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20130206Wed
 >『二郎は鮨の夢を見る』を、斬ってみる。

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映画 『二郎は鮨の夢を見る』を観てきました。@シネマート新宿

公開直後、月曜で男性1000円とあってか、8~9割は席が埋まってたように思います。
『WIN-WIN』のときとかガラガラやったぞ、っていう。
『WIN-WIN』、結構いい映画なんで、良かったら観て下さいね。


87歳の寿司職人・小野二郎氏。
氏がいまだ現役で寿司を握り続ける「すきやばし次郎」は、ミシュランガイドで6年連続で3ツ星を獲得した超名店。
外見はどこにでもありそうな、カウンター10席のこぢんまりとしたお店です。
メニューはおまかせのみ。およそ20巻の寿司が次々に出されるスタイル。
気になるお値段は、3万円から!
早い人では15分で食べ終わってしまうというから、とんでもないコストパフォーマンス(悪いほうの意味)である。

映画は、二郎氏の姿勢・考え方を本人の言葉からを主とし、
長男の禎一氏をはじめ「次郎」で働く人々、
六本木に支店を開く次男の隆士氏(こちらはミシュラン2ツ星)、
築地の仲買人や、料理評論家の山本益博氏らの言葉よって紡がれていく。

アメリカ人の監督が撮影して、アメリカの映画2館で公開。
話題を呼んで次第に上映館が増え、ついに舞台となった日本に凱旋、という映画です。



では失礼して、以下、三下の弁舌ながら斬らせて頂きます。
バッサリ。

 大きめのフォントでページ数をかせいで、
 「シンプルな装丁だけがオシャレだ」と思ってるビジネス書


みたいな映画です。

(感想を書く前に調べ物をするとブレるので)
他の映画評を見てないので分からないんですが、
“87歳鮨職人が語る哲学は、現代のビジネスマンが傾聴する価値有り!”
とか書かれてそうな気がします。なんかインタビューとか上手くそういう部分を使ってるんやもん。
っていうか、絶対誰かは書いてる。レビューという名の宣伝で。

とにかく、スロー&早送り連発。映像がうるさい!っていう感覚を覚える。
僕にはこれがオシャレな映像には見えませんでした。
自転車で築地から帰って来る長男(54歳)の姿がスローで流れたときは、
正直、笑っていいのかどうか迷いました。だってこの人、すげえイイ顔してるしさ。
オシャレ風の映像に乗って、インタビューの音声だけが細切れになって流れてくるっていう部分が多くあって、
そこは何を言ってるのかほんとに掴みづらい。文章がつながってない気がする箇所が多々。

だいいち、アメリカ公開時には字幕があったんだろうけれど、
日本人だからって、日本語が全部分かるかっていうと、そうじゃないからね。
二郎氏をはじめとする、ご老人がフガフガしてて何を言ってるのか分からんじゃないか!
いや、二郎さんは矍鑠としてらっしゃるからまだ良いものの、
途中に出てくる精米業者さんが一番ひどかった。
俺は、ほとんど何を言ってるか分からなかったよ。
けどあのシーンは、二郎さんとの距離感が明らかにオカシかったので、
ジジイBL好きには萌えポイントかもしれない。
そんなジャンルがあるかどうかは知らんが。

この映画最大のアキレス腱は、
次郎のことを褒め称える料理評論家・山本益博氏が、
なんとなくインチキ臭い、という点ではないでしょうか。
さんざん次郎のこと褒めちぎってるけど、
第一印象の「ごめん……、俺、お前のことよく知らない」が最後まで変化せず。
僕が料理関係に疎いっていう前提があるのは申し訳ないんですが、
山本氏の紹介として、著作がバババッと何冊か一瞬映るだけなので、
この人が言ってることに何の論拠もない気がしてしまうんですよ。

いや、山本氏お一人ならまだ許せたかもしれない。
終盤、遂にお店での実際に出てくるネタの概要が知れる部分があるのですが、
山本氏をホストとした、いかにもお金持ちっていうオーラを放つご一行がそれを食すのです。
しかも残念ながら上品ではなく、ゲスイほうのお金持ちオーラね。
それを見てると何かこう、フツフツと湧きあがる感情があります。
そして気付くのです。

ああそうか、これが「ムカつく」ってやつか、と。

これって、美味しいものを前にして、一番抱いてはいけない感想じゃない?



とまぁ、諸刃の剣でバッサバッサと斬ってきましたが、
(感想をわざわざ皆に見える形で書くときは、無論、書いた方の身もやられます。諸刃の剣。)

おそらくは、僕が映画に求めていたものと、この映画がテーマとしたかったものが、
ほとんどズレてしまっていた、っていうのが残念なところだったんじゃないかと。
ジジイババア好きの僕としては、もっと二郎さんのアレコレが見たかった。

好きだった場面もあって、例えば築地市場のシーンはかなり好き。
恥ずかしながら映像でもセリの現場を見たことがなかったので、
あの迫力、そしてあの奇声と動きには心を打たれました。
築地の店主と長男氏とのやりとりとか、すごく温かくて良かったよ!


↑この動画の1分過ぎからセリが始まります。
 ご存知ない方はぜひご覧下さい。ツボにはまる人もいるかもしれない。

店ではややピリピリしている親子関係が、
(というか親子という感じは全くせず、師弟という関係性の方が強い。職人の世界だなぁという印象)
二郎氏の故郷を訪ねる旅では、完全に和んで、仲の良い親子に見える、といった面白さもありました。

一番弟子の方が、すごく努力をされてて、ものすごくピュアな印象がありました。
彼の笑顔は本当に良かったし、修行の一環でまかないの鮨を握る姿も格好良かった。


僕は、監督の苦労みたいなものが出てきても良かった気がするし、そこがぜひ見たかった。
(アメリカ人が日本の職人の世界に入るとか、並じゃない苦労をするだろうよ)
オシャレな映画にするには必要のない部分かもしれないけど、見たかったなぁ。

あとは、音楽がうるさく感じる部分があったので、もう少し撮影した場面の音を聞きたかった。
鮨=ミニマル、みたいな発想で、主にポストクラシックやミニマルミュージックぽいのが流れてたけど、
男臭い職人の世界は、ある程度臭いままで出しても良かったのでは。ろ過しすぎだよ。

アメリカ人が撮った鮨職人のドキュメンタリーなのに、
「ハラキーリ!テンプーラ!」みたいな感じになってなかったのは、評価していいのかどうか。
そっちに振り切ってくれたほうが、逆に笑えて良かったのではないだろうか、という気さえしてきた。あれ?



うーん、なんか叩きっぱなしみたいな感じになってしまったけど、
ジジイ映画好きなら行っても良いんじゃないですかね。
あと、アメリカ人監督(俺の1歳上っていう衝撃)が撮影する鮨職人ドキュメンタリーなんて、
なかなかこの先ないでしょうから、レアっていう意味でも観といて良いかも。

以上、終了。長々と失礼しましたー。
今日は最後の1曲は無ーし。



  

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