20120723 Mon
死刑弁護人の雨と空


「死刑弁護人の雨と空」

km94-95.jpg

映画を2本観ました。
『死刑弁護人』と『おおかみこどもの雨と雪』。

今日はその感想を書きます。
なので、まったく予備知識無しで観たいって方は、
また観終わったあとにでも、読んで頂けるとこれ幸い。

『おおかみこどもの雨と雪』については、
ちょいちょいネタバレしてます。注意。



なので今日は始めに1曲

「Portico Quartet - Ruins」




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↓ 以下、映画の感想 ↓



『死刑弁護人』
http://shikeibengonin.jp/
ポレポレ東中野にて。
ドキュメンタリーを中心とした、非常に興味深い映画がかかる劇場です。
今回の映画もそのうちのひとつ。前から観に行くつもりでいました。

さまざまな死刑事件を担当する弁護士を追ったドキュメンタリー。
中でも特に取り上げられてるのが、和歌山毒入りカレー事件。
もはや忘れてしまった人もいるかもしれない事件が、
まだ関係者の間では冷めることなく続行中だという、当然のことを思い知る。

具体的な言葉にはなかなか出来てないんですが、
僕が前から考えている“本当のこと”(劇中では“真実”という言い方をされてます)、
今年頭くらいから考えてる“価値観の違いとその埋め方”、
その一例をまざまざと見せられたという印象。

あと、僕はテレビがあまり好きではないので、ニュースもあまり知らないのだけれど、
反応は、そのことをちゃんと知ってからとるべきものなのだなと思いました。
フワッとした知識や先入観だけで物事を判断してはいかんし、
知らないってことと知ろうとしてないってことは、全然違うのだということ。

ナレーションがとても聞きやすかったのだけれども、
担当していたのが、山本太郎だということを知って驚いた。多才な人なんだなぁ。
原発関連で渦中の人になってしまってるけれども、
ぜひともこういう仕事は続けて欲しいと思った。



『おおかみこどもの雨と雪』
http://www.ookamikodomo.jp/index.html
池袋、ブックオフの上にある劇場にて鑑賞。
日曜最終回、客席は3分の2から半分程度の入り。
一つ前の回は売り切れだったっぽいぜ。

前2つの細田作品(『時をかける少女』『サマーウォーズ』)とは、はっきりと趣を異にする。
時間の進行の幅が大きい点でも、全然違う。
これを細田さんが、ひとつのハードルを越えたと受け取るかどうか。
いち細田ファンである僕は、挑戦作だと受け取りたい。

しかし、「ぶっちゃけ面白くなかった」という感想も聞かれるだろう作品ではある。認める。
『時をかける少女』『サマーウォーズ』のような見応えは無い。
前2作よりも、終盤における爽快感(カタルシス)の欠如ははっきりとしている。
分かりやすくエンターテイメント、って作品ではなくなったのだ。

突っ込んで言うと、今作『おおかみ~』は、
男性には評判が良く、女性にはウケが悪い、と思う。

女性にとって、
『時をかける少女』では真琴に自身を重ねることができるし、
『サマーウォーズ』では健二の男性としての成長を楽しむことも出来るだろう。
(夏希はどちらかというと、女性には嫌われるタイプだと僕は勝手に思ってる)

しかし『おおかみ~』は、女性にとって、主人公不在の物語のような気がする。
感情移入の対象が、花と雪の間でブレてしまうんじゃないだろうか。
雪が選択した道は、花(人間)を踏襲して成長していく道である。
結局、雪=花、ってことでキャラが被り、そりゃブレるよ。

その点、男性にとってこの映画は明確に、マザコン欲求を満たしてくれる作品である。
なので、つまらないわけがないのだ! と偉そうに言い切ってしまえる、俺、マザコン。
なんせ父性がほぼ不在でストーリーが進行するのである。
父親の影に怯えず、ママの優しさをそりゃもう甘受しまくれるのである。


「細田さんのテーマは反現代社会」だと、
素直に受け取っても良いのだろうかということについて、いよいよ考えてる。
『おおかみ~』を例にとるならば、

鳥を追って、
コンクリートで固められた川に飛び込んだ父は死んだのに、
自然の川に落ちた雨は助かるのである。

都会では人の距離感がチグハグであるのに対して、
(ズカズカと踏み込んでくる相談所、ただ怪しげに見てるだけの人たち)
田舎では良い感じの距離感での付き合いが存在しているのである。
(皆が基本的に善人、誰も不登校を非難しない)

男性は外(仕事をしたり、山での生活を選んだり)へ向かい、
女性は内(子どもを育てたり、学校で周囲との関係に悩んだり)へ向かうのである。

……なんだか封建的で単純すぎやしないか? と思うのであります。



収拾がつかなくなるので、感想は以上。
書き始めると色々と浮かんでくるものですね。
もう一回見たら、もっとはっきりと感想が書ける部分もあるのでしょうけど、
『時をかける少女』『サマーウォーズ』は何回も観れるのに対して、
『おおかみ~』は1回で充分、って気がしないでもないです。

それでも、これだけは言いたい。
細田さんはまた今回も、アニメにしか出来ないことをやってます。
観る価値はある映画です。駄作ではありません。

需要があるならば、もう一回行って、ちゃんと感想まとめて、書きます。なーんちゃって。



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