20130426 Fri
大阪へ行ってきた


4月24日。
22時半、東京発。夜行バスに乗る。
普段は残業をするのだけれど、この日は早々と切り上げたので皆に変な目で見られる。
いつものトートバッグじゃキツイと思ったので、リュックに切り替えただけで、
他は普段仕事に行くのと同じ格好でバスへ。
MKバス、備品が充実している。腰のクッションは感動。
しかし、僕の尖った後頭部は、相変わらず首枕にフィットしてくれない。
乗務員さんや周りのお客さんがほとんど関西弁。どうやら大阪の会社らしい。
サービスが充実しているのもなんとなく頷ける。
だいたい毎回、高速バスを途中で降りるのが面倒くさいので、
休憩所でも座ったままボーっとしているか、寝ているか。
いつかエコノミー症候群で死ぬと思う。
iphoneで、菊地成孔の粋な夜電波の前口上集を聴いてるうちは面白くて眠れず、
ラジカントロプス2.0になった途端眠気が襲ってくる。


4月25日。
朝8時。大阪駅着。
大阪へ来るのは、バンドをやっていた頃のツアー以来だ。
元々三重に居た頃も、名古屋の方が近かったので、大阪まで遊びに行くことは無かった。
高校の最後の頃に仲の良かった人たちは、だいたい皆大阪の方へと進学したけれど、
僕は熊本へ行ったので、結局大阪は知らずじまいである。
キタ・ミナミというのが繁華街だというのは知っているが、
具体的に何があるのかとか、立地すらもよく分かっていない。

マクドで休憩がてらiphoneを充電。
方向音痴の僕は、iphoneが無いと初めての土地を歩くのが難しい。
目的地の開店を待つ間、瀬川深『ミサキラヂオ 』を読む。
はじめから面白かったのだけれど、クライマックスがグイグイ引っ張る感じな上、
ちゃんと寝てなくて涙腺が緩んでいたため、
マクドで落涙。周りのお客さんが、ややギョッとした顔。
いや、旅の恥はかきすてである。
読み終えたところで次に読む本を求めて、

大阪書店巡りツアー開始


心斎橋アセンス
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アーダ
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アバース
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この3店は系列の店で、繋がったテナントに入っている。
アセンスが本店。4階のアートフロアに力を入れているらしい。
ミナ・ペルホネンのカタログの扱いや、今年没後30年の寺山修司ポストカードなど、
面白いものが置いてあった。
他のフロアもすっきりしていて見やすい印象。

アーダは児童書に特化した支店。
1Fにはギフトで選べるようなもの、2Fはキノココーナーが面白い。
アバースは最近出来たらしい雑貨店。オーガニック&ネイチャーな感じ。
要するに、両支店ともに若い女性が楽しめそうな感じである。
アバースで女性の店員さんに話しかけられる。平日朝は暇なんだろう。
全部路面店で、お客さんも入りやすくて良いだろうなぁと思う。


スタンダードブックストア 心斎橋
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道中、警察官が沢山立っていて、職質常連の僕はビクビクである。
なにせ仕事道具のカッターナイフを持ちっぱなしなので、見つかったら即アウトだ。
とりあえず、無事に店内まで辿りつく。
本と雑貨のお店である。シックなビレバンといった感じか。
海外の写真集がよく目に入ってきた。
大阪のローカルカルチャー雑誌『IN/SECTS』を購入。
地下はカフェだけと思い込んでたので入らなかったけど、どうやら本も並んでいるようだ。
また次の機会に行ってみたい。

心斎橋からなんばまでテクテク歩く。警察官には目を伏せて。


天地書房
(写真なし)
前、バンドの大阪ツアーでリハから本番の間にダッシュで回った本屋の1軒。
ここでよい本を見つけたのだけれど、まぁどこかで読めるだろうの気持ちで諦める。
あとになって後悔。古本は、見つけたときに買うのが鉄則。
たとえそれで生活が破滅しても、古本者は本望なのである。


波屋書房
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料理書の品揃えで有名な店。
ここも以前に回って、名物のブックカバーをもらうのを忘れていたので、再訪。
だが、そんなときに限って欲しい本が見つからない。
何か適当に買えば良さそうなものの「節約」の2文字が頭をもたげて邪魔をする。

有名なカレー屋、自由軒には前に寄ったので今回は入らず。
織田作のカレーライスがある店です。美味しいよ。
近くにある精華小学校・精華幼稚園の跡地が廃墟っぽくて素敵。
蔦が絡まりまくった小学校も良いけど、
幼稚園2階のドームみたいなところは、SFに出てきてもおかしくないような雰囲気だった。


