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20140330Sun
 >てんかーい

増税前の駆け込み需要というやつで、昨日今日とまとめ買いが多かった。
コミック担当のKさんが「ワンピース全巻が2回売れた」と言っていた。
残っている赤本、誰か全部大人買いしてくれねえかなぁ、
なんて阿呆なことを思ってたけど、奇跡は起こらなかった。

いまいちな天気のわりに客足は途絶えず、
日曜なので家族連れもたくさん。
18時を少し回った頃だったろうか、
棚整理をしている僕の近くにトコトコと小学校低学年くらいの男の子が来て、
「すいきんちかもくどってんかーい!」
とTIMのレッドさんみたいなイントネーションで惑星の名を宣誓してきた。
たじろぎながらも「お、おう」と返事をすると、
満面の笑みで「どってんかーい!」と畳み掛けられた。

ああコイツ、この部分気に入ってるな。なかなかのセンスやん。
と、冷静な微笑みを浮かべてその男の子を見つめている店員としての僕に、
オフザケキングとしての僕が<言っちまえよ>と囁きかける。
いやいや、いかんだろ。俺が本気のどってんかーい出したら、
多分この子ビックリして泣き出すぞ。
とか思いながらも、やってしまった。
代々受け継がれるオフザケキングとしての血には勝てなかった。
右手を頬の横辺りにひきつけてグッと突き上げる力を溜めながら、
「どっ!
「すすすすすみませんうちの子がお仕事の邪魔をををををを!!」
お母さんがすっ飛んできて、小さめの丸太を抱えるようにして、
その子を連れ去っていった。
まるでマンガのようにジタバタと動きながら遠ざかっていく男の子の両足を見送る僕。

そうか、もう冥王星はなくなってしまったのだな、
と、思いながら、小さく「てんかーい」と、呟いた。


Hauschka - PING

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20140329Sat
 >ヘーデル氏の格言






20140328Fri
 >驚きのトッピング

食べ物の違いに、あまり執着がない。

好奇心は強いので、蝉を揚げて食ってみたり、
各国の独特な料理を調べたりはするけれど、
どんな味がするか、ってことに興味があるだけで、
あまりそれに美味を期待してはいない。
あ、いや、美味しければそれに越したことは無いけど。
僕の貧弱な味覚では高価なものを食べてもそんなに感動しないので、
コストパフォーマンスが悪いのです。
なら安くても美味しいもの食ったほうが良いじゃん。
という、貧乏人の負け惜しみね。


なので、これは嘘じゃないんだけど、1年のうち250日くらいは毎日同じものを食べている。
俺が美味しいと思う物の黄金ラインナップだ。

朝 イチゴジャムトーストとバナナ
昼 若鶏竜田丼
夜 カレー+納豆+タマゴ

仕事のある日はマジでこの3食。レールを外れることはほぼない。
エクストリーム休憩のときはパンになったりするくらい。
朝夕は、料理が全く出来ない僕が家で作れるものというと、こうなるのだ。
この上、小腹が空いたときの夜食もトーストだったりする。
飲み物は水か麦茶か牛乳かコーヒー。一人だとお酒も飲まない。
いつか体にくると思うけど、ごまかしごまかしいきたい。


さて、↑で注目して頂きたいのは、昼のメニューだ。
「若鶏竜田丼」
これは一体何ぞやというと、職場の近くにあるファストフード店、
クイックガストの最安メニューなのです。
リンク先で価格を確かめると、350円、と書いてある。

ひっかけ、である。

実はこの若鶏竜田丼、テイクアウトで注文すると、280円で買えてしまうのだ。
(※注:もしかすると僕の行ってる店限定のサービスかもしれません)
愛する松屋(牛めし並280円)は職場からやや遠いため、
最初は渋々とクイックガストへ行っていたのだが、いまや完全にとりこである。
昼過ぎに「なんか調子出ないなぁ」となるときは竜田丼を食べてない日だったりするから恐ろしい。
あげく店員さんにも顔を覚えられてしまう始末。そりゃ週5で通ってたら覚えられるけどさ。
今日も、竜田丼を買って、トボトボと店に戻り、休憩室でモソモソ食べる。
これで結構、楽しい。自分で言ってて悲しいくらい安上がりだ、と思う。

さて、僕がクイックガストへ通い続ける理由は、実はもう一つある。
サイドメニュー券の存在である。

テイクアウトで注文をすると、味噌汁やら箸やらと一緒についてくる、紙切れのことである。
いや、紙切れとあなどるなかれ。
この紙切れでほぼ全ての我が願いが叶ってしまうのだよ明智君(クイックガスト限定の話です)。
ドラゴンボールでさえ7個集めないといけないのに、
この紙ときたら1枚で効力を発揮するのだからたまげたもんだ。

はじめてこの券を貰ったときは使い方がよく分からなかった。
なにせ注意書きに、「店内でのお召し上がり時のみ使えます」と書いてあるのだ。
店内で竜田丼を食べると350円もかかる。テイクアウトとの差額70円。
70円もあったらうまい棒が7本も買えてしまうではないか。
そもそも僕は、空腹のあまり帰途中に餓死してしまいそうな日以外は店内を利用しない。
よってこのチケットもただの紙切れと、貯まっては捨て、貯まっては捨て、を繰り返していた。

ガストに通い始めて1ヶ月くらい経った頃だろうか。
休憩時間が少し後ろにずれ込んだ昼過ぎ、その日も当然のごとくガストへ向かうと、
店内にはパラパラとしかお客さんがいなかった。
いつものように食券を買い、店員さんに渡すと、

「お客様、サイドメニュー券、テイクアウトでもご使用頂けますから」

「Pardon?」。あっけに取られて口走ってしまっていた。
思わず周りを見渡す。他のテイクアウトのお客さんは勝手知ったるといった感じ。
どうやら、知らぬは我ばかりなりだったようだ。やれやれ。
店員さんの顔を見た。
微笑をたたえた店員さんは何も言わなかったが、その唇は確かにこう動いた。

……Welcome to the Gusto world.

その日、俺は、常連になった。

それからというもの、まずは親の敵のように、千切りキャベツしかトッピングしていなかったのだけれど、
他のお客さんが「ごぼうサラダ」を頼んでいて非常に美味しそうだったので、
最近はもっぱらごぼうサラダばかり食べている。
ただ、ごぼうサラダは量が少ないので、おなかが減る。
特に朝ごはんを食べ損ねた日はキツイ。
そんな日の必殺技、ご飯の大盛、ですらサイドメニュー券で出来てしまうのである。
俺はこのチケットに、日本銀行券以上の信頼を寄せている。
嘘です、言い過ぎました。

サイドメニュー券での注文は食券を介さないため、
注文内容がメインの食券に手書きで記入される。
例えば、
キャベツ千切り→キャベツ
ごぼうサラダ→ごぼう
ご飯大盛→大ライス
など

さて、長々と誰も興味が無いであろう俺の昼ごはんのことを書き続けてきたのには理由がある。
今日はこの、書き込まれたトッピングメニューに奇跡が起きたのだ。
早く朝ごはんを食べたせいでお腹が減ってしまい、
僕は「ご飯大盛で」と注文したはずだったのだが。

では今日は、サイドメニューが書かれた食券の写真を貼って終わりたい。


s_20140328.jpg


というわけで今日は、若鶏竜田丼 大うんこトッピングを美味しく頂きました。
ごちそうさまでした!




20140327Thu
 >何の花に例えられましょう



あんまりきれいだったので、つい。


ブックオフへ大量の本を抱えて向かい、結局13冊300円の刑。
そんな結果が待っているとも露知らず、
うししし、コオロギ代くらいにはなるだろううし、
と、暢気に査定を待っていた俺は、
自己啓発書を何冊かパラパラとめくって、インデックスのところを摘み読むという、
いつものHI・MA・TSU・BU・SHI、暇つぶしを敢行していた。

100円棚から手に取ったその本は、なんというタイトルだったかすらもう忘れてしまった。
<時間を大切にする>のような章に、
「朝一時間早く起きる」とか
「朝集中する30分のゴールデンタイムを作る」なんていう、
もう何万回、いやミリオン越えで見てきたフレーズが並んでいたのだけど、
「睡眠時間を1時間削る」
っていう言葉に、モハメド・アリの右ストレート並の衝撃を受けた。
そうだよ、時間無いなら、寝る時間を惜しむしか無いわな、と。
誰も言わないことを言ってくれる人ってのは、貴重ですね。

そんな僕が、最近頭の中で唱えているのは、仕事中に棚整理をしていて、
『難関大学合格のためのメンタル強化術』の、たまたま開いたページに書いてあった言葉。

「落ち込むのは2秒までにしておく」


ってなわけで、最後に1曲。
この人がいるので、『ベンジャミン・バトン』はあながちフィクションとは言えないんじゃないかと思っています。
“本当は長い旅路を辿ってきたんだ”

