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20140801Fri
 >珍物食 「ヤッホー茶漬け」 @志な野

ただいま。
ぼちぼち金沢のことを書いていこうと思います。

友達が春の青春18きっぷで「軍艦島まで行ってきたー良かったー」って言ってて、
めちゃくちゃ悔しかったので、俺も青春してやんよ、と思ったのが旅の発端です。
鈍行でどこかへ行くとなると結構な休みが必要だよなぁ、
けど俺、そんなに休み取れないしなぁ、と思っていると、
ある日突然会議室へ呼び出され、
「今期の決算ヤバイので、アルバイトは休みとって人件費削らせてくれ」
という絶妙なタイミングでほんのり危ないお願いが。
沈みゆく船を眺める気持ちのまま3連休を頂けることに。
先走って18きっぷを買ったものの、旅の計画なんて全く立ててない。
まぁせっかくだし、なんかアホなことに使おうと。
あ、そういえば、行きたい店があったわ、

金沢に。珍物食で。

という思いつきだけで行ってきました。


最近このブログを読み始めた、っていう奇特な方に説明させて頂くと、
僕は10年前に偶然エジプト料理店でハトの丸焼きを食べてしまって以来、
“変な物”を食べるのをなかばライフワークとしております。
自分で料理が出来ないので、どうしてもお店などで出ている物になってしまうのですが。
代表的な珍物を挙げますと、

カエルとか色々 朝起@新宿
・ダチョウの卵で作ったオムライス @友人宅
・なぜか定期的に開催される、世界一臭い缶詰「シュールストレミング」を食べる会
(僕が呼びかけさせて頂いて3回やりました。
 3回目に強力なメンバーを得て遂に完食。その後、他の方が行なわれた4回目では、
 本来捨てるはずの汁まで完食という驚異の結果が。)
昆虫料理研究会に参加させて頂き、各種昆虫を食べる。
(一部界隈では、ナカイデソントン=セミを食べた男として名が通っております。
 一番インパクトあったのは、やっぱマダガスカルゴキブリです)

他、多すぎて忘れました。

しかし今回の店は、ちと趣が違います。
出てくるものではなくて、店が変なのです。

店が変といえば、惜しくも閉店してしまった、
日本一まずいラーメン屋「彦龍」を思い出します。
まぁあそこは店だけじゃなくて、出てくる物も変だし、店主・憲彦さんも変だったし、
最強の珍スポットだったと思いますけど。
友人たちと行って、「マジで不味かったね」と言いながら出た数週間後、
なぜか1人で行って、憲彦さんの話を2時間くらい聞いたのも良い思い出。
また金髪にしたら、あの頃の行動力が戻ってくるかしら。


さて、見た目は普通の黒髪になりまして、齢を10ほど重ねましたが、
まだ落ち着くにゃ早すぎる。そんな私、ナカイデソントンが行ってまいりました。

企画「珍しい物を食べてみる 略して 珍物食

志な野@金沢
s_IMG_2637.jpg



金沢で 志な野へ行かず 何処へ行く

という小林さんぴん茶の句でご存知の方も多いのではないでしょうか。
実際僕は今回、金沢まで行っておいて、兼六園も金沢城も見ておりません。
親不孝者だというのがなんとなく分かって頂けるかしら。

さて旅の初日夜、月曜に金沢へ到着した私は、そそくさと足を志な野へ向けます。
ネットで調べたところ、志な野は22時~26時の営業で、日曜が定休。
ここでたらふく飯を食っておいてあとの食費を出来るだけ節約して過ごそうという、
作戦名:行き当たりばったりを掲げて、金沢駅から歩くこと30分弱。
繁華街である、香林坊・片町、という場所へ着きます。
飲み屋がたくさんあり、客引きっぽいお兄さん方がズラリ。
僕も昔飲み屋で働いてたことがあるので、なんだか懐かしい光景です。
アリサさんが55番、もえさんが180番、
新築ローンを3年で完済したひかるさんが3番、
(※注:僕が働いてたお店の指名数上位3人)
と呪文のように唱えながら、脇道にクネクネと入っていきます。
怪しい中華料理屋さんのある小道にさらに入ると、
そこが世にその名を轟かす、志な野、のはず。
後続のスーツ姿の4人組も、
「あの店、マジでヤッホーしか通じないからwww」
「マジッスかwww パネエwww」
と、会話の内容から察するに志な野行き。
期待に高まる胸を押さえながら、店の前に着いた瞬間、
目に飛び込んできたものは!!