駒鳥文庫
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電車で天満橋へ。ついでだし、と大阪天満宮にお参り。
「今日の天気に参って倒れませんように」
お陰さまで最後まで元気に歩けた。
さて、駒鳥文庫。ややわかりにくい場所にあり、迷いながらも辿りつく。
オシャレなビルの一階にある、映画関連専門の古書店。大変狭い店である。
ソファがドカッと置いてあって、常連になればここに座って、
脇に置いてある小さいテレビで流れているモノクロ映画なんかを楽しみながら、
店主さんとオシャベリできたりするのだろうなぁと夢想するが、私は一見の旅人、
出来ることはせいぜい本を買うことだけである。
『松嶋×町山 未公開映画を観る本』を購入。
オシャレな雰囲気が好きな人は行ってみると良いかもしれない。

天満橋商店街を戻る。
なんと、そこには古本屋の群れが。

エンゼル書房
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表の均一棚を眺め、さて中へと、入ろうとした瞬間、店主と目が合う。
あ、これは絶対めんどくさい、と本能が告げ、すごすごと退散。
リュックを背負って、傘を持つ、風呂に入ってないはまず歓迎されない。


矢野書房
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店主がオシャレなハットをかぶっていたのが印象的。
なにわの高城剛といった感じだった。
カラーブックス『川柳にみる大阪』を購入。写真がいい感じ。


古書まるく
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周囲の古書店が共同でやっているスペースらしい。矢野書房の隣にある。
100円均一の量が多い。
久しぶりに絵はがきをめくってみるが、良いものは見つからず。


天牛書店 天神橋店
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来たかった古書店。
天井が高くて店も広く感じる。奥には庭もあって、光が入るために明るい。
BGMはフュージョンやスムースジャズっぽい曲が流れている。
ひっきりなしにお客さんが出入りし、繁盛している印象。
一見、アート系を取り扱っていそうな店構えだけど、結構雑多な本が置いてある。
じっくりと棚を見ると結構欲しいものが出てきてしまう。
ガマンして大槻ケンヂ『人として軸がブレている』を購入。
入り口のディスプレイに憧れていた、獅子文六『可非道』が置いてある。2000円。
しばし悩むが、せっかくちくま文庫から出たことだし、一旦はそちらを読むことにする。
諦め切れなかったら、また探そう。


駄楽屋書房
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素敵な店名である。
店前の均一棚からは女性向けの店のような印象を受けるが、
店内に入るとマンガもあったりで、浅めというか、ソフトな感じの品揃えである。
ここで独身に戻ったことを唐突に思い出し、『ワルの恋愛学』を買おうかどうかしばし迷うが、
図書館で借りれば良いか、と棚に戻す。
今になって思えば、図書館で借りるのも恥ずかしいタイトルだし、買えば良かった。
いまいち、こういうときの自分の判断基準が分からない。

閉まっていた古本屋に後ろ髪をひかれつつ、天満橋を離れて中崎町へ。


青空書房
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残念ながら閉まっていた。
90歳の老店主が、亡き妻に送っていた手紙が話題になり、NHKにも取り上げられた古書店。
とても行きたかったので、出来れば近く再訪したい。
定休日はだったのだろうか……。もしくは営業時間外か。

踵を返し、阿波座駅へ。


ON THE BOOKS
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大阪府立江之子島文化芸術創造センターという建物の地下に入っている古書店。
アート・サブカル系の本を取り扱っている。オシャレな雰囲気。
ぶっちゃけるとここらへんでさすがに疲れが出ていて、審美眼が曇った自覚がある。
『いつか行きたい日本列島天然純朴の温泉』
『事件現場清掃人が行く』 の2冊を購入。
前者は平積みになっていて、面白そうだったから買ってみた。
この大阪の旅が楽しいからと買ってはみたものの、
僕は基本的に引きこもりなので、温泉なんかじゃ旅行しないだろうよ、おい。
校舎は以前、文庫版を見て欲しいと思っていたものの単行本版。
アウトロー文庫はなかなか古本で見ないし、この店の古本価格も400円と、
文庫本よりは安いしと、購入。のちの悲劇への前章である。

店を出て、少し遠くへ向かう。


天牛書店 江坂店
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ホームページで店内画像を見て、是非行きたいと思っていて、
無事にたどり着くことが出来た。天神橋店の本店のような感じだと思う。
2階建ての中に、大量の古書が並んでいる。ジャンルも幅広い取り揃え。
僕がいる間にも、遠いにもかかわらず沢山の人が出入りし、
親子連れがマンガを探していく光景も。良い古本屋である。
とかなんとか思っていると、さきほど400円で買った、
『事件現場清掃人が行く』の文庫版が180円で売ってるではありませんか。
どっと疲れが押し寄せ、思わずくず折れてしまう。
ON THE BOOKSでは、正直雰囲気に押されてしまったところあったなぁと反省。
苦笑いのまま、『友部正人詩集』を購入。
天神橋店もそうだけど、ちょっと気を入れて探すと、
次々と欲しい本がみつかってしまう怖い店である。