YUKI/COSMIC BOX




20140326Wed
 >手書き日記

s_blog.jpg




20140325Tue
 >試行錯誤のはじまりはじまり

色々なことをやりたい、と常々思っている。
二兎を追っていたい。試行錯誤の思考錯誤を繰り返す。
僕の性格上、一つのことをやり続けるなんて到底無理な話だ。
続けられる人は凄い。素直に凄いと思う。

代わりに、あれもこれもと加える前に一度、まっさらにしてみようと思った。
友達と話していて「シンプルなのは強い」という言葉が出てきた。
そうだ、僕はシンプルなのが好きだった。

尊敬しているクリエイター・住正徳さんがやっておられる日記サイト、
『カイテハステル』のようなことをやってみようと思った。
1日だけしか残らない日記です。
これに飽きたらまた色々付け加えていけば良いのだ。
不評だったらまたやり直せば良いのだ。

「昨日ね、ふと思ったのよ」
「なんですか」
「もうさ、このまま死ぬまで逃げ切ろうかなって」
「いけるんじゃないですか、大丈夫ですよ」

“楽しいことだけでいい そのあと全部つぶれても”






20140323Sun
 >青春はそんなに美しくないから

さよならを待つふたりのために (STAMP BOOKS)
昨年末あたり、結構取りざたされていた『さよならを待つふたりのために』
ようやく昨日読み終わった。
名作ってのはいつ読んでも良いものだけど、
もうちょっと早く読んで、周りに言いふらしたかったなぁ、とは思う。
それくらい、めっちゃ良かったッス。

岩波のスタンプブックスシリーズの1冊。
海外のヤングアダルト作品なんですけど、
少し前に読んだ『バイバイ,サマータイム』もすごく良かったし、
これは信頼できるシリーズだと実感した。毎回買っちゃっても後悔しないと思う。
あと、あれ、新潮のクレストブックスも。
ディミトリ・フェルフルスト『残念な日々』は特に好きです。
 全員にオススメは出来ませんが、酒飲みの方には自信を持ってオススメします)
先立つものがあれば毎回買うわ。いや、無くても買ってやる。ゴゴゴゴゴ。


本の感想は他の人もたくさん書いてますんで、まぁ今回は置いといて。

読んでいて思い出したのは、映画『永遠の僕たち』
永遠の僕たち [DVD]
たしか早稲田松竹の2本立てで観て、
一緒に観た『ラビットホール』はカケラほども覚えてないんだけど、
『永遠の僕たち』は、たぶんこれ、俺の映画ベスト10に入ってくるなぁ、
と思いながらボロボロ泣いて、ラストシーンでは主人公と一緒にクシャっと笑いました。
加瀬亮のことを格好良いと思ってる人は、是非この映画を観て、
「あ、加瀬さん、宙ぶらりんになってる」と思って頂きたいですね。

とか何とか言ってたら、『さよならを待つふたりのために』も映画になったらしくて、
アメリカでは6月公開とのこと。
予告編をYouTubeで見たんですけど、良い感じっぽいです。
予告編には映ってませんが、なんせウィレム・デフォーが重要な役で出演しますし。
日本公開楽しみ!


ってなわけで最後に、前にも貼ったことのあるけど、この曲を。
『永遠の僕たち』のラストに流れる曲です。
これが原因で、僕は『永遠の僕たち』を大好きになっちまいましたし、
『さよならを待つふたりのために』を読んでいる間もずっと頭の中で流れてました。

NICO - The Fairest of the Seasons




(以下、蛇足)

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20140322Sat
 >春なのに

エクストリーム出社”というお遊びがあるのを最近知った。
要は、出社前に一遊びしてから仕事へ向かう、というもの。
遅刻・ましてや半休は許されないと言う、ストイックな遊びである。

こういう遊びは大好きで、ぜひやってみたいのだけど、
しかし僕は早起きが大の苦手なので、代わりにエクストリーム休憩をよくやる。
50分と言う休憩時間で、皇居に日光浴へ行ったり、
昆虫標本を売っている店に遊びに行ったりする。
お供はチョコチップスティック、別名・貧乏パン。移動中にガツガツ食う。

今日のエクストリーム休憩では、神田にある爬虫類ショップへ行ってきた。
はじめて行く店で、地図を見ながら界隈をぐるぐると回るものの、全然場所が分からず。
諦めて電話をかけてお店の方に迎えに来て頂くことに。
目印のコンビニで待つこと数分、迎えに来てくれた全身黒ずくめの女性に案内されたのは、
普通の一軒家。こんなもん分かるかい。看板も何も出てなかった。
「まだ店舗販売を始めたばかりで。散らかっててすみません」
店の入り口は当然、その家の普通の玄関。大量の靴がゴチャっと転がっていた。
なんというか、小学生のときに大家族の友人宅へ遊びに行ったときを思い出した。

通された部屋はさすがに整理されていた。
白の壁紙、普通の蛍光灯、フローリングマットなど、独り暮らしの部屋にありそうな内装。
ただ壁面にはおそらくDIYと思われる木枠で水槽がずらりと並べられ、
モモンガのケージもたくさん重ねられていた。
突然の来訪を詫びた後、用件を述べる。

「コオロギを……コオロギを下さい……!」

そう。実は東京に戻ってきてからここ数日、
レオパのエサのコオロギが切れていたのである。
昨日とかもう舞台の予約をぶっちぎってハチクラへ行こうかという考えが頭をもたげたものの、
いかんいかんと舞台へ向かったのである。
結果としてそうして良かったことは言うまでもない。


なぜわざわざエクストリーム休憩してまでコオロギを買いに行ったかというと、
実は、いつも行っていた近所のペットショップが無くなってしまったのである。
夜遅くまで開いている店だったのに、ここ数日は21時には既に閉まっていた。
そして昨日、店のガラス戸に張り紙があり、
今日僕が行った神田の爬虫類ショップに生体を移す旨が書かれていた、というわけ。

一体どうしたことかとお店の人に尋ねると、
(おそらくご夫婦かカップルと思わしきお2人でやっておられた)
衝撃の答えが。

なんと、近所のショップの店長さんが倒れた、とのことらしい。

心の中では「ええええ!? マジッスかかかか!?」と驚きの嵐が吹き荒れているにも関わらず、
度を過ぎると表情に全く出ない、という難儀な性格のために
「あ、そうなんスか」くらいのリアクションに留まってしまった。

3/9のイベント出店以降調子が悪く、ついに倒れてしまったらしい。
「もう店を続けるのも無理かもね……」と。容態は相当ひどいようだ。
根掘り葉掘り聞けるような性格ではないので、話されるままのことしか分からないが、
俺がレオパを飼うように仕向けた張本人が居なくなってしまったことは確かだ。
生体は神田の方に移すとのことなのだが、この小さな部屋に、
あの巨大なミズオオトカゲは入るのだろうか、などと要らぬ心配をする。

近所のペットショップこと、「Earth Reptile」。
あまり人に教えたくなくて、今まで店名すら出さずに来た。
見た目はイカツいけど超良い人だった店長。
僕が大小のレオパ2匹を飼ってるのを覚えてて、
コオロギのサイズも上手く調整してくれるような、すごく気の効く人でした。
店もそう広くは無いのに、様々な種類の生体がギッシリで、
その上、生体の回転も早くて、いつ行っても前に見たことの無い動物がいて、すごく楽しかった。
フルーツコウモリ、デグー、フクロモモンガ、ハリネズミ、モフモフしたウサギ、レオパ・トカゲ・イグアナ。
ちょっと欲しいなぁと思ってた、アカメアマガエル。
何回見ても気持ち悪さに慣れないトッケイヤモリ。
そして大量の、亀と蛇。

はじめてお店に入ったときの、心地よい緊張感は多分ずっと忘れないと思う。
生き物は大好きだけど、生き物を飼うということについてまわる緊張感だった。
店長、ありがとうございました。
部外者が軽々しく言えたことではありませんが、復活を待ち望んでおります。
いつの日か、また。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

初恋の嵐 Untitled




(以下、蛇足)



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20140321Fri
 >緑茶すずしい太郎の冒険

(劇)ヤリナゲ『緑茶すずしい太郎の冒険』という舞台を観てきた。
私のブログではお馴染み、哲学する小道具師・辻本直樹さんが携わっていらっしゃる舞台だ。
あと、アムリタの藤原さんも出ていらっしゃる。

とは言いつつ実は、僕は藤原さんと面識が無い。
たしかTwitterで、辻本さんが藤原さんのつぶやきをリツイートされてて知ったのがキッカケだった。
何かのマンガ(『宝石の国』だっけかな)のPOPを書かれていて、
その出来栄えに感動。他の本屋勤務の方の情報が欲しい盛りの頃だったので、即フォロー。
その後、昨年のマンガ1位に『ぷらせぼくらぶ』を推すツイートをされていて、
あ、この人絶対面白い人だ、と確信に至り、
ぜひ実際にお会いしてみたいと思っていた。
ここまで書くと僕が完全にストーカー気質のようだが、当たらずとも遠からずなのでなんとも言えない。

