行くわ、またな」
「ああ、またな。待ってるぞ」

僕は振り返らなかったけど。
マフラーを巻いた椿は、いつものように、
たぶん、ずっと手を振っていた。



Squarepusher - Iambic 9 Poetry




20140105Sun
 >新刊案内から気になる本を 1月2週~

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昨年12月は、読んだ本、聴いたCD、などなどを試しに記録してみた。
一応、おしまいの方↓に載せてみます。
大変面倒くさかったが、こうしておくと、今年の12月に振り返るのが楽しくなると、
一抹の希望を持って、出来れば続けたい。

昨年は本屋勤め以外何もしてないので、全く平凡な日常だったのですが、
そういえば『書店男子』に載った、なんてこともあったなぁ、
と棚整理をしながらふと思い出しました。
一緒に載ったイケメン男子は、以来、週刊誌・TVなどで引っ張りだこでしたが、
一方の僕はさすがバーター枠、何もお変わりございません。

まぁ慌てず騒がず、俺なりの書店男子というのをね、探していきたい。なんじゃそれ。


ってなわけで、新刊案内を頂きましたので、
ご好評なのかどうか分からんけど、妄想書店「ミラーボール回ラズ」に置きたい本を。

まず、2014年上半期 各社大型企画コーナーから

■『カラー版 植物の奇妙な生活 電子顕微鏡で探る脅威の生存戦略』
ヴォルフガング・シュトゥッピー、ロブ・ケスラー・マデリン・ハーレー 著
奥山雄大 監修 (創元社)
英国キュー王立植物園が全面協力してできた「世界で一番美しいシリーズ」の3冊(『花粉図鑑』『種子図鑑』『果実図鑑』)のエッセンスがぎゅっとつまったベストセレクション版。電子顕微鏡を駆使した驚異の精細写真が美しい。植物学入門としても最適。6/30。

■『図説・日本のミミズ』
金子信博、南谷幸雄著 (北隆館)
日本で普通に見られるミミズについてその生態と分類の両面から詳しく図説。環境とのかかわりからDNAに基づく最新の分類まで幅広く解説。足元にいるのに意外に知られていないミミズについて、これ一冊で理解が深まる。4月中旬。

■『和製英語事典』
亀田尚己、青柳由紀江著 (丸善出版)
巷にあふれる和製英語の中からとりわけ興味深い600セレクト。「背景解説」「正しい表現」「そのまま使ったらネイティブにどう伝わる?」の項目立てで興味深く解説。1月下旬。


続いて、新刊

『首折り男のための協奏曲』
伊坂幸太郎 (新潮社)
殺し屋「首折り男」と泥棒探偵「黒澤」を中心に、技巧を凝らした短篇が鮮やかに繋がり合う……。伊坂ワールド全開の7色の短編集。1/29。

■『オジサンの描き方』
スタジオ・ハードデラックス (廣済堂出版)
キレイな男の子は描けるけど、オジサンが描けない……。そんな女子の悩みに応えるマンガ技法書。カタログ的な資料性も加味した一冊。2月下旬。

■『ゲッコーと小型ヤモリの仲間たち 世界のヤモリ―オウカンミカドヤモリ ヒョウモントカゲモドキ ヒルヤモリ ニホンヤモリ etc』
海老沼剛著、川添宣弘写真 (誠文堂新光社)
爬虫類のなかでも飼いやすさと種類の豊富さで人気のヤモリの仲間をポピュラー種を中心に飼育や繁殖などの情報も盛り込んだカラー図鑑。2月上旬。

■『フクロウ飼いになる』
コンパニオンバード編集部 (誠文堂新光社)
フクロウって飼えちゃうの?愛らしくも知的なパートナー、フクロウについてお迎えやいっしょの生活などをかわいらしく紹介。2月下旬。

■『世界の砂図鑑』
須藤定久 (誠文堂新光社)
砂がこんなに美しいなんて……。日本および世界の砂を集めて図鑑にまとめた。科学的にも興味深く、生活にも欠かせない。2月中旬。


そして2月の文庫では、
新潮文庫が熱い
 円城塔『これはペンです』
 増田俊也『木村雅彦はなぜ力動山を殺さなかったのか 上』『〃 下』
 高橋秀実『弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー』
 
メディアワークス文庫
 木崎ちあき『博多豚骨ラーメンズ』

講談社文庫
 ジャンニ・ロダーリ『パパの電話を待ちながら』
 J・K・ローリング『カジュアル・ベイカンシー 1』『〃 2』

講談社文芸文庫
 柄谷行人『柄谷行人インタヴューズ1977-2001』
 小沼丹『珈琲挽き』

中公文庫
 小川洋子『人質の朗読会』

ちくま文庫
 土屋耕一『土屋耕一のガラクタ箱』

小学館文庫
 金子哲雄『僕の死に方 エンディングダイアリー500日』
 内田樹『街場のマンガ論』

そしてハヤカワからは我らが尻P! ……復刊っぽいけど
 野尻抱介『天使は結果オーライ』


ああ、散財の予感しかしないね。
ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

ヒカシュー/20世紀の終わりに

この曲をカバーするために、もう一度バンドをやりたいくらい



以下、メモ↓

more




20140103Fri
 >新年のご挨拶に代えまして、あいつの話題で今年のブログは

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どこで見たのか聞いたのか、もしくはただの妄想なのか、
忘れてしまったけど、時計修理の老年職人さんが、

