20161115 Tue
2日目


11/15(日)晴

 7:20に起床。寒さと雨でよく眠れず。体もあちこち痛い。ストレッチをして頑張る。
 道をさかのぼり、8:20には9番法輪寺へ着いた。寺の前でおばあちゃんにアメを頂く。しかもたくさん。
 8:45に9番を出る。途中で親切なおじさんと出会い、一緒に10番切幡寺まで歩く。お寺の縁起や、11番までの川越えの道、難関である12番の山道のことなどを教えて頂く。地元の方で、年間に300日は10番にお参りしているらしい。もしかすると、僕みたいに一人歩きの人に話しかけては、色々と説明しているのかもしれない。説明慣れしている感じがした。やはり、途中で出会った僕以外の歩きの人にも、僕にしてくれたのと同じ説明をしている。
 10番には10:05に着いた。小さい山の上にあり、階段も多いため、「先に行ってくれ」とおじさんに言われる。山上でおじさんに教えてもらった色々を見てウロウロしていたら、結局帰りもおじさんと一緒になった。境内に犬や猫の糞が多いことを、あらかじめおじさんに教えてもらっていたので踏まずに済んだ。ここまでトートバッグとビニール袋という貧弱な装備で来ていたが、12番の山道は手が空いてないとキツイからリュックを買った方が良いと言われる。吉野川を越えて鴨島に入れば、街だから店も多くしリュックも買えるだろうと教えてもらう。おじさんの自宅の前で別れる。
 11番までは結構な距離を歩く。川も2回渡る。車一台分の細いコンクリートの橋。川には釣り人たちと、舟にのんびりと乗っているおじさんがいた。いつか舟に住みたいと突然思う。渡りきった休憩所に大きいハチが飛んでいた。今朝頂いたアメをなめる。おばあちゃんらしい味がした。
 13:40、11番藤井寺に着。さすがに足も痛く、疲れている。山のふもとの静かな場所。日曜とあって団体さんが次々と来ていた。寺の奥にある弁財天がカッコいい岩場に建っている。
 道を少し戻って、鴨の湯という市営の銭湯へ。驚くことに、地元の人でごった返している。東京で風呂なしの部屋に住んでいた半年ほど、銭湯にお世話になっていたけど、こんなに賑わっている銭湯は初めてみた。すごい。昭和に戻ったみたいだ。驚くことに、お遍路料金が別に設定されていて、かなり安く利用することができる。
 お風呂を出て周りをうろうろしていると、銭湯の横に掘っ建て小屋があることに気づいた。何だろうと近づくと、なんと、善根宿という、歩きの遍路が使える無料の宿泊スペースらしい。男女共用と、女性専用と2つの小屋がある。番台で申し出て、ノートに住所などを記入すれば小屋に案内してもらえる。トイレもある、洗濯機もある、そして無料で自転車まで貸してもらえる。ありがたすぎる。早速鴨島駅の方まで行き、リュックを売っていそうな店を探す。かと言って、本格的なものは買えない。ショッピングセンターをウロウロしていると、学生服屋さんが入っていた。もしかしてと思い入ってみると、学校指定の小さいリュックが売っていた!1000円!!もちろんすぐに買った。これで山道でも手を使える。ほかにも少し大きめの毛布や、厚めの上着などを買う。マックでコーヒーも飲んだ。なんて贅沢だ。

 小屋に戻って一人で寝る準備をして、置いてあるノートに書かれた言葉を読んで情報収集につとめる。銭湯が閉まるくらいの時間に、ほかの男性が入ってきた。色々とお話をする。今朝から歩き始めて、1日で一気にここまで来たらしい。かなり速いペース。旅に慣れているらしい。リュックも立派なものだし、装備がすごくしっかりしている。小さく収納できるやわらかいマットと、寝袋。生地は薄く見えるが5度までは大丈夫とのこと。逆に、僕の貧弱な装備を見せると驚かれた。かなり行き当たりばったりであることを改めて実感する。そう、寝袋。なぜ僕は今まで寝袋という便利な物の存在を忘れていたのだろう。バカだ。
 とにかく、しばらくぶりに屋根と壁のある場所で眠れる。上着と毛布2枚を着込むが寒い。それがどうした。


コンビニ  330円
自販機  120円
ショッピングセンター  3,818円
ドラッグストア  410円
コンビニ  336円
コピー  200円
ごはん  250円
マック  100円

休憩所 -(4k)- 9番 -(3.8k)- 10番 -(9.3k)- 11番 -(2k)- 鴨の湯


11/15(火)曇りときどき晴れ

 初めてお接待をして頂いた。地元の方は、遍路をしている者に親切にする(これを“接待”という)ことで、遍路をするのと同じような功徳を得られるらしい。地元のお年寄りは特に親切にしてくださるし、子供たちや学生さんは元気に挨拶してくれたりする。かつての遍路道はもちろん今のように整備などされておらず、命を落とすことも多かったらしい。遍路で着る白衣は死者の衣、ついている杖は倒れた場所で墓標になった。その伝統もあり、今でもお遍路はこの世とあの世の間を歩いている人というような、特別扱いを受けることが多い。鴨の湯の小屋もしかり、普通だったら素性の分からない余所者を敷地内に泊めることなど絶対にしないはず。特に歩きで回るとそれを強く感じる。
 鴨の湯の善根宿は、セルフビルドの小屋である。断熱材もなにもない、ほとんど板一枚の小屋だ。室内の壁には納札がベタベタと貼ってあり、初めて見ると異様に思えるが、歩いていると似たようなものをしょっちゅう見るのですぐに慣れる。ノートには主に鴨の湯への感謝の言葉が書かれている。良い情報も悪い情報も、日本語も外国語も様々に書かれており、さながらワールドワイドな2chのような雰囲気になっている。たしかここで、格安宿・野宿スポットに関するレジュメを2種類手に入れた。自転車に乗ってコンビニへコピーしに行った覚えがある。このレジュメが無いと貧乏人の歩き遍路は絶対に不可能。僕が緊張のせいでガッチガチになっていた、1番の霊山寺にも置いてあるらしいので、早めに手に入れるべき。
 なお、善根宿は、本当に善意だけで置かれているので、いつまでもあるわけではない。たとえば、管理されている方の高齢化・体調不良や、そして多くが遍路のマナー違反を原因として、だんだんと減っているのが現状。無料で泊めてもらう、というのではなく、使わせて頂いたら何かしらのお礼をするのが礼儀。出る前に掃除するのが基本。汚すのは言語道断である。歩き疲れているとなかなか気が回らないが。





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