s_IMG_2567.jpg

閉まっとるがなー! 月曜も閉まっとるがなー!
これだからホント男とインターネットは信頼できないのよ! あーやだやだ!

そして数十分後↓




その夜はネットカフェに泊まり、枕が無いので直接床を悔し涙でびちゃびちゃにしつつ、
僕は翌日の夜にリベンジを誓いました。
一日中歩き通してヘロヘロな体を銭湯の熱い湯で叩きなおし、
いざゆかん、志な野へ!!

s_IMG_2636.jpg

おおっ! 開いとる!! (←当然です)
最近ひよってて、実は1人珍物食はかなり久々。
緊張で震える手で、扉を開けます。

ガラガラッ 「こ、こんばんはー」

店主とおかみさん(※注:画像はイメージです)
a0091329_0324756.jpg
スッ(無言でこちらを見やり)
トントントントン(ふたたび作業へ戻る)

他のお客さん(※注:画像はイメージです)
image002.jpg
モグモグモグモグ
「やっほ」
「はーいやっほ!」

8席の店内はすでに満席でした。
震える声をなんとか絞り出します。

「え、えーっと、店の外で待てば良いですかね」

店主とおかみさん(※注:画像はイメージです)
a0091329_0324756.jpg
スッ(無言でこちらを)
トントントントン(無言で作業へ)

「あ、えー、じゃあ、外で待ちます」

店主とおかみさん(※注:画像はイメージです)
a0091329_0324756.jpg
スッ(無言)
トントントントン(無言)

「す、すみません失礼しました」 ガラガラッ 

一旦店を出ました。
まさかの完全無言接客です。
昼間、観光客慣れした金沢の方の接客を受けてきた身としては、
異次元に迷い込んだかのような錯覚を覚えます。

10分ほど待ったでしょうか。
先に入っていたサラリーマンらしき男性4人組が退店、
案内など何も言われませんでしたが、入れ替わりで入りました。
カウンター内側には入り口の側におかみさんが、
奥にはおやじさんが立っています。

一番入り口側端の席に座りました。
正直緊張していたのと、奥に他の団体さんが居て、
店の様子はよく見回せなかったのですが、
後ろ側の壁には、色紙に書かれたサインを縮小印刷したものがズラリと並んでいます。
ちなみに店内BGMは、延々ムード歌謡です。
突如おかみさんに声をかけられます。

「やーっほ!」
「や、やっほー」
「やっほーでいいですか?」
「はいやっほーで」
「はーい、やっほー1丁」

さて、皆さん、そろそろ何か違和感を感じはしないだろうか。
そうです。ここ、志な野では、

ほぼすべての単語が「やっほー」一言に置き換えられるのです。

これぞ珍スポットやー、と内心ビクビクしながら挑みました。
一応メニュー表はあるのだけれど、
大体自動的に「やっほー茶漬け」で押し切られる、という記事は正しかったらしい。
インターネット、たまには役立つ。
というかこっちもほとんど「やっほー」しか言えないので、
どうしたって注文は「やっほー茶漬け」にならざるを得ない、という縛り。
そして注文後わずか数分で、

