20150818Tue
耳に残るは


 ゲストハウスに住んでいる。六畳程度の部屋に二段ベッドが二台あり、僕は片方の上段で寝ている。というと、なるほどソントンの部屋には最大で4人が寝泊まりするわけだな、と早合点する御仁がいらっしゃるかもしれない。残念、間違いです。床にもう1人泊まったことがあるので、最大5人です。荷物スペースは押し入れ一段の半分。貧乏のくせに物持ちだった僕だが、ここへ引っ越す段階でずいぶんな量のものを処分した。最近流行している“ミニマリスト”に憧れている人は、ゲストハウスへ引っ越せば一発で憧れを手に入れられるのでオススメ。ちなみに、ミニマリスト、っていうのは、音楽のいちジャンルである「ミニマル」を愛好している人、というわけではないので注意が必要。

 僕は音楽が好きで、かつては夜寝るときにラジオ(特に日曜深夜のJ-wave試験放送は最高)を点けっぱなしにしたりだったのだけど、ゲストハウスで、男四人が文字通り頭をつき合わせて寝ている室内で、そんな勝手な行為が許されるわけもない。なので、騒音(主にイビキ)対策もあって、最近寝るときにカナル型のイヤフォンをして、菊地成孔の粋な夜電波の音楽回を聞きながらいつの間にか眠りに落ちる、というパターンで夜を迎えることが多かった。こんなことをしていると難聴に近づいていくのは分かってはいるのだけれど、どうせかつては爆音のライブハウスに出演していたのだし、そもそも人の話に耳を貸すつもりはあまりないし、セニハラセニハラ(背に腹は代えられない、の略です念のため)、ということで、ゴリ押しでカナル型イヤフォンを耳に捩じ込んで眠りについていた。
 そんなある朝、起きてみるとどうも右耳に違和感を感じる、はて耳垢でも詰まっているのかしらん、と耳をほじくらんとすると、指先に違和感。

 カナル型イヤフォンの、ゴムが取れて、耳に詰まってた。

 夜行バスでゆっくり眠るために愛用を始めてから、いつかは起こるだろうな、と思っていたのだけれど、ついにこの日が。そもそも僕って寝相がいい方では無いし。仰向けで死んだ人のように寝たはずなのに、起きてみたら轢死した毛虫のような格好だった、ということは数知れず。
 多少は慌てたものの、耳にゴムが詰まったままでは仕事にもならないので、個人スペースの押し入れから、ソントン箱(中身を見た人には、「これは何というカテゴリの箱なの?」とか「田舎のおばあちゃんちにある箱みたい」とか言われる箱)を取り出し、
「テレレレン! ラジオペンチ〜(ドラえもん風)」
と、我が耳から脳を引きずり出すような格好で、スルリと、耳からゴムを引き抜くことに成功。無事に山へ芝刈りに出かけることができた。

 あれ以来、懲りてイヤフォンを外しているかというと、そんなことは全くなく、相変わらず寝る前には夜電波、通勤にはj-wave、という日々である。





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Gaby Comte「Ven vení」

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