しばらく前に、アムリタ『糸、巡礼、失うこと』を拝見して、
ああこの方が“アムリタの野生”こと藤原さんか、と認識したのだけれど、
どうも御顔に見覚えがあるぞ、と思い返してみると、
いままでにも何度か舞台を拝見しているらしく、
さすが俺、人の名前を覚えられんボーイだと、脳のしわをクシャクシャと掻いた。


さて、本日の感想である。
面白かった。ドーナツ。
以上。

いくら俺が阿呆として有名とは言え、これではあまりにお粗末か。
真面目を気取ってみよう。


ってなわけで、
<以下、ネタバレ無法地帯>


当日パンフレットの挨拶によると“出生前診断”がテーマ、とのことだった。
現実には主にダウン症の判断に使われるらしいが、
劇中では胎児の“ドーナツ化”の有無が判定される。
妊娠8週目あたりで判定されるそれは、
エコー検診で胎児の頭の上にドーナツの陰が出来るというものだ。
判明した場合、そこで中絶を選択することも出来る。
主人公は若い女性のため、まだこれから妊娠することも出来るんだから、
中絶を選んでも良いのではないか、と医者が薦めるような感じ。

ドーナツ化で成人した人物も登場するのだけれど、
それぞれ、頭の上にハニーディップのようなドーナツを乗せている。辻本謹製ドーナツ。
ドーナツ化の症状はどういう設定になっているのかはよく分からなかった。
けど、家族など周囲の人間のケアが必要なものではあるようだった。

物語はある3兄弟の住む部屋から始まる。
長姉はドーナツ化しており階上の部屋で暮らしている。
物語の主人公は次女だ。のっけからのドタバタ劇の末、病院に搬送された次女は妊娠が判明する。
判明するといっても、ウルトラC級の技で観客にはそれが知らされるのだ。
なんと突然、胎児役が登場し、朴訥と状況を解説してくれるのである。喋る胎児。新鮮。
やがて胎児にはドーナツ化の様子が見られるようになり、相手の男性もつれなくて……、という展開。

口語演劇で作られているらしいのだけれど、
(セリフが実際の喋り言葉に近い、というやり方)
(例えば「この舞台は口語演劇で作られています」という書き言葉っぽいセリフは、
 「あの、演劇って言っても色々あるじゃないですか、あ、いや、私もそんなに詳しくないんですけど、じゃあ説明すんなよって話かもしれないんですけど、それはまぁ、あの、で、この今やってる舞台、私立ってて、あなた見てるやつ、ね、は、そのなかでも、えっと、口語演劇、ってやつで作られてたりするんですけど」
 みたいになります。あくまで例ね、過剰な)
セリフの中身が口語っぽいだけで、各人がセリフを喋る順番はカッチリ決まってて分かりやすかったです。

あと、これは辻本さんにも言ったんだけど、
笑いがある芝居ってのは良いよね、やっぱ、笑い、良いッスよ。
テーマが重そうで、口語演劇ともなると、これは厳しいぞ、と思いきや、
結構笑いどころがあって、しかも爆笑を取ってた。
僕の座った場所からだとややギミックが見えづらかったのが残念。
まぁ満席だったし、しょうがない。
個人的には、別れた奥さんが参列してくれる結婚式ってめちゃくちゃ幸せよね、と笑ってしまった。
笑える芝居が出来る役者さんっていうのは凄いと思う。
一生懸命にやるだけじゃダメだし、かと言って一生懸命にやらないと絶対に笑いとれないし。
難しいですよね、笑いって。

そしてラストは突然やってくる。
詳しくは書かないけど、なんで私だけがこうなの? という恨みだったのだろう、と思う。
幸せになる、というのは人の恨みを買う、ということなのかもしれない。

辻本さん曰く、演出ノートに書いてある意図などは、ほとんど表立って出てきていない。
らしいので、ウェブで公開されている演出ノートをまた読んでみようと思う。


観終わって辻本さんにご挨拶させて頂く。
「いやぁ辻本さん、さすがです。劇中に出てきた魚、本物と見紛う程の出来栄えでしたよ」
「うん、だってあれ本物だもん」
出鼻で失敗した。コミュ障が無理した結果がこれだよ。
「台本上では鰯となっているんだけど、今日は鰆(サワラ)を仕入れたよ」
辻本さんは一体、小道具なのか魚屋なのか、ふいに分からなくなるときがある。

演出さんが影響を受けている団体のことや、
どういうような演出方法だったか、演出ノートと実際の演出の違い、
藤原さんと演出さんがどういう繋がりだったのか、なんてことを辻本さんに解説して頂く。
観たばかりということもあるが、非常に興味の湧く解説。
俺は是非、辻本さんに「今年の舞台を振り返る会」を年末に開催してほしい。
神保町のブラジルの奥を貸し切ってやりましょう。

その後、辻本さんにお願いして、なんと藤原さんにもご挨拶をさせて頂けた。
不審者(僕)を怖がり大木(辻本さん)の陰に隠れる野性(藤原さん)。
「ガルルルル……!」
「ほら、怖くない」
(と言いつつソントン、藤原さんがお好きだと呟いておられたアーティストのCDを差し出す)
「わぁいありがとうございます!」

物で釣るとはこういうことを言うのだな、と思いました。
実際にお話させて頂くと、藤原さんは想像を超えて面白い方だった。
辻本さんが次に小道具を担当される舞台にも行く約束を交わして辞する。


帰り道、案の定と言うか、ささま書店にホイホイ飛び込んでしまい、また本を買ってしまう。
昨日積み本を減らそうと誓ったばかりなのに、もうアウトである。まぁ俺らしい。
しかし、ささま書店へ来ると、己がどれだけ好奇心を開けているかが分かるので面白い。
本に対しても、世界に対しても、自分に対しても。
前回来たときよりも、興味をひかれる本が確実に増えていた。
多分、死ぬまでに全部は読めない。抗する方法はたったひとつ。
その名は長生き。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

tio「sign」




20140320Thu
 >本屋図鑑後追いツアー名古屋編

熊本→神戸→大阪ときてしばらく止まっていた『本屋図鑑』後追いツアー。
止まっていた理由は、金欠、です。
お金が無いと旅行には行けないんですね。知りませんでした。パトロン募集中。

今回は実家の三重に行く途中、名古屋で寄り道してきました。
新幹線の中でしか寝てないので、頭がフワフワしたままで走って巡る。


「ちくさ正文館」
http://www9.ocn.ne.jp/~chikusas/
s_IMG_2241.jpg

地下鉄千種駅で降りて徒歩5分くらい。
“人文書と言えば池袋(リブロ)か千種”と言われるほど、
書店界隈にその名を轟かす名店です。
個人的に、最近『名古屋とちくさ正文館』を読んだばかりということもあり、
やや緊張しながら店の扉を開けました。

店内は大きく3つの区画に分かれています。
雑誌・ビジネス書などのコーナー、
文芸・文庫のコーナー、

そして人文書・芸術関係のコーナー、……圧巻。

他のコーナーに比べて天井が高いこともあって、すごく広く感じる空間の中に、
これでもかと言わんばかりの本本本。
それらがきっちりと分野別に並べてあって、しかもその流れが自然。
集中力を切らすことなくずーっと見ていける棚でした。
平台には平積みされてるものと、
背を上にして並べてあるもの(古本屋の箱売りスタイルと言えば分かりやすい?)が混在していて、
とにかく本を並べるということに向ける意気込みのようなものを感じました。
詩歌のコーナーもすごく充実していて、見ていて楽しかったです。

レジの方に、「『本屋図鑑』を見て来ました」とお伝えすると、
(っていうか、色々な媒体で店名を拝見しまくってるんですけどね)
「良かったらまた来てくださいね」と。
ぜひ来ます。来ますとも。



「七五書店」
http://shichigo.exblog.jp/
s_IMG_2242.jpg

地下鉄新瑞橋を降りてダッシュで5分くらい(←走ったとも)。
『本屋図鑑』では、コミック棚が良いお店として紹介されていました。
外観も、いざ入っても、印象は普通の町の本屋、といった感じ。
けど、少し目を凝らすと見える、奥のコミック棚。

……あれ? これ、店の半分くらい、コミックじゃね?