180円の精神的なショックは思ったよりも大きく、
もう1店行くつもりだったところ、戻りの電車で乗り過ごしてしまい、
結局、この天牛書店が最後になった。



<反省点>
傘・マフラー・カーディガンが邪魔だった
(東京で雨が降ってたからしょうがない)

テリーを忘れた
(ご存知のかたはご存知、旅のお供カエルのテリーを忘れた)

オシャレ古本屋には気をつける
(180円の本を400円で買ってしまうという罠)

体力的にキツイ
(今日の仕事は、ほとんど仕事になってなかった)


<まとめ>
僕が普段旅行に興味がない理由が完全に分かった。
誰かと一緒に旅先を回るのは疲れるだろうし、
1人だとどうせ本屋にしか行かないし、
つまり、東京でも旅先でも、やることは同じだからだ。
休みの日にたまに、渋谷の古書店全部回るツアーとかやってるときと同じノリである。

しかし夜行バスの往復分は確実に疲れた。
けど、なんだか楽しかった。
また馬鹿みたいな旅程でどこか行きたい。
連休を取るのが難しいのだけれども、秋に行きたい場所があるので、
それまで頑張って仕事して、なんとか休みを取れればいいのに。
けど、やはり旅先でしか味わえないものも、きっとあったのだろう。

考えれば少しは分かりそうだけど、今日は眠いのでもう寝ます。
最後に1曲お聴きください。


友部正人 大阪へやって来た



コメント

by えこたん (URL)
いいですね!楽しそう!
大阪行ったらどこかに寄ってみよう〜♪
職質・・・未だ未体験です。
街で声はよくかけられますけどね。
おばあちゃんに道を聞かれたり、外人さんに道を聞かれたり、怪しいモデルの勧誘されたり、「一晩どう?」って言われたり。。
最後のに至っては普通の格好なのに謎ですわ(笑)

「事件現場〜」の話のところで『校舎』って書いてあるのが
疲れとやるせなさを醸し出しているので直さないで下さい(笑)

2013.04.28 07:08 (編集)

by ソントン (URL)
もしも行くんでしたら天牛書店がオススメです。天神橋店が行きやすいと思います。
僕は本屋にしか行きませんでしたが、大阪は、他にも色々楽しいところありそうでしたよ。
なんだかんだ都会だなぁと。
大勢集まるんだったらいつか、飛田の鯛よし百番に行ってみたいなぁと画策中です。

「一晩どう?」って洋画でしかみたことない(笑)。
僕はよく、職質と占いと野菜売りに声をかけられます。
ぶっちゃけ、暗い自覚はあります。えっへん。

校舎……やっちまった……。
眠気をこらえながら書くのはよくないですねぇ。
……そのままにしておきます(笑)。
2013.04.30 03:34 (編集)

by 柚 (URL)
お邪魔いたしますー。

旅行に行ってもどうせ本屋しか行かないし、っていうのすごくわかります!それと移動中に読む本の選定だけで疲れてしまったり。

大阪は行こうと思えばすぐ行けるのに、人の多さと独特の熱気に気圧されてしまって、なんだか近くて遠い街です。
書店めぐりだけに限定したら、少しは気楽に行けるのかなあ。



2013.05.01 21:45 (編集)

by ソントン (URL)
コメントありがとうございます!

旅行の目的、普段行けない本屋に行ける、っていうのがほとんどになってしまいます。
観光地とか行かないの?って聞かれるんですけど、いやいや本屋が観光地なのです、と。
本を読むことで、色々と興味が広がるともっと良いんでしょうけど……。

読む本の選定だけで疲れるの、ありますよねー!
っていうか、その本の重さだけで移動で疲れてしまったり。
大阪に行ったときは400ページくらいある単行本を持ってってしまって、
何してるんやろう、って昼過ぎあたりに気付きました。
けど、次の本屋まで、って思うと案外歩けてしまうあたり、我ながらバカだと(笑)。

大阪、たしかにガチャガチャしてて疲れてしまう町だなーと思いました。
地下鉄の料金が高い上に、乗換えでめっちゃ歩かなあかんし。
けど、ウルサイ町の中に、ふっと静かな書店があって、休憩のような感じで良かったですよ。

2013.05.02 13:38 (編集)


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