「私たちは特に新しい技術で何かをするわけではないのです。
 何年も昔の時計職人が気持ちを込めて作ったものを丁寧に分解し、掃除し、また組み立てる。
 そうすれば、きちんと作られた時計というのは、また動くものなのです。
 ときに壊れているパーツで、私たちが代わりを持っているものがあれば、
 謙虚に、時の流れに置くよう、入れさせてもらうだけなのです」

と、おっしゃっていた、ことを思いだした。

なので、どうせ壊れてるんだし、と、
ガス給湯器を分解・清掃・組み立て。
そしたら、直りました。新年らしいミラクル。

故障の原因といたしましては、冷却ファン?のところに溜まったホコリと、
OFZKのマスコットキャラクター(↓パソコンで見ると、ページの一番下に居ます)でお馴染み、
GKBRくんの死体がありました。いやー、干からびてたねー。

前にも似たようなことがあって。
パソコンの冷却ファンからスゴイ音がなるなー、と見てみると、
結構デカイGKBRさんが首チョンパになってた、
という凄惨な現場を見たことがあります。
死んでるGKBRさんはそんなに苦手じゃないので、普通につまんでポイッってしましたけど。

おそらく、温かい空気が漏れてる場所に入ろうとして、ベシャッとやられるんでしょうな。
冬に色々と機械が壊れやすいのは、やつらが関係している部分もあるのではないか、と。



なんで新年早々ゴキブリの話で始まってしまったのか、自分でもよく分かんないんですけど、
今年の目標として考えたものを書いてお茶を濁しておきましょう。

・誰かに手助けをお願いできるようなことをする
 今年はこれを特に頑張りたい。
 だいたいのことを自分1人でやってしまう、っていう気性、それゆえの器用貧乏なんですが、
 それだといつまでも自分の中だけで終わっちゃうんで、
 この人に手伝いをお願いしたいから、
 自分もそれに見合うくらいきちんとしなければ、みたいなこと。
 例えば、表紙の絵をお願いするために良い文章をたくさん書いて本を作る、とか、
 ラジオのエンディングに曲を使わせてもらうために定期的にラジオを頑張る、とか。

・本を読む、二読一買
 現状、一読三買くらいですからね。積読タワーを削るぞ今年こそ。
 例年100冊~120冊くらい読むので、今年は150冊とか……無理か。
 大事なのは数じゃないし、そもそも読まなくても死にゃしないし、
 ってのを分かった上で読むよ、僕は。

・月にあと3万、どうにかする手立てを考える。稼ぐか節約するか
 ジャナイト家賃ハラエナイヨ

・夜寝て朝起きる 
 元旦夜と2日夜、早速5時寝。バカヤロウ。

・色々な人と会う 色々な場所へ行く
 去年はたくさんの人と会えた。Twitterとブログのおかげ。
 人と会うのが一番、感じることが多いですね。気の向くままな旅も引き続き。

・やるべきことや優先順位を考えて、さっさと作業をやっつける、溜めない
 いい加減、頭を使って動かなければ、体力はいつまでも続かない30代。
 >めんどくさいことは、もっとめんどくさくなる前に、さっさとやっつけてく。
 たしか本田直之さんの本にそんなことが書いてあったの。そのとおりだと思う。

・新しいことをやる 疑問を持つ 考える
 自己啓発か、って自分でも思ったけど。そんな大層なモノじゃないです。
 毎日違う道で帰るとか、どうでも良いような疑問に突っ込むとか、そんな程度。
 今もやってるつもりだけど、もっともっと。

・死にたい、って独り言をやめたい
 特に1人でいると、昔の赤っ恥とか思い出しては「死にたい」って言う癖が(マジで)あるので、
 やめたいです。暗いですもの。たまにブログに書くのは良しとする。


あとは、懲りずに、あなたに笑って頂きたいです。
そんなに面白いことなんて書けないし、楽しいことばかりっていうわけにもいきませんが、
なんとかして、笑ってもらいたいですね。とりあえず、ブログは引き続き頑張りますから。


ではでは今年もよろしく。
良い本と良い映画と良い舞台と良い音楽と良い喫茶店と良い旅と、
ほかたくさんの面白いことが、僕たちを待ってるぜ。楽しみだね。

DE DE MOUSE - dancing horce on my note




20140101Wed
 >年明け1発目が、まさかの

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お久しぶりです。
新年一発目、まさかのこれでスタート。

1人遊びラジオ「OFZK-OMK」! 半年ぶり2回目。


再びやってくれ、という数少ないリクエストにお応えしてスキマ産業。
元旦から録ってしまいました。25分という長尺。ダウンロード可! 意味なし!!
よかったら聞いてやってください。鼻詰まってるけど。
万が一、ご感想頂けると飛んで喜びます。
曲はCCのものを使わせて頂いているので、おそらく大丈夫かと思いますが、
問題があったら教えてください。
Opning : zamala「Valse」
(http://www.jamendo.com/en/track/6011/valse)
Ending : Robin Grey「Somewhere」
(http://www.jamendo.com/en/track/202153/somewhere)


新年のブログはまた書けたら書きます。なので取り急ぎ、
あけましておめでとうございます。
今年も懲りずによろしくお願いします。
幸も不幸も御座いますが、笑っていきましょう。



  

カテゴリ
日記 (619) 作り話 (25) 

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このブログのタイトルは OFZK です
ソントン という人間が書いています
だいたい本を読んでいます





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