っていうくらいの迫力、気迫がずごごごごと棚から。
なんでこの規模の本屋で、海外コミックがこんなに置いてあんねん!
なにこの店名入り色紙の量!!
すっげーなんか原画展やってる!!!
とにかく、むちゃくちゃ力が入ってました。
配布店が少ないフリーペーパー「まんきき」もばっちりありましたし。

買う本を持ってレジへ向かうと、
「入ってきたときに書店かTwitter関係の方だろうなと思いました」
バレてた。



本屋図鑑掲載店以外で、他に行った本屋は、

「ON READINGS」
s_IMG_2245.jpg

地下鉄東山公園駅で降りてすぐのマンション2階。
店内はものすごくお洒落。
リトルプレスや写真集、CD・雑貨。海外の本もたくさん。
日の射す明るい店内には先客にお洒落なガールが2人。


「Biblio Mania」
s_IMG_2249.jpg

地下鉄伏見駅直結の地下街にあるお店。
サブカル・アングラ・エログロ。
松沢呉一さんの本の在庫が異常にあって嬉しい。
グッズを委託販売している作家さんが遊びに来ていたり、
常連と思しき方が大量に買っていかれたり、
若々しくて活発なお店だった。すごく良いよね、こういうの。



その後、地元の駅まで迎えに来てくれた弟との会話。

「シマウマ書房は行けたん?」
「新刊書店と古本屋は別々で回る!」
「二度手間!」



(オマケ)
s_IMG_2251.jpg
帰りの新幹線まで時間があったので、久しぶりに行ってきました。
相変わらず見やすいワンフロア構成。
それにしてもお客さんの数、すごいなー。



ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

モーモールルギャバン - 悲しみは地下鉄で




20140319Wed
 >僕たち21歳ですし

三重から帰って参りました。
そうです、実家に帰省してたのです。いつも突然ですみません。
3日間弱居ました。1日目はほとんど名古屋で書店巡りしてました。
これで結構家族のことは好きなので、出来ればもう少し居たいのですが、
もう10年も離れてますので、僕が居ないという状態で実家は平常運行。
それを今さらどうのこうの、っていうのはお互いに気力体力がいるので、
これぐらいが丁度良いのかもなぁ、と思います。

三重に居る友達と会いました。
諸事情あって、学生の頃の友達とは全員音信不通。
まさか大人になってから三重に友達が出来るとは思ってませんでした。
昼過ぎに会い、ランチタイムが終了した喫茶店に入って、広々とした席を占拠。
牛乳を切らしていためカフェオレが出来ないと言われながら、3杯のコーヒーと1杯の紅茶を注文し、
小雨が2回窓を叩き、太陽が沈み、周りのほとんどの店が閉まるまで、
ずっと喋ってました。無駄話ならいつまでだって出来ます。
中3で左手を骨折したとき、真面目なことを言った瞬間に爆発する機械を埋め込まれて以来、
適当なことしか喋れなくなったのです。決して望んでそうしているわけではないのです。

お洒落な雰囲気の店で、独特な形の白熱電球がそれぞれのテーブルの上にぶらさがっていました。
夜になるにつれて、窓ガラスに映ったそれがイカ漁の灯りにしか見えなくなってきて、
ここは海産物を出す居酒屋かしらん?と思ったり。
曇り空の昼は色温度やや高めの色合いだった友人の顔が、
時間が経つにつれて電球光のオレンジがかってきて、
あ、この人の顔の上半分はアムリタの藤原さんに似ている、かもしれない、
と要らんことに気付いたりして申し訳ないなぁと思っていたのですが、
あっちはあっちで僕の手が案外手フェチに適ったものだと気付いていたとのことで、
喧嘩両成敗とさせて頂きたいっていうか、話の内容なんてほとんど覚えてないのに、
(いや、バカ話の内容はほとんど覚えてるんですけど、
 ちょっとだけした真面目な話の内容は全然覚えてない俺の脳)
結局そんなことばっか覚えてるんだよなー、と面白く思いました。
6時間分のダベリは脳の容量をオーバーしていたようです。

考えても仕様のないことはあるけど、それでも考えなくてはならないし、
けどなんかさ、笑っちゃうよね、色々さ。みたいな話をしました。


お水を注ぎに来てくれたお店の人に「大学生?」って聞かれました。

「そうです、2人ともT高の出身で」
「久しぶりに学校の近くで会おうぜって話になって」
「ちなみに、実家から三重大の教育学部に通ってて」
「こっちは1人暮らしで愛知教育大学へ行っています」
「今、春休みの帰省中なんです」
「教職の相談したいなーって思って」
「ってかそれ以前に、単位が危なかったりするんですけど」
「なにそれ笑えねー」
「いや笑ってよ!ねえ笑って!」

なんて言っちゃったりする、俺は30歳、相手は25(仮)歳。
アイコンタクトで、「嘘!? 俺たちまだいけるの!?」と驚き合った。
キッズリターンですよ、始まっちゃいねえのですよ。

10年以上ぶりに通った学校から海への道は、ほとんど見覚えの無いお店とマンションばかりでした。
けど、海を見に行ったあとで、必ず寄ったラーメン屋・ちりめん亭は健在でした。
10年前のあの道と、友達と見に行った暴風の海と、その後で食べたラーメンと。
自分勝手でしたけど、あれから10年もよく生きたよ、俺。
淋しさは無くって、駅へ向かう道すがらは、
これからの10年もまたなんとか生き延びよう、で、そのあとのことは、
また無駄話しながら考えようと、寒風に吹かれて震えながら思ってました。
ネバーエンディングストーリー。無駄話は終わらない。


また会いましょう。いつでも会えます。夢で会いましょう。

Bill Evans Quintet - Wrap Your Troubles In Dreams




20140317Mon
 >ねえ、先生

本を読んだ。
すごく良い本だったのでちょっと紹介させて頂きたい。

S先生のこと
尾崎 俊介 『S先生のこと』 (新宿書房)

昨年の日本エッセイストクラブ賞を受賞した作品。
って言っても、僕はその賞のこと全然知らないんですけどね。
この前の職場の飲み会で、正面にラオウが座っていたことは書きましたが、
実は隣には南斗水鳥拳のレイが座っており、
その2人が声を揃えて「面白い」と言っていた本なのである。
これは読まねば、と、すぐにでも買おうと思ったのだけど、そこはバット(俺)。
先立つもの(お金のことね)がございませんので、
本郷にある俺の本棚こと、図書館で借りてきました。

内容はといえば、作者・尾崎俊介さんが大学時代からお世話になったS先生=須山静夫さんのことを、
偲んで書いた回顧録、といったものである。
出版社が書評をまとめているページがございますので、よければそちらもご参照下さい。
(僕の大好きな堀江敏幸さんが、書評というよりは<あらすじ>を書いてる……)

さて、書評だけ読むと「なんだか硬そう……」と思われるかもしれませんけど、
まったくそんなことはございません。すごく読みやすい。
普段フニャフニャの軟派本しか読まない僕が言うのですから間違いない。
僕は2日で読めました。元々ウェブでの連載?だったらしく、
章立てが短いのでサクサク読めてしまいます。

まずは須山先生との出会いから始まります。
“古武士のような”と形容される須山先生の授業は非常に独特。
ある文学作品をそのまま使って、
「このページで分からないところがある人? いませんね、では次のページ」
と、これ授業か? というやり方で進んでいきます。
なんとなく誰も疑問点を言わないのですが、先生がふと
「ではこの一文はどんな意味でしょうか」と聞いたときに
ある生徒が「分かりません」と言います。
そこで先生が激怒するんですね。
生徒だから分からない点があるのは当然だ、
分からないことを何故分からないままで放っておくのだ、と。
その時点で何人か脱落してしまうんですけど(俺もどちらかというとその側)、
尾崎さんはなぜか火が点いて、よっしゃ次の授業からはマジで行ったろ、と、
完全に下読みして解釈をした上で、授業に臨むんですね。
これ誰も書いてないけど、尾崎さんすげぇと思っちゃうんですけどね、俺なんかは。

で、その心意気やよしと須山先生に気に入られた尾崎さん、
非常勤である須山先生が自分の学校に来なくなっても、自分が大学院に進んでも、
とにかく須山研究室に足を運んでは侃々諤々の議論を重ねていきます。
尾崎さんは須山先生の晩年まで親交を深めていきますが、
須山先生には実は暗い過去があり、
尾崎さんは須山先生の選ばれる課題作や翻訳をされた文学作品、
そして先生ご自身の私小説などを通して、先生の心の内を垣間見ていきます。


まずはこの作品、大学進学をひかえた高校生さん、
もしくは研究室を選ぶ時期にでも読んで頂きたいですね。
特に文学部に進む方には、これ以上無い予習になると思います。
このご時世ですし、ほとんどの人は研究職へは進まないとは思いますが、
こんな世界もあるのだ、と知るには良いのではないでしょうか。

文学作品、特にアメリカ文学に興味のある方、
あと翻訳作業ってどんななの?って思ってる方も読むと面白いと思います。
須山先生の文学に対する態度は真剣で、鬼気迫るものがあります。

須山先生の生き方が迫力のあるものなので、
紹介をしようとするとどうしても硬くなってしまうのですが、
尾崎さんの易しい文体や、2人のユーモアに満ちたやりとり、
そして何より、須山先生とさちさんの間に交わされた愛情!
甘いぞ! これ甘い! っていうか、ここまでさらけ出すか!?
なんか私小説家の執念を見た気がしました。

ひとつだけ気になったのは、後妻である名保子さんとの間に生まれたお嬢様、
この方についての記述が無かったような気がします。
奥付、編集協力のところにお名前は載っているので、掲載拒否、というわけではないのでしょうけど。

須山先生の小説・翻訳作品が読みたくなるのは当然ですが、
これまで注目していなかった“日本エッセイストクラブ賞”のことも気になりました。
出来れば遡って読んでみたいなと思っております。



