20141205 Fri
普通の日記


 バイトが終わってから、中央総武線に揺られて中野まで。東京に住んでもう10年になるが、いまだにオレンジ色と黄色のどちらが中央線でどちらが総武線なのか判然としないままに過ごしている。オレンジ色の方が駅を飛ばすため速いというところまでは何となく把握している。ただし新宿から乗って黄色い電車だと3駅目の中野以西は、どちらもほぼ各駅に停まって進むバージョンになる。速さが変わらないとなるといよいよオレンジ色と黄色との境界線が混ざっていく。さらに車内アナウンスに耳を傾けてみれば、立川以降は青梅線に連絡します、と車掌がおしゃっている。連絡?立川?青梅線?それは何色なのだ? 満員電車内ではクエスチョンマークの出しすぎにご注意下さい、と車掌が続けておっしゃっている。

 中野ブロードウェイを散策する。今日はタコシェへは寄らない。タコシェへは寄らない。タコシェへは寄らない。と、ぶつぶつ唱えて己を律する。こころなしか女性が僕を避けて通っていくような気がするが、きっと今朝ヒゲを剃り忘れたせい。委細かまわずタコシェタコシェと唱え続ける。まんだらけのマンガと古本のテナントを回るが、探していたものは見つからない。ヒントン『魔女のしかえし』、いよいよ見つけられる気がしない。もうこの世に残っていないのではなかろうか。死海文書のほうがまだ見つかる気がする。きっと数年前にヒントン狩りとかあったんだと思う。僕はソントンで良かった。作者の名前が僕と一文字違い、いやあ妙な縁を感じますなあ、とか言って向こうから寄ってきてくれないものか。代わりに特に探していたわけではないものを買う。衝動買いしない、という呪文を唱え忘れていたわけだが、ダンジョン内では一回にひとつしか呪文は唱えられないと説明書にも書いてあったので、よしとする。

 貴様は中野へそもそもヤモリの餌用コオロギを買いに来たのではなかったか、というのを、まんだらけショウケース内のフィギュアに教えられる。あわてて早稲田通りに出て、真っ直ぐ進む。月が綺麗な夜だ、よし、ブックオフへ寄っていこう。完全に駄目人間の思考回路である。アル中が昼間から呑む言い訳を探すようなもの。中野ブックオフ、やはり熱い本が多いが、合計千円以内にしておこうと、抜いては棚へ抜いては棚へ、を繰り返す。読みたかった本がたくさん、背表紙を艶っぽく光らせて僕を誘う。が、金のない男はまず振られる。もちろん女の子を相手にするときでも同じである。100円では幼稚園児すらなびかないが、本は買える。そんな100円棚の前ですら悩む。「この棚からこの棚まで、ください。」人生で一度は言ってみたいセリフ。結局2冊購入。中野店はBGMが非常に良いのだけれど、いつも昼に行くので通りがやかましく、音からの検索が不可能である。なんのためのiPhoneか。今日はようやく曲名検索に成功セリ。こんなためのiPhoneだ。

 4冊の本で膨れ上がったカバンにひいひい言いながら爬虫類倶楽部に到着。1Fをぐるり眺める。ハチクラは入ってすぐ左に、大量のクラウンベルツノガエルが積まれている。カエルが苦手だという女の子がいるのだけれど、もしもこいつらが全部逃げ出したら、おそらく僕が怒られるのだろうな、と薄々思う。右側には小さいカエルがたくさん。ヤドクガエルは今日もきれい。イベント商品ということで、アフリカウシガエルが安く売っている。価格はたしか、20000円弱だったかな?もう相当大きなアダルト個体だった。巨大な土の塊にしか見えない。同じくセール品でタガメも売っている。水中で最強を誇る昆虫が、小さなカップに収まっているのを見て、一抹の寂寞を感ず。フクロウくんたちを眺めながら、奥のエサ棚へ。夜とあって、コオロギの小分け袋はすでにもぬけの空。全員カゴに戻されている。店員さんにお願いし、イエコオロギMLを50匹購入。女性の力強い姿は好きだが、タマゴの紙パックにしがみついたコオロギどもを叩き落す様は、そのかなり上位に入る、と個人的感想。作業を待ちながら、レジ前に置かれたなんとかカエル(名前忘れた)と目があった瞬間、彼の声が聞こえた気がした。

「一緒にバカなことが出来る人を、仲良し、と言うんですよ」

 一瞬ののち我に返ると、お姉さんがコオロギの袋をホチキス止めしていた。三箇所のうちひとつを失敗し、ホチキス反対側の、クニッ、ってなってる部分で勢い良く外して、針を吹っ飛ばす。パワフルなお姉さんだ。おそらく僕より年下なのだろうけど。お釣りを受け取ると、お姉さんに、

「ま、カエルの言うことなんで」

と言われる。



○今日買った本
田島列島『子供はわかってあげない』上・下
高野文子『絶対安全剃刀』
米原万里『オリガ・モリソヴナの反語法』

高野文子のマンガは前に、敬愛するイラストレーター・桐村さんに借りたのだけど、また読みたくなって結局買ってしまった。ご存知の方も多いだろうが、僕の場合、買った本=読む本というわけではない。明らかに無駄遣いである。つい無駄遣いしてしまうブックオフ、中野・東中野・江古田。



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