「はーい、具やっほ!」
「お茶やっほ!」
「ご飯やっほ!」
「漬物やーっほ!」

s_IMG_2638.jpg

というわけで、おかみさんによってドンドンドンドーンと、「ヤッホー茶漬け」が目の前に登場。

写真ではごはんが少ないように見えますが、
茶碗がやや小さめのドンブリくらいあるので、
女性用茶碗1杯分くらいはあるかと思います。
要するに、結構な量です。
具は鮭・明太子・昆布・ジャコ・ワカメ・高菜……など。
漬物は3種類乗ってました。
ちなみに、ご飯とお茶はおかわり自由。


さて、ここで今回の金沢旅の目的を発表しよう。

それは“志な野でサインを残す”、たったこのひとつだけである。

サインとは何ぞや、と思われるかもしれない。
先ほど書いた、後ろの壁にズラーッと並べられたサイン色紙。
実は、7杯以上完食したらサインを残せるのである!!

これだけ叶えば、金沢に思い残すことは無い。
「ソントン、最近なんにもやってないじゃんかー、
 え、そんなんで生きてる意味あるの? このゴミ虫」
と言われ続けた汚名を返上するのだ。

実は私、早食いは得意なのですが、大食いは苦手。
今回は久々キツイ戦いになるに違いないと、
無理してぶっ倒れた時のためにと、一応今回は保険証も念入りに持参。
その上で事前にネットで情報を集め作戦を立てておいた。
(前日夜に、ネットの情報で騙されたことはもう忘れているチキンヘッド)

・具は味の単調さに飽きたときの非常策
・とりあえず、ご飯とお茶でいけるところまでいく
・お茶もできるだけ少なめで

我ながら完璧な作戦である。
諸葛亮孔明にも勝てるのではないだろうか。
ただ問題は、孔明だったらこんな店には絶対来ないというその一点だ。


さて実食。
「いただきますやっほー」
あ、言っちゃった、と思いながらまず1杯目。
ストレートに、ご飯にお茶だけをかけて頂く。
しゃかしゃかしゃか。

……美味い!

昼ご飯から何も食べずに腹を減らしておいたのだけど、
それでも美味いぞ、これ。
ご飯はいい感じの温度で、
お茶にはおそらく出汁が入っており、充分にこれだけでいける美味さ。
珍物食=ゲテモノ=8割くらいは味がヤバイ
という先入観があるためか、今回はすごく一気にいけた。

ドンブリを空けて、おかみさんに
「やっほー」と言いながら渡すと、
数十秒ののち、「はいやっほー」とおかわりが乗ったどんぶりが返ってくる。

ちなみにおかみさん、笑顔などという甘いものは一切無しである。
老獪な女スナイパーの目をしている。
一方、僕の注文が終わって、しばらくはやることが無くなったらしい
(具と漬物担当っぽい)おやっさんは何をやっているのかと横目で伺う。

店の奥で寝てた。

これだよ、これが珍物食だよ。
すげえハイパーな店だ。来て良かった。心から。


そのまま調子良く2杯目3杯目4杯目とかきこむ。
空腹なのもあって、楽勝である。

そしてここらで隣の団体さんが帰り始める。

「いや、おめえマジですげえな、5杯かよ」
「男の意地ッス」
「おなじ金大として」
「ウッス、負けられないッス」

と何やら体育会系の会話を交わしてらっしゃった。
僕はお腹ペコペコで来たけど、この人たちはもちろん飲み食いしたあとの締めだろう。
それで5杯と言うのはたしかに凄い。
僕も頑張らねばと「やっほー」と5杯目のやっほーコール。

さすがに味にも飽きてきたので、
とりあえず鮭を乗せてみた。塩気が効いていて美味しい。
やっぱ、これもしかして楽勝なんじゃね?

そう思った瞬間だった。
胃の中で、何かが広がる感覚が。

グッ!? ご、ご飯が、腹の中で、出汁を吸ってやがるだと……!? (心の声)

そんな感じで、5杯目後半で、すでに満腹になってしまった。
なんとかかきこみ、口の中にハムスターの如くお茶漬けを入れたまま、
6杯目のおかわりを頼む俺。退かぬ、退かぬぞぉっ!!