ところで、尾崎さんとS先生との関係性、最近なにかで読んだな、と思ったら、
夏目漱石『こころ』でした。

貸してもらって読んだのですが、その人が、
「どうせソントンさん、こういう王道は読んだことないんでしょう?」
と言いやがったので、
「ああ読んだことないともさ!」と堂々言って借りてやりましたとも。

『こころ』はあれですね。童貞小説ですね。
北方兼三さんだったら「ごちゃごちゃ抜かしてないでソープに行け!」って言うよ。
もしくはBLだと思いました。
僕のような初心者にでも、私×先生の年下攻めだというのは分かるのですが、
ぜひ腐女子の皆様に、Kと先生の関係性をご教授頂きたいですね。
これ“×”の前後を間違えるだけでブログが炎上しかねないので、
僕は不用意なことを言わないことにします。

100年前(!)に書かれた小説がこんなに面白く読める、っていうだけでも感動しました。
ところどころで、さすがに古いな、とは思うものの、
『枕草子』なんて読んでもそうだけど、今も昔も人の思うことってあんまり変わらないんだなぁ、と。
先生がウジウジ悩むところなんて、要は僕がよく「死にたい」って思うのとほぼ同じだよね。いや、違うか。
あと、舞台が僕の家の近所なので、それだけで読んでて楽しかったです。
おお、こいつら小石川植物園の近く歩いてるよ、みたいな臨場感。

今は文京区に住んで、かつては旧制五校に通っていたという
やたら漱石に縁のある僕ですが、完全にスルーしてここまで来てしまいました。
(いや、漱石だけじゃなくて一葉も八雲も読んでないんですけどね)
今さらになってしまいましたが、『こころ』良かったです。
ちなみにこれでも、元・文学部文学科です。卒業はしてないけどな!

なんて思ってたら、ラオウとトキに囲まれた飲み会で、
近ごろ岩波文庫から出た、漱石の『坑夫』が面白い、と教えてもらった。
なんでも村上春樹が漱石の小説の中で最も好きだと挙げた作品らしい。
僕が育った田舎では岩波文庫なんて取り扱いが無かったため、
何となく小難しそうなイメージを持ったままで、普段なかなか手に取る機会が無い。
これを機に読んでみようと思う。



余談ですが、夏目漱石といえば、「三人目の夏目漱石」という話を聞いたことがあります。
面接の際、履歴書に趣味の欄に“読書”と書いてある人に、「好きな作家を三人挙げてください」と尋ねると、
「そうですね、○○と××と……夏目漱石です」
と、答えに詰まった際に、漱石の名前がポロッと出るらしい、という話。
さすが、国民作家と言われるだけはありますね。


ってなところで今日はおしまい、最後に1曲お聴き下さい

相対性理論 地獄先生




20140316Sun
 >友達来訪

職場まで友達が遊びに来てくれた。
その友達は、鉄道・エレベーター・エスカレーター・建物関係にやたら詳しく、
なかでもエレベーターに関する知識は尋常ではない。
僕は心の中で密かに彼のことを“ドクター”と読んでいる。

ドクターは僕の働くフロアに上がってきてそうそう、
「なんでこんなに暑いの?」を連発していた。
実は僕の働く売場は最上階に位置し、何が原因だか知らないのだけど、
他フロアより2~3℃室温が高いのだ。
まだ春先だから良いものの、夏は地獄と化す。
熱がりのドクターには少々キツかったらしい。僕も熱がりなので気持ちはよく分かる。
背負ったリュックをもごもごさせながら上着を脱ぎ、
「無駄だよ! まったく無駄な暖房だ! エコじゃない!」
と文句を連発しながら、熱病に侵された様な赤い顔でゆらゆらしている。
実にドクターらしい。

ドクターに当店のエレベーター・エスカレーターのことを伺った。
「共にMITSUBISHIだね。悪くない」
僕はドクターと出会ってからエレベーターの奥深さを知り、
(個人的に普段は階段、もしくはエスカレーターをよく使用するので
 エレベーターにはあまり乗る機会がないのだけれど)
乗るたびにメーカーを確認するようになった。
ドクターと出会わなければ、OTISがシェア1位だということも知らないままだったろう。

ドクターは当然、当店に来る前に書泉グランデに寄ってきたとのこと。
男子たるもの、やはり行きますよね。グランデ、最高です。
「神田古書センターにも寄ってきたけど、あそこのエレベーターは古い」
と熱いエレベーター評が始まり、ふむふむと拝聴した。

ちなみに今回ドクターが上京したのは、ももクロの国立競技場でのライブが目的である。
その帰りにわざわざ当店に寄って頂けたというわけだ。
学徒であり、かつ立派なモノノフ(←ももクロのファンのことをこう呼ぶらしい)であるドクター、
荷物はさぞかし重かろうと思いきや、いつだって彼は小さなリュック1つで行動する。
不躾ながら、今日の荷物の中身は何か尋ねてみた。
「最新の時刻表と、地下鉄路線図と、さっきもらった地下鉄のバリアフリーマップと……」
流石のラインナップだ。
鉄道マニアでもあるドクターは当然、時刻表が出ると最新版の物に買い替え、
遠方の地域のダイヤの変更を確認し、その路線が経営面などでどういった変遷を辿っているのか、
推測を立てることを楽しみとしているらしい。まさに安楽椅子探偵、格好良いではないか。
「あとはあれだその……」
「なんですか」
「……『エレベスト』」

なんということだろう!
『エレベスト』とは数年前に出版された、
エレベーターマニアによるエレベーターについての薀蓄が盛り込まれた本である。
実はこの本、昨年の神保町ブックフェスティバルで僕が見つけ、ドクターに贈ったものなのだ。
在野の研究者とは言え、普段から専門誌『エレベータ界』を購読しているドクターである。
このようなオチャラケタ本、一笑に伏されたものかと思っていたのだが、
予想に反して、大事にしてくれているらしい。
嬉しさの余り僕は破顔一笑。

「うわぁ嬉しいよー、ありがとう!」
「いや、義理だからね!」


ちなみにドクターは、もうすぐ小学6年生の男の子である。

僕は彼が可愛くてしょうがない。



ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

The Tower - Opening Movie - Sega Saturn

CHOCOLATE FASHION - The Charm Of English Muffinという曲です。
『The Tower』という、エレベーターを上手く使ってビルを建造していく、
シュミレーションゲームのオープニングで使われていた曲。



(以下、蛇足)


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20140315Sat
 >闘争的逃走論

部屋の更新のお知らせが来やがりました。
11万円払えとのこと。もちろん家賃も払わなければならない。
払えるわけないじゃん。ぶっちゃけ今月の給料は12万円を切っている。
そこのけそこのけワーキングプアが通る。

ついに、はじめてのアコムをするときが来たようだ。
しかし、『闇金ウシジマくん』を読んでいるせいで、金融機関に対してはネガティブイメージしかない。
出来れば回避したい選択肢。よって他の方法を考えてみる。


1.婿に入る

こいつとうとう頭が狂ったか。と思われるかもしれないが、無い話でもない。
というか、「“俺が”嫁を貰う」という選択肢よりは、よっぽど信憑性がある。
俺はいまだに、小川弥生『きみはペット』アコガレを持っている。
30代キャリアウーマンの主人公の部屋に、突然、
自活能力皆無であるイケメン男子が転がり込んでくる、というラブコメだ。
男の子にいちいち癒されまくりのワーカホリックガール。
ラブコメなのでもちろんすったもんだがあり、ハッピーエンドになるのだけれど、
男の子は実は、ワールドクラスの力を持つダンサーなのである。
俺がこのマンガを読んだのはちょうど20歳。
まだまだ自分のなかに見つかっていない才能なんかがあるんじゃないか、
と、自分に対して期待を持っている時期である。
もしも30歳になった今の俺がこのマンガを初めて読んだとしたら、こう思うに違いない。
「なんだよそのチート」
30歳フリーター、長男、実力・将来性ともになし。
こんな俺が果たして婿にいけるのだろうか。
そしてそもそも、婿に行ったところで、目前の更新料は回避できるのか。
疑問ではあるが、婿にもらってもらえるならば、どこへだって行こうではないか。
地球の反対側くらいまでなら行く。



2.何人かから借金する

妥当な案だと思う。
当然、人数は多ければ多いほどいい。
1人から10万は無理だろうけど、100人から1000円なら行ける気がする。
小学生の頃、もしも100万人から1円ずつ貰ったら100万円になるんだなあうひひ、
という妄想をよくしていたが、その頃から自分のオツムが成長してないと実感して真の恐怖を感じた。
それでも懲りずに、普段からもっと友達を作っておけばよかった、なんて思うが、
こういうことを思いつく奴に友達なんて出来っこない。
さて、この案を実行するにあたって、俺に保障も担保も何もないというのが問題である。
最近流行のクラウドファンディングは、資金繰りが達成したあと、
投資した人にバックがある。至極当然だ。
今回の更新料クラウドファンディングが成功した際、何が起こるかというと、
俺の東京滞在が延びるだけ、である。
俺が東京に居ることで得をする人がいるだろうか、いや居ない。
自明の理につき自分で即答してしまったではないか。
さっさと帰れ、と言われても仕方がないような人間だ。
あと俺は、借りたものを返さない人間である、という自覚が下手にあるだけに、
その己の認識をどこまで押さえ込んで嘘を突き通せるかが腕の見せ所となるだろう。
で、そんな腕だけは結構凄い、というのがまた問題なのである。


3.実家に帰る

まぁ、これだろうなぁ、とは思う。
友達の縁は簡単に切れますが、親子の縁はなかなか切れないものなのだ。
実質的勘当状態にある者が言えることではありませんが。
この10年実家は、問題児の俺が居ないということで安寧状態を保っているのだけれど、
そろそろ一波乱起こしに行っても良いのではないだろうか。
実家の何が良いって、お風呂、これに尽きる。
問題は、果たしてあの田舎に、
30歳までフリーターしかしてこなかった俺に出来る仕事があるだろうか、という点である。
さすがに今さらニートやろうとは思わないし、
「あら、ナカイデさんとこのご長男、
 都落ちしてきたと思ったら、またフリーターなんてやってるらしいわよ」
と後ろ指さされても別に構わないので、最低限家賃以外は自分で稼ぎたい。
東京から三重の働き口を募集。何にも出来ませんが、何でもやります。
あと、いよいよ数年後に迫ってきた東京オリンピックまでには、
東京を出たい、とは薄々考えていたことである。良いキッカケかもしれない。
舞台とバンドをやめたときに
「じゃあソントン、東京に居る意味もう無いじゃん」
とは何人もの人に言われた言葉である。
はっきり言ってやろうか。東京は本屋が多いんだよ。
それだけで10年も居ちゃいました。



逃げた、とか言われるのが嫌なのではない。というか何度も逃げたこの身である。
僕はこの10年間、結局東京で何をしたのだろう、という思いだけが、
僕が東京を離れられない理由なのである。
なんだ気付いてみれば、自縄自縛。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

ばらの花 矢野顕子

「最終バス乗り過ごして~」、原曲で岸田さんは思い出の中の温かな諦念として歌っていますが、
対して矢野さんは己の中だけに渦巻いた一瞬の激情として歌っていて面白い。
あ、いや、俺がそう思うだけです。
あと、ピアノソロバックのアンソニーが凄すぎます。
4分音符の頭を1ノートで弾くだけで、なにこのグルーブ。


(以下、蛇足)


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20140314Fri
 >鳴らせ、勝どきのタンバリン

花金の空気に毒されて夜の街にフラフラと出てみれば、
いつの間にか手には5冊の古本が入ったビニール袋。
違う、これは俺じゃない、俺がやったんじゃないんだ。
言い訳すれども誰も聞いちゃいない、
そもそも誰も見ていないし、責めてもいない。
後悔は自分の心の中にしかない。


帰省の切符を買いに、東京駅まで行った。
八重洲口の何かの売場に、人がごった返していた。
何ぞと見てみれば、オッサンばかり。
どうやらホワイトデーの買い物のようである。
僕の前を歩く男性2人がその惨状を見て話している。
「どうして当日混むって分かってて用意しておかねーんだろなー」
「ほんとッスよね」
「自分、計画的に動けません、って言ってるようなもんだよなー」
「その通りッスよね」
「だからうだつ上がんねーんだっつーのなー」
「まぁ僕も買ってないんスけどね」
「お、おう、そっか」
聞きながらすみませんすみません生きててすみませんと、
心の中で呟いていた僕はその後、
ドンキホーテまで慌てて買いに行ったことは言うまでもない。
職場には明日持って行きます。

あ、最近読んで面白かったマンガ、
谷 和野 『いちばんいいスカート』(フラワーコミックスアルファ)の、
Amazonレビューなぞ書いてみました。『惑星9』以来。
よかったらレビュー読んでみそ。んで、よかったら本買ってみそ。



深夜2時の迷路に手がかりなんて無い。
死ぬほど楽しい夜も、死にたいほど辛い夜も、
いつかは終わる。今は信じられないだけ。
迷路の答えはたったひとつ、朝日だけだ。
夜は頭をかかえてじっとしていろ。
そして光が射したら、鳴らせ、勝どきのタンバリン。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

くるり/ばらの花 from 京都音楽博覧会2007

僕らは、旅に出ようぜ




20140313Thu
 >Twitterは1日1時間

iphoneからTwitterアプリを削除してみた。
「ソントン、よくそんなこと知ってるね」
と言われることの、ほとんどの情報源はTwitterである。
スマホを手に持っているときは大体Twitterを見てしまう。

最近電車に乗ると、大体皆スマホを見てる。ちょっと引くくらい。
メールやらネットやらならまだ分かるけど、
延々パズドラなどのゲームをやっているのはよく分からん。
僕も元々ゲーム大好きっ子なので、ハマれば抜け出せないのかもしれないけど。

Twitter見てるのはそれはそれで楽しいんだけど、
ちょっと病的になってきた気がしたので、まずはちょっとずつ見る頻度を減らそうと、
それでアプリを削除したというわけ。禁煙し始めた頃のことを思い出したり。

とりあえずは1日目だ。
スマホの画面よりは、周りの景色を見る生活。
始めた頃は、まさか禁煙がこんなにも続くなんて思ってもみなかったし。
出来ればスマホの画面を見過ぎない生活も長く続いて欲しいと思う。


昨日のにぎやかなゲテモノ会レポートから一転。今日は独り言のような日記だ。
恵文社一乗寺店の堀部さんが、取材に応えてこうおっしゃている。

もし、僕が個人でブログを書くとすれば、自分の趣味や日々の出来事をフリースタイルで書くより、コンセプトを作って、ノルマを課します。例えば食事を記録するなら、お蕎麦だけのブログにしてみるとか。ブログは、気の向くままに書いても客観性が低いので、ある程度の縛りやルールがある上で、自由奔放に書くのがいいんじゃないかなと思います。


なるほど、まったくそのとおりだと思う。僕ってばブレブレで。
やっぱり専門があると強いんだろうな。けど、飽きっぽい僕にはそれが出来ないので、

今のままで勝ちに行きます。

いや、勝ち負けじゃないけどさ。
とか言ってて、3日後くらいには意見が変わること、よくあります。


ってなところで、今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Sketch Show - Zoetrope
)
メインは4:25~


(以下、蛇足)


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20140312Wed
 >【珍物食】 ウーパールーパーを食す

久々に開催しました。
珍しい物を食べてみる、略して「珍物食」
今回はウーパールーパーを食べてきましたー。

いやはや、もう何年間やっているか分からないです。
ゲテモノ食いが既にライフワークと化してきてますね。
普通の食にはあまり興味がないのですが、ゲテモノに関しては、ねぇ。
mixiをやっていた頃、プロフィール欄に食べたもの一覧を載せてたんですけど、
……ちょっと全部は思い出せないくらい色々食べましたよ。

盟友Gotaがまだ東京に居た頃、彼の嫌がる顔が見たいという理由で始まったこの企画、
あれから仲間は増え続け、立石の河川敷で大勢を集めて行なわれた
「世界一臭い缶詰“シュールストレミング”を開ける会」は、
もはや僕の手を離れて恒例行事と化しています。

Gotaの良いリアクションが見れなくなったということでモチベーションの下がっていた僕ですが、
(食いかけのシュールストレミングを何故かくわえたまま、
 全力ダッシュで川に捨てに行ったのは、いまだかつてGotaだけ)
最近知り合った方と、横浜は野毛にある「珍獣屋」に一度行ってみたいと話してたんですけど、
その方がこの春で東京を離れてしまうということで、
よっしゃ、いっちょ行っておきますか! と、ついに珍物食再始動でございます。

あ、他サイトでは、
はまれぽ.com
にレポートがあります。
……次回はヤモリやなー。



さて19:00、桜木町駅前に集合するツワモノたち。
今回、珍物食旧メンバーは全員予定が合わず欠席。
完全に入れ替わった布陣でゲテモノに挑みました。
俺が貸してもらってた本を返したいからという理由だけで呼んだ人や、
朝5時起きで働いてきてヘロヘロの人とか居たりして。
ほぼほぼ初対面の人ばかりだったので、新鮮でしたね。
俺による他己紹介の適当さが明るみに出た瞬間でもありました。てへぺろ。

土地勘なし・方向感覚なし・地図読解能力なしと、ないない尽くしの俺のナビで、
なんとか現場「珍獣屋」に到着。
野毛の飲み屋街なかほどにある、古い雑居ビルの、廊下をグネグネ曲がった先にありました。
ちょっとしたダンジョンでした。
一枚板の看板に毛筆で店名が書かれています。
店の前に置かれたメニューを見て作戦を立てる一行。
「ワニ…」「ダチョウ…」「……え、これ何?
「まあとりあえず入っちゃいましょう」と先走る俺。