「や……やっほー」
「はい、やーっほ」

あれだけ一生懸命減らしたというのに、
目の前には再び元と同じ量のご飯。

走馬灯が回り始めます。
以前行った、名古屋のマウンテンで、
鍋スパ頼んだときに中盤からこんな感じだったなぁ。
友達が甘口抹茶スパゲティ頼んで、俺が鍋スパ。
img_1.jpgf3240cf2.jpg
(参考画像お借りしました→「TOKYO-Xのミニカー・グルメ・旅行なアンサンブル」様、「くいな式。」様)

ギリギリ完食できた帰り道、2人で大喧嘩したなぁ……。
「ソントンなんであんなバカみたいな量のやつ頼んだの!?」
「そっちこそ1人分も食ってねえじゃねえかよ!!」
友達、マウンテンのせいで新幹線に乗り遅れたんだもんなぁ……。
そりゃキレるわなぁ。
そう、すべては遠い日の思い出。

今は、目の前のこいつ(ヤッホー茶漬け)をやっつけなければならない。

というわけで走馬灯が回ってるうちに、6杯目を完食。
正直、めっちゃキツイです。
体が、物を飲み込むことを拒否するレベル。
目は白黒と。冷や汗はダラダラと。せっかく銭湯に入ったのに台無しです。

「やっ……おぇっぷ……」
「……」

おかわりの丼を出そうとした手が宙で止まってしまいました。
おかみさんがこの世への審判を下すかのような目で僕を見つめます。

天使が囁きました。
もうやめておきなさいソントン。あなたはよく頑張りましたわ。
今日なんて7時に起きて、美術館、カフェ、書店、古本屋3軒、と歩き詰めじゃないですか。
明日も5時の始発に乗って、本屋に2軒寄って、15時間かけて帰るのでしょう?
体に何かあるといけませんわ。ここらで、ね?

悪魔が囁きました。
なんにせよ、もう1杯頼んだ方が、……オイシイぞ?

「や、やっほー!」
「はい、やーっほ!」

よえー! 俺、オイシイって単語によえー! ってか天使よえー!

まったく進まない箸を無理矢理動かす。
一旦、漬物に逃げるという作戦をとる。
おにぎりの具では(主に、安い、という理由で)大好きな昆布を乗せてみる。
喉の入り口にすら入っていかないご飯。
今、俺の頬っぺたは、たぶんディジー・ガレスピーみたいになってると思う。
べっちゃらべっちゃらと食べる。
一杯目に比べて、かかる時間は100倍くらいになってたと思う。
それまでは店内に僕だけという孤独な時間だったのだけど、
途中でお客さんが1人入ってきた。
関西弁で、少し酔ってるのだろうかテンション高めの人だった。

「お兄さん、旅の人?」
「(虚ろな目で)あははは」
「俺も関西から来たんやけどな」
「(虚ろな目で)あははは」
「あ、おかあさん、前も来たことあるんですよ僕」
「やーっほ!」

……何ひとつ会話が成り立っていない。
おやっさんはまだ寝ているし。
駄目だ駄目だ。
僕が箸を動かして、
そしてこの夜に秩序という名の光を……もたらせねばっ!!



結果……



s_IMG_2641.jpg

というわけで、無事に7杯完食!
色紙も書いてきましたーっ!!
もう少し面白いこと書けよって感じですが、
ほんとにいっぱいいっぱいで、手は震え、冷や汗でペンは滑りと、
下手くそな字で名前を書くのが精一杯でした……。
いやほんと、食べられて良かった。まだ若いうちに行って良かった。
ごちそうさまでしたっ!!

また金沢行く際は寄りたいと思います。
そのときは今回聞けなかった、おやっさん名物
「やーーーーーーっ!」

を聞きたい。
あと、普通にゆっくり食べたい。

追伸、
しばらく、お茶漬けは、勘弁してください。



  

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