店内はやや小さなバーくらいの広さでした。
カウンターが6席くらいと、今回僕らが座った4人掛けのテーブル2つ。
ゲテモノを出すお店とは思えぬくらい、なんだかオシャレな雰囲気です。
店主らしきお兄さんの無愛想さもポイント高かったですね。
新宿思い出横町の、朝起のコウさんくらいガシガシ来てくれるのも好きですが、
店員さんがミステリアスだと、こう、緊張感が上がって良いッスね。

とりあえず飲み物をオーダーしたのち、メニューを眺めて皆で相談。
「兎の丸焼き8000円って安くね?」
「バカ言ってんじゃないよ」
「“人喰いザメのハラス焼き”が気になるなー」
「一生に一度聞くか聞かないかのフレーズだわ」
「あのさ、“ギャル猟師が盗んできた本鮪の目玉肉”って何?」
「これはもうメニューって言うより、ストーリーだよ」
「無くなるたび毎回、ギャル猟師は盗みに行かされるんだろうね」
「あと、この“ドワルスキーさんのお肉”って何なの?」
「煽り文に“牧場の暴君”って書いてあるけど、全く説明になってないよね」
「まぁ、今日はとりあえず、」

ウーパー姿揚げ2本いっときましょう」

メニューの説明書きによると、食用ウーパーの国内生産が終了してしまうため、
“さようならウーパールーパー”フェアを開催中とのこと。
現状、店の在庫にある300匹がなくなり次第でメニューからなくなるらしい。
実に良いタイミングで訪問したというわけだ。

1匹単位での注文だったため、様子見ということで2匹頼みました。
やがて登場した、カラッと揚げられ、イミテーションの熱帯風葉っぱに乗せられたウーパー2匹。
全長は15~20cmほどだったでしょうか。さすが、姿揚げです。

見た目、そのまんま。ウーパールーパー、そのまんま。

愛くるしい顔、ゴマ粒のような目、可愛い手、
全てがそのまま見事に衣でパックされております。
俺をはじめ、テンションが上がるメンバーが多いなか、
早くも気勢を削がれる者も

ウーパーの首元あたりを箸でつかみ、頭からガブリといきました。
予想はしていましたが、味は淡白。あっさりとしております。
歯ごたえはコリコリかと思いきや、ブリブリといった感じ。
特にワタ、つまり内臓部分の存在感を強く感じました。
あ、なんか丸いのが舌の上を転がってるわ、みたいな。
さすが食用とうたわれるだけあって、全然普通に食えた、というのが感想です。
その後もう1本追加で頼んじゃったくらい。

メインはウーパールーパーのつもりでしたが、そこはさすが珍獣屋。
異常なメニューが豊富に揃っております。
皆が興味の赴くままに注文したのは、
「ワニの皮ポン酢」
「マンボウの刺身」
「ダチョウの芯フィレ刺」
「イルカの刺身」
「ヘビのぶった切り網焼き」
「蛾の幼虫(竹虫?)の唐揚げ」
牧場の暴君 ドワルスキーさんのお肉

特に美味しかったのは、ヘビ!
(個人的に、他のものはすでに大体経験済みというのもありまして……)
あっさりしているんだけどジューシーで、鶏皮のような感じだった。

「このヘビの種類ってなんですか?」
「ニシキヘビだよ」
「へえー」
「ふーん」
「なるほど」

一同、驚きの感覚が麻痺。(珍物食あるある)

ちなみに、ドワルスキーさんは、普通の牛でした。
うん、そりゃまぁ美味いに決まってるよねー。


「あっ! あと、サソリをお願いします」
「ごめんね、今、サソリとコガネムシはシーズンじゃないんだよ」
「えっ、ああ、そう、なんですか、ぁ……」

サソリとコガネムシの旬をはじめて意識した、そんな一日でもありました。

以上終了。
ごちそうさまでした!



今回行けなかった旧珍物食メンバーから「4月末に予定立てようぜ」と、
実にやる気満々なメールが来ましたので、また近々やるかもしれません。
ご興味のある方は是非是非ご参加くださいませ。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

medeski martin & wood - All Around the kitchen
)



(以下、本日の蛇足)

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20140311Tue
 >星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会

行ってきました。
星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会 @世田谷文学館
00081948.jpg

あれ?お前「1月に行った」って言ってなかったっけ? とお思いの皆様、
ええ、2回目ですとも。そんくらい好きですとも。
あと半月ほどで会期も終わりなので、やや詳しい感想を書いておこうと思います。

他のブログでは、
弐代目・青い日記帳
アートテラーニュース
などのレポートがあり。


さてオイラのターン。
世田谷文学館へはこの展示で初めて行ったので、
普段どのような感じで展示をされているのか知らないんですが、
(同時開催中のコレクション展「旅についての断章」で少し伺うことは出来る。この展示も必見)
今展示のスタイルは非常にシンプル。
展示物があり、クラフト・エヴィングによる説明書きが付いている、それだけです。
クラフト・エヴィングの作品を知ってる人でないととっつきにくいかなぁ、といった感じ。
逆に言うと、知ってる人は絶対に気に入ると思います。オイラもその1人。


まず、クラフト・エヴィング商會ってのは何かっていうと、
(以下、世田谷文学館ホームページより引用)
“クラフト・エヴィング商會(craft ebbing & co.)は吉田浩美と吉田篤弘によるユニット名。著作の執筆と、装幀を中心としたデザイン・ワークを主として活動している。
著作のほとんどに、「クラフト・エヴィング商會」は物語の中の二次元的存在として登場するため、ユニット自体が架空の存在と思われがちだが、実際に存在し、これまでにおよそ1000 点を超える書籍・雑誌等の装幀デザインを担当し、2001 年講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞した。
同時に、自著に登場する架空の品々を「ないもの、あります」の謳い文句のもと、さまざまな手法によって具現化し、自著と展覧会を通して数多く発表している。それらは「作品」ではなく、あくまで「クラフト・エヴィング商會」というセレクト・ショップが仕入れた「商品」として取り扱っている。”

っていうお2人のこと。
実際には“ないもの”を、外箱や説明書きを作ってしまうことで、
あたかも“あるもの”のように見せてしまう、という
ちなみに今展覧会のタイトル『星を賣る店』は、稲垣足穂の本のタイトルかららしいです。



展示は大きく3つのセクションに分かれています。
1つめは入り口を入ってすぐ。
白い壁に沿って、靴用のような白い箱がたくさん積み上げられていて、
それぞれの一番上の蓋が開いている箱に、展示物と説明書きが入っています。
壁面には一切展示がなく、鑑賞者はただただ箱の中を覗き込むようにして巡ります。
これは辻本奈冲さんがTwitterでおっしゃってたことなんだけど、
中身を見ることの出来ない下の方の箱にも、同じように物が詰まっているんだという想像が掻き立てられる。
今展示は“クラフト・エヴィング商會の棚卸”とうたわれているのですが、
この第1セクションはその特徴が一番強いですね。
もちろん実際に本に掲載されてたものも沢山並んでるので、
心の中では「見たことあるー!」の連発。
冬眠図書館のシチューチケットなんて俺にとっては涙物。

普通の青鉛筆を束ねたものや、切れた電球、果てはピンポン玉まで、
あの空間に置かれて、吉田さんによる説明書きが付くと、
もっともらしい素敵なもの、に思えてしまうという不思議さ。
一つも大きな展示物はありません。むしろ、ものすごく細かい・小さい。
神は細部に宿る、なんていう言葉を思い出しました。
そういう性格が一番出てたのが、坪内逍遥訳のシェイクスピア作品から抜き出した文章がいくつか入っている箱。
抜粋元は書いてありません。誰かのセリフが古く加工された紙に印刷されているだけなんですが、
これがまた実に可愛いセリフばかりが抜き出されていて、
僕たちが持っているシェイクスピア、特に坪内逍遥訳の古いものに対するイメージが、
(まぁ「今の言葉遣いと全然違って読みにくい」というイメージが多いと思うんですが)
このたったいくつかのセリフを見ただけで、見事に覆されてしまいます。
なんだ、沙翁、可愛いじゃん、なんて思っちゃってる。
細部や、さらには細部のきれっぱしを提示することで、想像力を刺激してしまうような、
クラフト・エヴィングはそんな方法を取っているのかもしれない、と思いました。

あと、三浦しをんさん・岸本佐知子さんと共同で『グウネル』というミニコミの企画があったそうで、
そのダミー本も展示されていたのですが、特集タイトルが「『罪と罰』を読まない」。
これは是非、完成させて世に出して頂きたいと、切に願うばかりです。




2つめのセクションは、先ほどまでとはかなり毛色が違っています。
急に暗くなり、足元には石畳模様のシートが。
少し進むと突然、架空の街角が現れます。これには驚くこと必至。
古書一角獣、アンティークショップクラフト・エヴィングと書かれた看板の下、
薄く汚れたガラスの向こうには展示物が。

僕は本が好きなので、古書一角獣のディスプレイに陳列された、
吉田夫妻が実際にお持ちの古書に、とても惹かれました。
詳細はメモするのを忘れてしまったんですが、
例えば藤木九三『屋上登攀者』なんかが並んでて、
中身どうのこうのよりも、タイトルでもの凄く弾かれる作品ばかりなんですね。
先ほど書いたシェイクスピアのセリフ抜粋もそうなんですが、
吉田さんの言葉に対する好みやセンスには唸らされるばかり。
これらの本が実際に古書店に並んでたら、思わず全部中身を読んでしまいますわ。
ま、いくつか並んでるのがおかしい本も紛れているあたり、
してやったりな感じでホント好きでしたね。

角を曲がると、クラフト・エヴィング商會工作室なるスペースが!
この室内には、図録には載っていない展示があります。
吉田さん直筆のメモが、一画にたくさん貼ってあるのです。
フレーズや単語に対して非常に敏感な吉田さんのセンスを、
少し垣間見ることが出来ます。僕は非常に好きでした。あういう感じ、真似したいなぁ。

そして、出来れば会期中にこの工作室で作業をやってみたい、
と吉田さんが書かれてたのですが、そうは言ってもお忙しいお二人のことです。
まぁ実現はしないだろうな、と前回来た時は思ってたのですが、

今回、展示が1個増えてた、っていう。

これには本当に驚きました。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、柴田元幸さん編集の『MONKEY vol.2』にも掲載された、
村上春樹『シェラザード』扉ページのオブジェ
なんと、実際に会期中、この部屋で作ってしまったらしいです。
ほんと凄いな!



最後のセクションは大きく開けた場所。
1セクション目の箱の大きさには入りきらない、
もしくは平面的であるため箱での展示に向かなかったであろう作品・スケッチが台に展示されていて、
壁には、ビートルズ『ホワイトアルバム』の各国盤と、
吉田音作品に登場する黒猫シンクが散歩で集めてきた数々の物が額入りで展示されています。
(壁の下に“for cat”と書かれた猫目線の高さでの展示もあり、これがまたお茶目!)

吉田篤弘脚本によるラジオドラマも聴くことが出来ます。
吉田さん自身がBGMまで作ったバージョンと、BGMだけを差し替えたバージョンの、
2つを聴くことができます。これももちろん図録には入っておらず展示会限定。

そして白眉は、壁一面に面陳された、クラフト・エヴィングが装丁を施した書籍たち。
普段「おお、良い表紙」と思っていた本に、どれだけクラフト・エヴィング装丁のものが多かったのか、
改めて思い知りました。(三省堂の国語教科書も装丁してたりするのよ)
特に、ちくまプリマー新書はおそらく現状での全点でしょう。圧巻の物量。



なお、一部の展示物には敢えて説明文がついておらず、
全ては図録の方で読めるようになっています。

図録には小川洋子さんや柴田元幸さんなど、
ゆかりのある人たちからの「お客さまの声」が収録されていて、
展覧会と図録、両方が合わさってようやく全貌が分かるという、
“二兎”を追っているクラフト・エヴィング商會らしいやり方だと思いました。
ショーバイジョーズ!


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Gorillaz - Do Ya Thing
)
世界一有名な架空のバンド




20140310Mon
 >2月、とおりすぎていったもの

ようやく2月の個人メモ。
言ってしまえばどうでも良いことなので、見たい人だけ見て下さい。


more




20140308Sat
 >その、浮遊感とかいうやつ

飲み会があった。
下戸を公言しているくせに、飲み会に誘われるとホイホイついていってしまう。
今日は梅酒四杯で天国行き。安い天国だ。
もしくは天国っぽい地獄だったのかもしれない。

「酒を飲むために○○している」という言葉をわりと信じているのかもしれない。
○○=仕事とかバンドとか舞台とか。
けど打ち上げはあまり好きじゃない。
人数が多すぎるし、終電無くしてなんぼ、みたいなのはもうキツイ。
自分の家が大好きなので、早く帰って毛布にくるまっていたい。

前からずっと話してみたいと思っていた人と話すことが出来た。
普段本を読んでると、相手の読書量みたいなのがなんとなく分かる。
武道をやっていると相手の力量が分かるみたいな感じで。
今日話した人は、ラオウだった。凄すぎた。
俺はもちろんバットである。初期の。いつか黒王号に乗れる日を夢見て。

1対1では己の足りなさが恥ずかしくてまともに話せないことが多々あるのだけれど、
飲み会だと周りの人に話を振ったり周りの人が割り込んできてくれたりするから、
結構普通に話すことが出来る、と最近分かった。

「イデにゃん!イデにゃん!」
僕のことをこう呼ぶのは1人だけである。洋書担当の後輩だ。
奴は酔ってもいないのに非常に高いテンションで、テーブルの遥かかなたからブンブン手を振っている。
「イデにゃんってさ!ちっちゃいおっぱい好きって言ってたよね!」
店中に響き渡る声で嗜好を暴露され、飲みかけていた梅酒を盛大に吹いた。
梅酒は当然目の前のラオウにぶっかかり、
やっぱりここは地獄だと思った。


ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

悲しくてやりきれない 矢野顕子




20140307Fri
 >ミラーボール回ラズ

1887年、音楽は回り始めた。
エミール・ベルリナーによって、レコードの前身となるグラモフォンが発明された年だ。

それ以前にも音楽は回っていた。
ワルツは踊りながら回るし、
ボレロやカノンを引き合いに出すまでもなく、大体の曲は循環構造を持ってる。
日本でも盆踊りでやぐらの周りをぐるぐる回る。

だが、グラモフォンの発明は画期的だった。
今までで一番客観的に音楽が回転するのを僕たちは見ることができた。
音楽は目の前ではっきりとぐるぐる回った。
やがて、今まで自由だった回転の速さはSP盤78回転になった。

記録媒体が変わっても音楽は回り続けた。
カセット、CD、MD。
お前がいま聴いてるipodだって、中ではHDDがぐるぐる回ってる。
それで、だ、

と、彼は人差し指で、頭上の巨大なミラーボールを指した。
直径およそ10mはあろうかというそれは、ぴくりとも回っていなかった。

俺たちはコイツを回さなきゃいけない。
イケてる音楽を流し続けなければいけない。
夜が来ても踊り続けなければならない。
祈りは唱え続け、魔法はかけ続けなければならない。

そしてなにより、バカ話を続けなければばらない。
食べながらでも、踊りながらでも、眠りながらでも、
ずっと話し続けようぜ、笑い続けていようぜ。

と言うと彼は、指を振り下ろした。
少しだけ、ほんの少しだけ、ミラーボールが回った気がした。

さあ、バカ話を、始めよう。



ってなところで今日はおしまい。最後に1曲お聴き下さい。

Bad habit /PUNPEE
(※ おっぱい注意


“ヤバイ”って言葉をあまり感想に使いたくないんだけど、
……これはヤバイ!!!!!!




20140306Thu
 >引っ越したい

突然、ブログのアドレスに「ken55555」と入っているのが気になった。
ずっと前に取得したアカウントを使い続けているのでこんなことになるんだけどさ、
僕はもう「ケンゴ」とは名乗っていないのであります。

I am ソントン。From Tokyo。 No.1 サブカルクソ野郎。

ってなわけで、ブログの引越しを試みる。
もちろんアドレスやアカウント名だけ変えるといったことは出来ず、
データを吸い出すとなると、そりゃもうめんどくさいったらありゃしない工程を経る。
もういっそ新しくブログ作り直そうかと思った。
けど折角珍しく頑張って、一年間そこそこ更新し続けたんだから、
これらを使わないってのも悲しい、うむむ。

まぁ、テキストだけならわりと簡単にデータ抜けるみたいだし、
もう1回、FC2ブログでアカウント取り直そう、なんて試してみる。

お分かりかと思いますが、別に全然やらなくても良い作業である。

目の前の真っ白な原稿から逃げてるだけです。

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。


Go-qualia - In None Of Places That Are




20140305Wed
 >幽霊の殺しかた教えた

タイトルは特に意味ありません。
サブカル男子たるもの、意味のない決めフレーズを沢山持っていたいですね。

目前に迫ってきた文学フリマの締め切りに間に合わそうと、
(一応)真面目に文章ばかり書いていたら気が病んできた。
ブログを書いて気を紛らわす。

10000文字を3本というのが目標なんだけれど、
そもそも僕は10000文字なんて書いたことがなくて、
ぶっちゃけ、ちょっと困ってきている。
どうしても5000文字あたりで中折れしてしまいます。
しかしこいつをブレイクスルーするしかないので、なんとか頑張りたい。
むしろ30000文字書いたほうが何とかなるんじゃないか、なんてウッソー冗談。

最近やたら眠い。いくら寝ても眠い。みなさんはいかがですか。
もうすぐ春ですね。いそいそと春の装いで出かけたら極寒でした。
しかし、心は暖かく、雨も良いではないかと、久々に思いました。
俺の心が広いことなんてそうそうないので、なにか頼みごとがあるなら今ですよ。

「ソントンは何でも出来るね」って言われました。
「ソントンは皆好きだね」って昔つき合ってた人に言われたことを思い出しました。
夜は幽霊がたくさん出てくるので、いちいち殺すのも面倒ですね。


Traveling - Ohashi Trio



  

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このブログのタイトルは OFZK です
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